とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ欧州遠征強化試合 ベルギー対日本

 先日のオランダ戦は横山のスーパーミドルで勝利した日本。このゲームでは何と3バックの布陣を組んできた。CBは熊谷を中心に高木と市瀬。ボランチを阪口と組むのは中里。そして両WBには右に中島、左に杉田。長谷川をトップ下に置いて、横山と田中の2トップ。GKは山根が先発した。

 ベルギーは世界ランキング23位。絶対上位の日本に対して序盤は守備を固めて様子見な感じ。日本がパスを回して攻めていく。7分、CB市瀬のフィードにFW横山が抜け出すが、これはハンド。8分、CB熊谷の縦パスに駆け上がったCH阪口が落として、FW横山がシュート。バーを叩く。11分にはCH中里のクロスにCH阪口が胸トラップからミドルシュートを放つ。さらに21分、左WB杉田の縦パスからFW横山が反転してミドルシュート。23分、CH阪口の縦パスからOH長谷川がミドルシュートを放つ。

 ボランチは中里が攻守によく動いて日本にリズムを与える。DF陣も落ち着いている。と思ったら30分、CBゼラーのフィードをトラップしたCB熊谷がミス。CFケイマンが奪ってシュートを放つ。GK山根が早く飛び出してブロック。ここは山根の判断がよかった。日本も32分、FW田中がポストプレーを倒されて得たFKをFW横山が蹴るが、わずかにゴール右上に外れる。ベルギーは35分、左SHダニエルスのFKにOHデケニーがヘディングシュート。GK山根がキャッチする。

 ベルギーも前半30分を過ぎて、だいぶ日本のペースに慣れてきたか、次第にプレスが早くなってきた。このため、日本の攻撃が次第に沈静化してくる。それでも39分、右WB中島がミドルシュートを放てば、39分にはCH中里のフィードにFW田中とDFが競って、こぼれ球をFW横山がミドルシュート。GKレメイがナイスセーブする。しかし44分、SHダニエルスが右サイドから切り返してミドルシュート。GK山根がパンチング。続くダニエルスのCKにGK山根がジャンプするが、ハンブル。何とかゴールラインを割らずに抑えた。前半はスコアレスで折り返した。

 後半に入り、頭から日本はFW田中に代えて菅澤、左WB佐々木、左CBに鮫島を投入する。ベルギーはダニエルスに代わってCFウラートが出場。ケイマンが右SHに回り、ファンゴープが左SHへ。最初にチャンスを掴んだのはベルギー。10分、CB熊谷のバックパスをGK山根がトラップミス。OHデケニーに奪われ、右SHケイマンがミドルシュートを放つ。枠に決められず救われた。なぜあそこでトラップ。やはりGK山根の判断力、技術力に不安が大きい。

 17分、右CB高木が駆け上がって、積極的にミドルシュート。21分にはFW菅澤がDFと競り合いながらドリブルで抜け出し、GKの上を狙ったループシュート。しかしこれが決まらず。22分にはFW横山に代えて籾木を投入する。菅澤のワントップに長谷川と籾木がシャドーに入る3-4-2-1。それにしてもアナウンサーがうるさい。BS日テレの中継で、アナウンサーは中野謙吾。鮫島の投入で後半から4バックと言うのだが、どうみても3バック。解説の加藤さんが女性のやさしさ故に間違いを指摘しないので、いつまで経っても4バックを連呼する。ゲームを観てないだろ。

 それでも23分、OH籾木の長いFKをベルギーのCHビースマンズがトラップミス。FW菅澤が拾ってゴールを決めた。日本先制。26分にはOH籾木が左に流し、OH長谷川のクロスに右WB中島がボレーシュート。しかしうまく当たらなかった。すると27分、CBゼラーのフィードにOHデケニーと熊谷が競って、前に落としたボールをCFケイマンが拾ってドリブル。左CB鮫島が戻って対応するが、切り返しに足を滑らせ、クロスを入れると左SHファンゴープがヘディングシュート。右WB中島が戻ってきたが、間に合わなかった。

 この時間帯、FWウラートが右サイドに出て、ケイマンとポジションをチェンジしていた。CB熊谷が引き出されたのは仕方ないが、左CB鮫島の守備がCBのものではなかった。右CB高木も戻っていたが、駆け上がったデケニーに対応し、ファンゴープへは右WB中島が戻ってきたが、間に合わなかった。中央にもう1枚残る4バックであればあの守備でもよかったかもしれないが、3バックであれば、鮫島のあの守備はいただけない。

 日本はその後も必死に反撃する。28分、右WB中島のクロスをCF菅澤が落とし、CH中里がボレーシュート。29分には右WB中島に代えて大矢を投入した。32分、右WB大矢の縦パスにOH籾木が走り込み、クロスにCH中里。しかしGKレメイの方がやや速い。36分、ベルギーは左SHファンゴープに代えてフレッチェスを投入する。すると42分、左SHフレッチェスのドリブルからCFウラートがさらにドリブル。シュートは一旦DFがブロックしたが、さらにOHデケニーがシュート。GK山根がセーブする。さらに44分、左SHフレッチェスのドリブルからCFケイマン、OHデケニーがつないでCHビースマンズがシュート。GK山根がナイスセーブを見せる。日本もアディショナルタイムにCH猶本を投入するが、ベルギーは2人の選手を交代させて時間稼ぎ。そしてタイムアップ。なでしこの欧州遠征第2戦はドローで終わった。

 3バックも人選を間違えなければ機能すること。中盤は阪口と組むなら、運動量のある中里の方が生きること。攻撃についてはCF田中美南にFW横山やOH長谷川らが絡んだ連携をさらに追及する必要があることなど、収穫も多い欧州遠征だった。横山の一発以外にももう少しゴールが欲しいように思うが、さらに突き詰めていってほしい。なでしこ復活を期待したい。