とんま天狗は雲の上

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ブンデスリーガ第24節 ヘルタ・ベルリン対ドルトムント

 久し振りに香川が先発し、フル出場した。ヘルタの原口も先発。やはり二人の活躍が最大の楽しみだ。ヘルタはダリダがトップ下に定着して、最近はほぼこのメンバー。対するドルトムントはミッドウィークにCLベンフィカ戦を戦って、かなりメンバーを替えてきた。だからこそ香川も先発できたということだろうが。CBはギンターを中央にシュメルツァーとバルトラ。ボランチはバイクルとカストロ。左右のWBにゲレイロとドゥルムが入り、3トップは香川が控えめのトップ下で、オバメヤンとシュルレが最前線という感じでゲームに入った。

 2分、CHカストロの縦パスをOH香川が左に展開。FWシュルレがミドルシュートを放つ。4分にはカストロのCKにCBギンターがヘディングシュート。ヘルタも5分、GKヤーシュテインからのフィードをOHダリダが落とし、右SH原口がドリブルで仕掛けてミドルシュートを放つ。9分にはドルトムントがSCKからOH香川が戻し、FWシュルレがミドルシュートを放った。

 序盤はドルトムントが積極的に攻めていったが、先制はケルン。11分、CBギンターのトラップが長くなったところをCFイビシェビッチに奪われ、クロスに左SHカルーが押し込んだ。ドルトムントも14分、左WBゲレイロの縦パスをOH香川が左に展開。左FWシュルレのパスにゲレイロが走り込んでシュートを放つ。ヘルタは15分、左SHカルーのミドルシュートをGKビュルキがファインセーブ。続く左SBプラッテンハルトのCKにGKビュルキが飛び出すが、しっかりとはクリアできず。左SHカルーのシュートにCHカストロが空振り。左WBゲレイロがライン上でクリアした。

 ドルトムントは急造の3CBで最終ラインが落ち着かない。逆に攻撃は香川が高い位置を保ち、積極的にボールに絡んでいく。28分、CHカストロの縦パスを受けたOH香川がDF4人に囲まれながら抜け出し、右に流して右SBドゥルムがクロス。だがDFにクリアされる。39分にはOH香川のスルーパスにFWオバメヤンが抜け出す。がDFにクリア。続くCKからCBバルトラがヘディングシュートを放つが、わずかに枠を外した。

 ヘルタは45分、左CBシュメルツァーから右SH原口がボールを奪い取り、CFイビシェビッチがドリブル。左に流すと、OHダリダがつないで、右SH原口が縦パス。左SBプラッテンハルトのクロスに左SHカルーがダイビングヘッドで飛び込むが、わずかに届かない。しかし原口のボール奪取からいい形で決定機を作り出した。ヘルタは守って、カウンターから攻撃というヘルタのサッカーができている。一方のドルトムントは香川が仕掛ける以外はほとんど攻撃が形にならない。前半は1-0、ヘルタのリードで折り返した。

 後半に入ると、ドルトムントが積極的に反撃に出る。1分、CHカストロから左に流して、左FWシュルレがクロス。右WBドゥルムが落としたボールにCFオバメヤンが飛び込むが、わずかに届かない。4分には右CBバルトラがミドルシュート。GKヤーシュテインがキャッチした。ヘルタも直後の4分、OHダリダの縦パスに右SBペカリークが走り込み、クロスに左SHカルーがスルー。CHシェルブレットがシュートを放つが、ポストの右に外れた。後半に入ると、香川が中盤まで下がってパスを受けることが多くなる。しかしそこでDFに囲まれてうまく展開できず、パスが出ない。左WBドゥルムが中に絞り、シュルレは左サイドに開くことが多い。だがそれでドルトムントが攻勢に出るわけではない。9分、右SH原口のスルーパスに左SHカルーが走り込み、ボールキープから中にパスを入れるが、走り込んだ原口は身体に当てたもののうまくシュートは打てなかった。

 すると10分、左CBシュメルツァーの縦パスをCFオバメヤンが落とし、左WBゲレイロがつないで、OH香川がスルーパス。CFオバメヤンが抜け出してシュート。これが決まり、ドルトムントが同点に追い付いた。13分にはCHシェルブレットからCHカストロがボールを奪い、左FWシュルレのスルーパスにCHカストロが抜け出してシュートを放つが、左に外す。その後もドルトムントの攻勢が続く。香川はその中であまり存在感を示すことはできなかった。

 21分、ヘルタはCFイビシェビッチに代えて、右SHバイザーを投入。CFの位置に原口が入る。23分、左SBプラッテンハルトのFKからCBランクカンプがヘディングシュート。GKビュルキがキャッチ。24分、CHカストロのドリブルから左WBゲレイロが落とし、CFオバメヤンがミドルシュートを放つが。ポスト左に外した。そして26分、右SHバイザーのドリブルをCBギンターが止める。ファール。これで得たFKを左SBプラッテンハルトが直接決めて、ヘルタが再びリードした。

 その後も反撃をするドルトムントだが、なかなか有効な攻撃ができない。31分には右WBドゥルムに代えてプリシッチ。さらにCHカストロに代えてFWデンベレを投入する。ヘルタも36分、左SHカルーに代えてミッテルステッド。守備固めに入った。38分、右CBバルトラの上がりから、左FWシュルレがミドルシュート。原口はアディショナルタイム4分にアラグイと交代したが、その直後にタイムアップ。2-1でヘルタが勝利した。

 ドルトムントは前半こそ香川の仕掛けから可能性を見せたが、1点リードされた後半は香川が下がって攻撃を組み立てようとするも、形にならず、終盤には香川がボールに触れることも減って、一旦は同点に追いついたものの結局プラッテンハルトのFKで敗れた。香川の前途は多難。一方、原口は後半、ワントップになってシュートを見せてくれるかと期待したが、1点をリードしてチームが守備的になり、残念ながら原口の活躍は見られなかった。しかしいつものようにチームの歯車としてその役割を十分果たし勝利に貢献した。今後のプレーにも期待したい。