とんま天狗は雲の上

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天皇杯準決勝 大宮アルディージャ対川崎フロンターレ

 風間監督のためにも初タイトル天皇杯を獲りたいフロンターレ。だがアルディージャだってまだ天皇杯の決勝へ進出したことはない。ちなみにフロンターレも。お互い初の天皇杯決勝進出を狙うゲームとなった。準々決勝と同じメンバーが先発したフロンターレ。一方アルディージャは家長をベンチに温存。ムルジャと江坂の2トップに泉澤とマテウスが左右のSHに入った。

 開始1分、右WBエウシーニョのクロスにCF大久保がシュート。枠は外すが、準々決勝同様、フロンターレが序盤から積極的な姿勢を示す。しかしアルディージャも積極的に前からプレスをかけていく。4分、左SH泉澤がドリブルから切り返してミドルシュート。11分にはCB河本のフィードに右SHマテウスが抜け出し、クロスにFWムルジャがシュート。CBエドゥアルドが足を伸ばしてブロックする。

 13分には左SB大屋の落としからCH横谷のスルーパスに左SH泉澤が抜け出し、クロスに右SHマテウスループシュート。しかし枠を捉えられない。フロンターレも14分、右WBエウシーニョのクロスに右FW小林がミドルシュートを放つが、なかなか攻撃のペースが上がらない。そこで18分過ぎ位から車屋を左SBに下げて4バック。4-4-2の布陣にする。

 28分、CH中村憲剛のCKのクリアをもう一度、CH中村がクロス。こぼれをCBエドゥアルドがシュートを放つが、枠の外。30分、中村のFKにCBエドゥアルドがヘディングシュートも枠を捉えられない。アルディージャも31分、左SH泉澤のドリブルからクロス。DFがはね返すと、今度は左SB大屋がクロス。さらにこぼれを右SB奥井がミドルシュートを放つが、これも枠の外。お互い攻めるが、守備が堅い。膠着した感じのまま前半を折り返した。

 後半4分、FW江坂がドリブルからミドルシュート。わずかにバーの上に外れる。続く5分にもFW江坂のドリブルからスルーパスに左SH泉澤が抜け出し、GKと一対一からシュート。しかしポストを叩く。はね返りをFWムルジャが詰めるが、シュートはふかしてしまう。決定的なチャンスだったが、ゴールを決められない。

 フロンターレは16分、左FW登里に代えてCH大島を投入。エウシーニョを右SBに下げて、田坂を左SHに上げる。中村はトップ下。小林を右SHに回した。しかしアルディージャ・ペースは変わらない。19分、FW江坂のスルーパスにFWムルジャが抜け出しシュート。しかしGKチョンソンリョンがファインセーブ。わずかに触ってコースを変えた。その直後には右SHマテウスに代えてOH家長を投入。江坂を右SHに回す。

 26分、スローインから左SH泉澤が仕掛けて左サイドを突破し、クロスに右SH江坂がヘディングシュート。しかしゴールライン上でDFがクリアする。フロンターレもその直後、CH大島の縦パスからCF大久保がポストになって、CBエドゥアルドが駆け上がりシュートを放つ。GK塩田がわずかに触って弾き出す。

 アルディージャは32分、CH大山に代えて金澤を投入。33分、OH中村憲剛から右サイドへ大きなサイドチェンジを右SBエウシーニョが落とし、CF大久保がボレーシュート。しかし枠を捉えられない。34分、フロンターレは右SH小林に代えて左SH三好を投入する。エウシーニョを右SHに上げ、田坂をもう一度右SBに戻す。

 そして40分、左SH三好の仕掛けにDFが堪らずファール。これで得たFKを中村憲剛が直接シュート。GK塩田がナイスセーブで弾き出す。続くCKにDFのクリアが不十分。ゴール前でCBエドゥアルドとDFが競ったこぼれ球にいち早くCB谷口が走り込んでシュート。これが決まり、ついにフロンターレが先制点を挙げた。

 その後、アルディージャは左SH泉澤に代えて清水を投入。さらにCB菊地をトップに上げてパワープレーを仕掛けるが、なかなかうまく中盤でボールを拾えず、またクロスの精度も悪くてシュートチャンスが訪れない。逆にフロンターレにカウンターを浴び、時間をうまく使われてタイムアップ。1-0。フロンターレが勝負強さを発揮して決勝進出を決めた。

 さて、決勝で待ち構えるのはアントラーズ。柴崎のアシストから土居、さらに鈴木優磨がゴールを決めて2-0とマリノス相手に堂々の勝利を挙げた。準決勝のゲームを観る限りはアントラーズの方が圧倒的に優勢に見える。しかしそこは気持ち。これまでもチーム消滅が決まっていたフリューゲルスの最後の優勝など、天皇杯決勝では後世に語り継がれるようなドラマが多く起きている。フロンターレも風間監督の最後にして初めてのタイトルに向けて、感動的な優勝を決めてほしい。今年の元旦は楽しみだ。