とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

皇后杯準々決勝 新潟アルビレックスレディース対AC長野パルセイロレディース

 久しぶりに女子サッカーを観る。NHKで中継したのはアルビレックスレディース対パルセイロベガルタレディースノジマステラの2ゲーム。ベレーザとレオネッサのゲームは準決勝で観ることにして、まずはアルビレックスのゲームを観ることにした。でもレッズレディースが敗退してしまったのは残念。準々決勝で観たかった。

 アルビレックスはオーソドックスな4-4-2。対するパルセイロは中盤をダイヤモンドにした4-4-2。國澤がアンカーに座り、齊藤あかねがトップ下に座る。序盤からパルセイロが積極的に攻めていく。6分、GKからのゴールキックを受けたFW横山がそのままドリブルで上がり、ミドルシュートを放つ。11分にはGK林崎のフィードをOH齊藤あかねがヘディング。さらにFW泊が前に送って、走り込んだのはCH國澤。クロスにFW横山が切り返してミドルシュートを放つ。GK福村がセーブする。パルセイロが前から積極的にプレスをかける。

 アルビレックスの反撃は15分、スローインからFW大石が落とし、FW上尾野辺がそのまま駆け上がって、クロスに右SH佐伯がシュートを放つ。GK林崎がナイスセーブ。しかし直後にはパルセイロはカウンター。FW泊が長躯走ってシュートを放つ。29分にはFW横山がドリブルで持ち上がり、左に流してOH齊藤あかねがシュート。しかしGK福村がファインセーブ。横っ飛びで弾き出す。さらに31分には中盤からのヘディングにFW横山が抜け出してネットを揺らすが、オフサイドの判定。でもビデオを観ると、横山はオンライン。この判定がなかったらゲームは変わっていただろう。

 しかしアルビレックスの守備は堅い。パルセイロの攻撃に次第に慣れてくると、20分過ぎからアルビレックスのプレスが決まり出す。32分、FW上尾野辺がミドルシュート。これは右に外したが、36分、中盤でFW上尾野辺がDFの股下を通すパスを左に出すと、CH阪口がさらに左。駆け上がった左SB渡辺が強烈なミドルシュートを放つと、バーを叩く。はね返ったボールにFW大石がヘディングシュート。アルビレックスが先制点を挙げた。

 さらに40分、アルビレックスがCH阪口のCKにCB左山がドンピシャ・ヘディングシュート。これが決まりアルビレックスが追加点を挙げた。パルセイロも41分、右SH児島がミドルシュートを放つが、枠は捉えられない。前半で2-0。ゲーム内容は互角だが、パルセイロには思いがけず、2点のビハインドで前半を終えた。

 後半頭からパルセイロは児島に代えて左SHに内山を投入する。大宮が右SHに入る。4分、FW上尾野辺のクロスをFW大石がスルーして左SH八坂がシュート。しかしうまく当たらず枠は外す。直後にはパルセイロのOH齊藤あかねがロングシュートを放つが、こちらも枠は捉えられない。後半は右SH大宮が生き生きとしている。7分、左SB矢島の大きなサイドチェンジに右SH大宮が走り込んでシュートを放つ。しかしGK福村がナイスセーブ。アルビレックスも9分、中盤深い位置からのFKにFW大石がフリック。FW上尾野辺が左に流して左SH八坂がシュート。GK林崎がパンチングするがバーに当たる。DFが何とかクリアした。

 アルビレックスの中盤がいい。CH山田と阪口でプレスをかけてパルセイロの攻撃の出所を押さえ、横山と泊の2トップに対してはCB中村楓と左山が自由にさせない。パルセイロはなかなか攻められず、ゲームは膠着状態に陥っていく。19分、FW横山が前を向いてドリブルからループシュートを放つが、枠を捉えられない。パルセイロは24分、右SH大宮に代えてトップ下に木下を据えて、齊藤あかねを右サイドに回す。29分にはFKのチャンス。横山が積極的にゴールを狙うが、壁に当たり弾かれる。

 アルビレックスも27分、左SH八坂に代えて齋藤友里を投入。守備を固める。その後はパルセイロが必死に攻めるが、アルビレックスの守備が堅い。44分、OH木下の縦パスを受けたFW横山が切り返してシュートを放つが、DFがブロック。結局そのままアルビレックスが守り切って、2-0。アルビレックスレディースが準決勝進出を決めた。

 アルビレックスの準決勝での相手はベレーザ。ここ5年で3回の決勝進出を果たすも、いずれも決勝で涙を呑んできたアルビレックス。今季こそ優勝をしたい。中でも今年で引退を決めているCH山田にとっては最後のチャンス。だがベレーザは強敵だ。このゲームではピッチのそこかしこで華麗なテクニックを見せてゲームを作った上尾野辺だが、ベレーザ相手ではそうもいかないだろう。面白いゲームが見られそうだ。