とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第35節 トッテナム対アーセナル

 残り5試合となって首位チェルシーとの勝ち点差は4。先にゲームのあったチェルシーが勝利したこともあって、トッテナムにとっては絶対に負けられないゲーム。しかも相手は宿敵アーセナル。リーグ終了後に改修工事に入るということで、現在のホワイトハートレーンノースロンドンダービーを戦うのは最後のゲーム。対するアーセナルもCL圏内に勝ち点差5の6位。ベンゲル監督になって21年、未だ5位以下になったことはない。監督の去就も気になるが、8連勝中のトッテナムの好調ぶりを楽しみにした。

 開始1分、CFケインがミドルシュートを放つ。GKチェフがナイスセーブ。トッテナムのこのゲームに賭ける気持ちを感じる。その後もトッテナムのプレスが早い。6分にはOHエリクセンのCKにCBアルデルウェイレルトがヘディングシュートを放つ。アーセナルは押し込められてなかなか攻撃に入れない。10分過ぎにようやく左WBギグスがゴール前まで走り込むが、GKロリスがセーブして結局シュートが打てない。

 アーセナルは珍しく3バック。前節から採用しているそうだが、コシエルニを中央に、モンレアルとガブリエルパウレスタが左右のCB。左WBギブス、右WBオクスレードチェンバレンは攻撃的だ。だが、トッテナムの両サイドに押し込められて、5バックで守る時間が長く続く。特に左SBデービスが積極的だ。

 22分、CFケインのクロスに右SHアリがヘディングシュート。25分、CHワニャマの縦パスに左SHソンフンミンが抜け出して、右WBオクスレードチェンバレンを切り返しで置き去りにしてミドルシュートを放つ。DFのはね返りをOHエリクセンがシュート。わずかにバーの上を越える。アーセナルも26分、左FWサンチェスがミドルシュートを放つが、なかなかCFジルーやサンチェスにパスが回らない。38分にはCHラムジーミドルシュート。GKロリスがナイスセーブ。44分、左FWサンチェスがミドルシュート。ようやく前半終盤になってアーセナルが盛り返すが、ゴールには遠い。アディショナルタイムにはCBフェルトンゲンミドルシュートがゴールを襲うが、GKチェフがナイスセーブではね返した。前半はスコアレスだが、圧倒的にトッテナム優勢で終わった。

 後半3分、右SBトリッピアのクロスにCHワニャマがミドルシュート。GKチェフがナイスセーブで弾き出すと、続くショートCKから左SHソンフンミンがシュートを鋭い放つ。サイドネットに突き刺さる。後半もトッテナムアーセナルのゴールに襲いかかる。アーセナルも7分、CKのこぼれからCFジルーがシュートを放つが、枠は捉えられない。

 そして10分、CFケインがポストプレーで粘ると、右SHアリがドリブルで前へ持ち出し、OHエリクセンが切り返してミドルシュート。GKチェフがはね返したこぼれ球をOHアリがシュート。ついにトッテナムが先制点を挙げた。するとさらに13分、今度はCFケインがPA内で仕掛けたところを右CBガブリエルパウリスタの足が掛かって倒れる。このPKをケインが強烈にネットに突き刺し、すぐに追加点を挙げる。GKチェフ、一歩も動けず。

 こうなると完全にトッテナム・ペース。アーセナルは20分、CHジャカに代えてFWウェルベックを投入するが、ワルベックがボールを触ることもほとんどない。23分、CKのこぼれからCHワニャマが落として、CBフェルトンゲンが強烈なミドルシュート。GKチェフがファインセーブで弾き出す。30分にはガブリエルパウリスタに代えて、右SBベジェリンを投入。4バックに戻して何とか反撃を試みるが、トッテナムの勢いが止まらない。

 32分にはCHワニャマがパスカットからドリブルで前に運び、クロスにCFケインがシュート。GKチェフがナイスセーブ。続くエリクセンのCKにCBアルデルウェイレルトがヘディングシュート。しかしこれもGKチェフがファインセーブで弾き出す。GKチェフは相変わらずのプレーを見せるが、後半になっても衰えないトッテナムのプレスの前に、とにかく攻撃が機能しない。トッテナムは34分、ソンフンミンに代えてデンベレ。次第に守備モード。

 アーセナルは36分、CFジルーに代えてウォルコットを投入する。41分、CHラムジーからFWウォルコットミドルシュート。しかしGKロリスが正面でキャッチ。結局、最後までトッテナムが押し切って、2-0で勝利。点差以上のトッテナムも完勝だった。

 これで9連勝。だがチェルシーとの差はまだ勝ち点4。残り4試合。トッテナムは対戦相手にマンチェスター・ユナイテッドを残すなど、チェルシーに比べて厳しいが、最後まで戦ってくれるだろう。それより何より、ノースロンドンダービーに勝利して、1995年以来久しぶりにアーセナルよりも上位の順位になることが確定した。そのことをサポーターは喜んでいたようだ。こんなライバル同士の歴史があるのもプレミアリーグの楽しみの一つだ。