とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第13節 ヴィッセル対セレッソ

 ACL出場組にゲームがない中、今節、最も注目のカードはこれ。4位セレッソ対8位ヴィッセル。4位とは言っても首位との勝ち点差は3。ヴィッセルセレッソとの勝ち点差は2。Jリーグは大混戦だ。ヴィッセルは小川が渡邉と並んで2トップ。右SHに中坂。右SBには高橋峻希が欠場で、代わりに伊野波が先発した。セレッソはいつもの通り。ちなみにこの両チーム、3日目のルヴァン杯でも対戦してセレッソが勝利したが、先発メンバーはまったく入れ替わっていたらしい。

 3分、CB山下のフィードに走り込んだ左SB丸橋のパスを受けてCF杉本がドリブル。クロスにOH山村が飛び込むが、わずかに届かず。DFがクリアする。7分にはGKキムジンヒョンからのフィードを拾ったOH山村からCF杉本がパスを受け、右SH清武とのワンツーで抜け出す。GKと一対一となるが、GKをかわしたトラップがやや大きくて、最後はクロスを入れるが、GKキムスンギョがキャッチした。

 序盤からイキイキと攻めるセレッソヴィッセルはしっかりと守りながら、カウンターを狙う。9分には左SB松下のFKからFW渡邉がヘディングシュート。セレッソも13分、CHソウザのFKはGKキムスンギュがキャッチ。さらに22分、左SB丸橋のスローインからCF杉本の落としにCHソウザがミドルシュート。GKキムスンギュがナイスセーブする。ヴィッセルも23分、CF杉本のドリブルをDFが寄せてボールを奪うと、CHニウトンが大きなフィード。左SH大森が抜けてミドルシュートを放つ。

 しかしヴィッセルはなかなか攻撃にリズムが作れない。逆に28分、左SB丸橋のCKから右SH清武がミドルシュート。DFブロックのこぼれからCF杉本がミドルシュート放つが、これもGKキムスンギュがキャッチした。しかし29分、最終ラインCBヨイッチから大きくフィード。するとこれにOH山村が抜け出しシュート。これが決まりセレッソがついに先制点を挙げた。山村のトップ下へのコンバートは本当にハマっている。

 しかしこの後、ヴィッセルが反撃。ネルシーニョ監督も36分、大森に代えてトップ下にウエスクレイを投入。小川を左SHに回し、4-2-3-1に布陣を変更する。すると39分、左SH小川の落としから左SB松下がミドルシュート。これはGKキムジンヒョンがナイスセーブ。しかし直後の39分、OHウエスクレイの縦パスから右SH中坂の落としをCH高橋秀人がヘディングで前に送り、CF渡邉がシュート。ヴィッセルが同点に追い付く。ネルシーニョ監督の采配が見事に決まった。前半は1-1の同点で折り返す。

 後半も一進一退の攻守が続く。7分、OH山村がドリブルからシュート。GKキムスンギュがキャッチ。同じく7分、OHウエクスレイから右に流し、右SB伊野波のクロスに左SB松下がヘディングシュート。10分、CF渡邉のミドルシュートはGKキムジンヒョンのナイスセーブで弾かれた。互角の展開に14分、セレッソ尹晶煥監督が動く。柿谷に代えて右SH水沼を投入。清武を左SHに回す。

 18分、左SB松下のカットからCF渡邉が右に展開。右SH中坂が走り込むが、DFがクリア。するとそのカウンターから左サイドを清武が運び、戻しのパスをCH山口がミドルシュート。そして19分、左SH清武の縦パスに走り込んだOH山村がサイドチェンジのクロス。これに右SH水沼がボレーシュートを合わせてゴールに突き刺した。セレッソが勝ち越し。今度は尹晶煥監督の采配がズバリとハマった。

 21分にはCF杉本を澤上に交代。水沼とともに先のルヴァン杯で活躍した選手だ。ヴィッセルも23分、左SH田中順也、右SH小林成豪を投入する。しかし二人はなかなか機能しない。逆に勝ち越したセレッソが守備意識高く無理せず守る。44分、左SH田中順也のCKにCH高橋がヘディングシュート。しかし枠を外す。アディショナルタイムには左SH田中のFKにCB渡部がヘディングシュート。しかしこれも枠を捉えられない。そしてタイムアップ。2-1でセレッソが勝利した。

 阪神ダービーで盛り上がったゲームだったが、ネルシーニョ尹晶煥と両監督の采配も面白かった。特に大森は前半で交代させられて大丈夫かな、それならウエスクレイを先発させればいいのにと思わないでもない。だがネルシーニョなりの思惑があるのだろう。セレッソも杉本にもう少し決定力があるといいと思うのだが、その分、山村がますますハマってきた印象。ソウザ、山口のダブルボランチもいい。あとは柿谷にもっと輝いてほしい。セレッソレイソルと並んで、今、Jリーグで最も注目されるチームの一つだ。