とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第2ステージ フロンターレ対マリノス

 このところ敗戦が続くフロンターレ。年間順位でも昼間のゲームで勝利したレッズに追い抜かれ、何としても勝利がほしい1戦。前節のレッドカードによる大久保の出場停止に加え、ボランチのエドゥアルド・ネットも累積、そしてGKチョンソンリョンもケガで欠場した。代わりに新井がGK、中村憲剛ボランチに下がり、小林悠をトップに上げて、トップ下に狩野と若い三好を並べた。

 序盤、マリノスが積極的に前から仕掛けてくる。お互い高いDFラインで中盤の攻防が続く。12分にはOH兵藤のFKからCB栗原がヘディングシュート。しかし次第にフロンターレがボールを支配して、押し込む展開が続くようになる。そして14分、右サイドの仕掛けから一旦戻し、CF小林悠が丁寧なクロス。これが左SH狩野にピタリと合いヘディングシュート。フロンターレが先制した。

 20分には右サイドに出たSG狩野のクロスから左WB車屋がヘディングシュート。GK榎本がナイスセーブを見せる。マリノスも23分、左SH齋藤が右CB田坂、右WBエルシーニョを抜いてゴール前に切れ込みミドルシュート。DFがブロックする前に右SHマルティノスが入るが、うまく合わせられない。その後もフロンターレがパスをつないでマリノス陣地に押し込む展開が続くが、中での崩しが中心で、マリノスも中央の守備は堅い。前半はこのままフロンターレのリードで折り返した。

 後半1分、CF伊藤がOH兵藤とのワンツーからミドルシュート。前半同様、序盤は積極的に攻めていくが、次第に前半同様、フロンターレがペースを掴んでいく。14分にはCF小林悠ミドルシュート。しかし崩しきれない膠着状態が続くと、15分過ぎくらいからフロンターレは4-2-3-1にポジションチェンジ。右SHエルシーニョ、右SB田坂を高い位置に上げて打開を図る。19分には右SB田坂がミドルシュート

 しかし23分、後半5分頃のプレーで頭を打ったGK新井が倒れこみ、そのまま退場。Jリーグ初出場の高木に交代する。マリノスも26分、OH兵藤に代えて前田を投入。28分、OH三好がミドルシュートを放てば、直後には左SH斎藤もミドルシュートを放つ。そして30分、CH中村憲剛が右SHエウシーニョとのパス交換で上がると、縦パスを受けたCF小林悠が右に展開。右SHエウシーニョのクロスに小林悠がシュート。ゴール前、マリノスの右SB小林祐三がヒールでかろうじてクリアする。

 37分には疲れが見えてきた左SH狩野に代えて右SB小宮山を投入。田坂を左SHに回す。マリノスも37分、左SB金井に代えて遠藤を投入。すると39分、左SH田坂のスルーパスにOH三好が抜け出し、飛び出したGKの上を越えるループシュートフロンターレが2点のリードを挙げる。マリノスは40分、CHパクジョンスに代えて天野。アディショナルタイムは長い9分間。しかしゲームはそこから動き出す。

 アディショナルタイム2分、右SHマルティノスがドリブルで切れ込んでシュート。GK高木がナイスセーブ。続くCKからCB栗原がヘディングシュート。しかしこれは枠を捉えられない。3分、CH中村憲剛のスルーパスにCF小林悠が抜け出すが、シュートはDFがブロック。4分、CH中村憲剛が一瞬のフリーを見逃さず絶妙なミドルシュート。ゴールコーナーに当たってはね返る。そして6分、OH前田のドリブルからCH天野が右サイドを切れ込んでクロスを入れると、CF伊藤がシュート。一旦はGK高木がはね返すが、CH中町が詰めて押し込んだ。マリノスが1点を返す。するとさらに8分、フロンターレOH三好のバックパスを左SH齋藤が奪ってそのままドリブル。左サイドに追い詰められるが、そこから切り替えしてクロスにCF伊藤翔がシュート。何とわずか2分間でマリノスが2得点。同点に追いついた。

 しかしゲームはこれで終わらない。アディショナルタイムの予定時間も過ぎた10分、右サイドからのCKを中村憲剛が蹴ると、ゴール前でフリックしたボールがファーに流れる。追い付いた左SH田坂がクロスを入れると、CF小林悠がヘディングシュート。これが決まり、またもフロンターレが勝ち越した。そしてタイムアップ。最後にドタバタしたゲームは待っていたかのような小林悠のゴールでフロンターレが勝利。これで年間順位1位に返り咲くとともにチャンピオンズシップ出場を決めた。

 それにしても何というゲーム。内容自体はフロンターレがボールを回すものの、中の崩しに拘り、凡戦の印象が強かったが、結果的にはフロンターレの詰めの甘さで混戦となった末の勝利。まあ面白いゲームを見せてもらった。これで第2ステージはまた混戦。だがチャンピオンズシップを思うと第2ステージの優勝などどうでもよく思える。来シーズンはまた1シーズン制に戻すという話もあるが、どうするんだろう。その方がいいように思うが。

 それよりもグランパスベガルタ戦は終盤の攻勢をしのいでかろうじて勝利。残留ラインのアルビレックスに勝ち点差1と迫った。だがこの後はアビスパジュビロベルマーレと降格を争う相手とのゲームが続く。相手も必死なだけに難しいゲームとなるだろう。魂を込め、残留を勝ち取ってほしい。