とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J2リーグ第22節 名古屋グランパス対徳島ヴォルティス

 V・ファーレン勝利して3連敗から抜けたもののまたベルマーレに敗戦。首位との勝ち点差は9。順位も昇格プレーオフぎりぎりの6位に落ちて、もうこれ以上は負けられないグランパス。今節の相手はヴォルティス。前半戦での対戦は2-2のドロー。ヴォルティスの積極的なプレスの前にグランパスが押し込まれた末の同点劇だった。そしてこのゲームでもヴォルティスのプレースタイルは変わらない。早いプレスと攻守の切り替え。そして連携のとれた運動量にグランパスが苦しんだ。

 グランパスの先発はCF永井に左SH深堀、右SH八反田。シモビッチも杉森も佐藤寿人もベンチに置く。成長を促すとか、そんなことしている場合じゃないだろと思ったが、予想どおり、序盤からグランパスの攻撃はうまく回らない。1分、ヴォルティスの左SH杉本がミドルシュート。序盤からヴォルティスが積極的に攻めていく。グランパスも3分、左IH和泉のクロスにCF永井がボレーシュート。しかし久しぶりに先発の永井にゲーム勘はまだ戻っていない。そして6分、ヴォルティスがCH岩尾のCKから左SB井筒がヘディングシュート。ネットに突き刺さり、ヴォルティスが先制点を挙げた。

 9分には右SB馬渡のFK。15分、CH岩尾のFKにFW渡が走り込む。17分、右IH前川がミドルシュートグランパスは18分、GK長谷川のパスを右IH田口がカットして、直接シュートを放つが、枠は捉えられない。21分、FW渡がミドルシュート。24分、左IH杉本の素早いダッシュからボールを奪いドリブル。潰されると、今度は右IH前川が拾い右に展開。OH島屋のクロスに杉本がシュート。さらに続くCKのこぼれをOH島尾がミドルシュート。次から次へと湧き出すように選手が現れ、ゴール目指して突き進んでいく。

 グランパスもようやく29分、右SB宮原のクロスに右IH八反田がシュートを放つが、DF、GKがクリア。こぼれ球を狙ったCF永井のシュートもDFがブロック。32分、右IH田口のミドルシュートもGK長谷川がナイスセーブ。風間監督もたまらず33分、この日初先発の19歳、深堀に代えて杉森を投入する。布陣は4-4-2。そして39分、FW杉森と右SH八反田とのパス交換から杉森へのパスがCB大崎の手に当たる。ハンド。PKスポットでボールを持つ永井。だが今一つオーラが感じられず、嫌な予感がしたが、ずばりその通り、GK長谷川がナイスストップした。43分には右IH前川がミドルシュート。これはGK楢崎がナイスセーブで弾き返したが、前半はこのまま終了。ヴォルティスの1点リードで折り返した。

 後半序盤はグランパスが積極的に攻めていく。4分、CH田口のFKをCF永井が落とし、右SH八反田がミドルシュート。だがGK長谷川がファインセーブ。続く田口のCKからこぼれ球をCB磯村がシュート。しかしポストに当てる。はね返りもDFに当たってあわやオウンゴールとなりそうだったが、GK長谷川が抑えた。そして10分、FW渡から左に展開。左SH馬渡のクロスはいったんGK楢崎が弾くが、はね返りをOH杉本が押し込んだ。見事な攻撃でヴォルティスが追加点を挙げた。ヴォルティスは後半頭から馬渡を左SH、杉本をトップ下にして、島屋を右SBに下げるポジションチェンジをしていた。これがずばりと当たった采配。12分にはFWヤン崎のクロスをCH岩尾が胸で落として、右IH前川がミドルシュート。枠は外したが、連動した動きができている。

 直後、グランパスは和泉に代えてCFシモビッチを投入。さらに21分には永井に代えてFW佐藤寿人を投入。八反田を左SHに回し、杉森が右SHに下がる。25分、CH田口のスルーパスに右SH杉森が抜け出しシュート。しかしこれもGK長谷川がナイスセーブ。27分、ヴォルティスは杉本に代えて左SH内田を投入。馬渡を再び右SBに戻す。島屋は右SH。29分、左SH八反田のクロスにCHワシントンがヘディングシュート。しかしポストにはね返される。31分、同じく左SH八反田のクロスを右SH杉森が落とし、CH田口がボレーシュート。しかしこれもGK長谷川がセーブした。

 ヴォルティスは35分、FW渡に代えて木村を投入。すると36分、その木村がミドルシュートを放つ。その後はグランパスが必死に攻めていく。37分、CHワシントンのフィードをFWシモビッチが胸で落とし、FW佐藤が抜け出すと、DFを引き付けて右にパス。シモビッチがシュートするが、GK長谷川がスーパーセーブ。さらに44分、CH田口のスルーパスに右SH杉森が抜け出してシュート。GK長谷川がファインセーブ。こぼれ球をFWシモビッチが収めて、落としからFW佐藤がシュート。しかしこれもGK長谷川の飛び出しが早い。ファインセーブでゴール死守する。そしてタイムアップ。2-0。ヴォルティスが完勝。3位を守った。

 グランパスも後半はよく攻め、再三の決定機もあったが、GK長谷川のスーパープレーにゴールを阻まれた。だがやはりゲームを通じてヴォルティスの方が内容的に上回っていた。特に前半は何もできなかった。何より、永井と深堀の先発起用が納得いかない。選手のモチベーション維持のためには、水曜日の天皇杯も考え、こうした先発にしたのかもしれないが、結局、前半は棒に振ってしまった。これでついに昇格プレーオフ圏内から外れる7位に後退。幸い首位ベルマーレが引き分けたため、勝ち点差は10に留まっているが、これ以上離れるわけにはいかない。次はモンテディオ、そしてサンガ、ロアッソと下位チームとの対戦が続く。ピッチに噛り付いてでも勝利が欲しい。ここで勝利しないと、J1復帰は口にもできない。早くもグランパスは正念場に追い込まれた。