とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第12節 鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ

 来週火曜日からACLベスト16のアウェイ&ホーム戦があることから、金曜日に開催された一戦。アントラーズは前々節、首位に立ちながら、前節ヴィッセルに敗れて4位に転落。とは言っても首位レッズとの勝ち点差はわずか1。ここはどうしても勝利しておきたいところ。だが今シーズン、アントラーズはホームで弱い。これまで4敗はいずれもホームで敗戦している。対するフロンターレはようやく鬼木新体制が機能し始めた。阿部の活躍もあって、ACLも入れればこのところ3連勝。順位も7位に上がってきた。このゲームに勝てば、アントラーズと順位も逆転する。

 しかしアントラーズはケガ人が続出。CB植田に右SH遠藤、CHレオ・シルバもケガをして、金崎やペドロ・ジュニオール、土居はベンチにいるものの完調ではないようだ。それで先発はFW金森とFW鈴木。CBには前節と同様、町田が入った。SHはレアンドロ中村充孝。対するフロンターレは4バック。CH大島が復帰し、阿部がCFに入る4-2-3-1。ただし阿部はピッチを自由に動き回るゼロトップだ。

 序盤からフロンターレが攻めていく。対するアントラーズは落ち着いてしっかりとした守りからカウンターを狙う。5分、CH永木のフィードにFW鈴木が抜け出すが、シュートは空振り。このゲーム、鈴木がチャンスにしっかりと決めていれば結果は違ったものになったはず。序盤ながら、もっと集中力をもってプレーしてほしかった。12分にはFW金森から右に流して、右SHレアンドロのクロスにFW鈴木優磨がヘディングシュート。しかしポスト右に外す。

 するとフロンターレは14分、OH中村憲剛のFKにCBエドゥアルドがヘディングシュート。そして19分、CH小笠原のCKからCB町田がニアでヘディング。ファーに流れたところをFW鈴木がシュート。しかしGKチョンソンリョンがファインセーブ。しかしフロンターレはここからカウンター。左SB車屋がドリブルで運び、左SH長谷川がシュート。GKクォンスンテが弾いたところをFW阿部が押し込んだ。フロンターレが先制点を挙げる。

 アントラーズも21分、左SH中村充孝の縦パスにFW金森が走り込んで、クロスにFW鈴木がシュート。しかしここもCBエドゥアルドが身体を張ってブロックする。フロンターレは25分、CF阿部のパスから右SH小林が縦パス。CH大島が落として、OH中村憲剛が右に流す。CH大島のクロスを右SH小林がシュート。しかしこれはミス。こぼれ球をCF阿部もシュートするが、こちらもうまく当たらなかった。しかしダイレクトパスをつないであっという間にゴール前に迫るフロンターレの攻撃はすばらしい。CF阿部の動きが効いているし、CH大島がいい。中村憲剛の技術も光る。

 その後もフロンターレのパスがよく回る。アントラーズは30分、CH永木がミドルシュート。39分には左SH中村充孝のクロスがゴール前に入るが、FW金森がわずかに届かない。36分にはCB町田が膝を痛め、ブエノに交代した。そして45分、CB谷口の長い縦パスをCH大島がスルー。右SH小林が抜け出してクロスにCF阿部がシュート。いったんはGKクォンスンテが止めたものの、はね返りを左SH長谷川がボレーシュート。ネットに突き刺し、フロンターレが前半のうちに2-0とリードして折り返した。

 ホームで不甲斐ないゲームはできないアントラーズは後半頭から中村充孝に代えてOH土居を投入。金森を左SHに回し、4-2-3-1にして攻めていく。4分、右SB西のクロスに左SB山本がヘディングシュート。しかしGKチョンソンリョンがナイスセーブで弾き出す。9分にはCBブエノのスルーパスに左SH金森が抜け出してGKと一対一になるが、シュートはGKチョンソンリョンの正面。GKがブロックした。

 守備に回ってもあわてないフロンターレ。早い寄せで攻撃の芽を摘んでいく。アントラーズが右SB西の上がりから攻め出すと、11分、左SH長谷川に代えて登里を投入する。すると16分、左SH登里が左に展開。左SB車屋が上がってクロスに、CF阿部がスルーして、登里はCH小笠原を背負って前に抜け出すと、すかさずシュート。これが決まり、何とフロンターレが3点目を挙げた。

 アントラーズは17分、金森に代えてFW金崎を投入。21分、FW鈴木の横パスから右SHレアンドロミドルシュートを放つが、うまく当たらない。しかしフロンターレも26分、CH大島が足の不調を訴え、右SHハイネルに交代する。ようやく復帰してきたのに少し心配。中村憲剛がCHに下がって守備を固める。

 30分、CH永木のFKはバーの上。34分、左SB山本のクロスにFW鈴木のヘディングシュートは枠を捉えられない。35分、右SHレアンドロのクロスにFW鈴木がヒールでシュートをするが、ポストの左。アントラーズが必死に反撃するが、フロンターレの守備が落ち着いている。40分、FW金崎がCBエドゥアルドと競りながらシュートするも、GKLチョソンリョンがナイスセーブ。45分のFW金崎のシュートも枠に入らない。最後までフロンターレのプレスが衰えず、そのままタイムアップ。3-0でフロンターレが快勝した。

 ガンバも勝利したため、首位との勝ち点差3は変わらないが、いいサッカーで3連勝。レッズ、ガンバもうかうかしていられない。レイソルセレッソのサッカーも魅力的だ。J1リーグの混戦はまだまだ続く。