いよいよ五輪まであと1週間を切った。5日の初戦前にブラジルU23と対戦。ネイマールが入って開催国での金メダルを狙うブラジルは確実に優勝候補No.1のはずだ。対する日本は興梠、塩谷、藤春のオーバーエイジ3人が先発。中盤は遠藤と原川のボランチに中島がトップ下。左右のSHは南野と矢島が入った。
序盤からホームの声援を受けるブラジルがゲームを支配する。日本も前線からしっかりと守って、機を見てカウンター。序盤は互角の展開で進む。16分、CH原川のスルーパスに左SH南野が走り込む。GKウィルソンがセーブ。ブラジルも18分、左SHネイマールの縦パスに左SBドウグラスが走り込み、クロスに右IHフェリペ・アンデルソンがミドルシュート。GK中村がナイスセーブで弾き返す。
20分、左SHネイマールが左SBドウグラスとのワンツーからドリブル突破。横に流して右SHガブリエル・バルボサに渡すが、GK中村がセーブ。21分、CH原川の縦パスをDFがカット。CFジェズスがドリブル。途中、右SHバルボサとワンツーを決めてDFをかわしシュート。次第にブラジル・ペースになってくる。27分には左SHネイマールが右IHフェリペとワンツーを決めてシュート。DFがブロックする。攻撃に移ると速いこと速いこと。
そしてクーリングブレイク直後の33分、右SHバルボサが突然のドリブルからミドルシュートを放つと、DFに当たってゴールネットを揺すった。ブラジルがついに先制。すると38分にはCHチアゴがドリブルからミドルシュート。バーを叩く。39分、ネイマールのFKもバー直撃。そして41分、CBからの縦パスを受けた左SHネイマールがドリブルで中盤を切り裂くと、右SHバルボサがシュート。これはGK中村航輔がナイスセーブ。しかし続くCKにCBマルキーニョスがドンピシャ・ヘディングシュート。ブラジルが追加点を挙げた。ブラジルが中盤でゆったりとボールを持って急にスピードを上げると、日本はついていけない。前半は2-0で終えた。
後半の頭に日本はFW浅野、CH大島、GK櫛引を投入。ブラジルもCHレナトとOHヴィエイラを投入する。何人でも変えることができるルール。4分、左SHネイマールのドリブルから右SHバルボサがミドルシュート。GK中村がセーブ。7分にはCBマルキーニョスの縦パスをOHヴィエイラがつなぎ、右SHバルボサが落としたパスを左SHネイマールが右に展開。CFジェズスの落としからCHレナトがミドルシュートを放つ。PA前で面白いようにパスがつながるブラジル。
日本も9分、CHチアゴのパスをカットしたCH大島がCF興梠にパス。左に展開して左SH中島がシュートを放つが、GKウィルソンがセーブ。その後も11分、左SH中島。16分、右SH南野とミドルシュートを放つ。その後はお互いつぎつぎに選手交代。日本は14分左SB亀川。23分CH井手口。29分にはCB岩波を投入し、オーバーエイジの選手を全員ベンチに下げた。ブラジルも18分右SHワラシと右SBウィリアム、25分にはCHドウラードとCBガルシアを投入する。
さらに日本は32分、FW小川とCH富安の17歳の帯同メンバーまで投入する。ネイマールのいるブラジルを経験できるチャンスはまたとない。CH井手口はけっこうネイマールに激しくチャージして、ボールを奪い取るシーンもあった。ゲームはすっかり大味にとなって、お互いミドルシュートを放つがゴールはならず。そのまま2-0とブラジルの勝利で終わった。
前半途中まではブラジルの攻撃を抑えてそこそこやれるかなと思ったが、途中からブラジルの速さが際立った。ネイマールだけでなく他の10代の選手もすごい。さすが優勝候補。でもこのスピードを本番直前に経験できたことはよかったかもしれない。この経験を活かし、5日のナイジェリア戦に万全の態勢で臨んでほしい。ナイジェリア戦がすべてを決めると言っても過言ではない。