とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

エンゲル係数が上昇を続けている。

 2016年の総務省家計調査が公表され、エンゲル係数が二人以上の世帯で25.9%と昨年をさらに1ポイント近く上回ったことが報告された。私はこのニュースを

【ヤバイ】エンゲル係数が過去最悪の水準に!2016年は1987年並み、2年前から激増!日経「食のレジャー化が原因」|情報速報ドットコム

で知ったが、

【悲報】2016年のエンゲル係数が29年ぶりの最悪の水準に!日経安倍礼賛新聞は「食のレジャー化が要因」と報道! – ゆるねとにゅーす

でも多くのツイッターなどが紹介されている。しかし、この「エンゲル係数の上昇」というニュースがほとんどのメディアで報じられていない。ネットで検索しても、

小売り「食」シフト エンゲル係数29年ぶり高水準 :日本経済新聞

がある程度なのはどうしてだろうか。

 ネットの批判は日経が「食のレジャー化が要因」と書いたことに批判が集まっているが、必ずしも間違っているとは思わない。しかしただ礼賛しておればいい話ではないことも確かだ。昨年は久し振りにエンゲル係数が25%を超えたということで、いくつかのサイトでこれをどう捉えるかという分析記事が書かれている。理由は、「中食や外食が増えた」「年収の低い高齢者が増加している」などいくつか考えられる。私が学生の頃は、エンゲル係数=生活の貧困度と言われたが、誰もが競って電化製品などを買い揃えた時代から、「買いたい物がない」と言われる満ち足りた時代では、エンゲル係数の意味も確かに変わっただろう。それらを総して「食のレジャー化」とまとめてしまうのも、雑と言えば雑だが、「貧困化の進行ではない」と言いたい日経としては、そういう言葉を用いたということだろう。

 それよりも気になるのは、やはり、日経以外、このニュースをほとんど報じていないことだ。エンゲル係数の上昇=貧困化の進行という風評が出るのを恐れて、政府が報道を封じ込めているのか、またメディアが自粛しているのか。総務省の家計調査のページを見ると、日経の記事は平成28年12月分の月報速報を元に書かれたようで、年報は昨年の場合、2月16日に公表されている。今年ももうすぐ公表されるのかな。その時に各紙がどう記事にするのか、注目しておこう。