とんま天狗は雲の上

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Jリーグワールドチャンレンジ 浦和レッズ対ドルトムント

 上西議員の炎上ツイッターで有名になってしまったレッズ対ドルトムントの親善試合。先週はJ1のゲームがなく、一応、録画はしてあったが、上西議員の投稿があまりに酷いので、いったいどんなゲーム内容だったかと観戦した。レッズの先発は興梠のワントップにラファエル・シルバと武藤の1シャドー。左右のWBには宇賀神と関根が入るほぼベストメンバー。対するドルトムントは香川が代表戦の左肩脱臼の影響でまだ出場できず。オバメヤンをワントップに左FWシュルレ、右FWプリシッチが入る4-3-3。中盤はシャヒンをアンカーにカストロとロデがIHに入る。CBにはCL前のバス襲撃で骨折したバルトラがケガも癒えてCBで先発した。

 序盤、レッズが積極的にプレスをかけていく。だが落ち着いて対応したドルトムントは次第にペースを握り、パス回しから楔の縦パスを入れて攻めていく。14分、左IHカストロのFKにCBバストラのヘディングシュートはバーを叩く。15分、右FWプリシッチのサイドチェンジから左FWシュルレがミドルシュート。16分には左FWシュルレの戻しのパスから左IHカストロがクロス。CFオバメヤンの手前で左WB宇賀神がクリアした。

 序盤こそ前からプレスに行ったレッズだが、次第に押し込められて守る展開が続く。それでも20分過ぎにCF興梠が積極的に前から追うと、ようやくDFラインも上がってきて、22分、CB槙野のサイドチェンジから右WB関根のクロスに右FW武藤がシュート。ポストを叩く。そして24分、CH柏木のCKにCF興梠がジャンピングボレー。これが決まり、押されていたレッズが先制点を挙げた。

 その後も攻め続けるドルトムント。32分、左FWシュルレのFKはわずかにポストの左。36分、シュルレのCKをニアでCBトプラクがフリック。CBバルトラがシュートするが、これはポスト右に外れた。レッズも37分、CB遠藤のフィードに左WB宇賀神が抜け出し、クロスに左FWラファエル・シルバがシュート。しかしGKバイデンフェラーがナイスセーブする。もう少し落ち着いてシュートが欲しかった。42分、CBバルトラのミドルシュートはGK西川がキャッチ。44分、CH柏木のCKをCB遠藤が逸らして、右FW武藤がシュートするも、ポストの左。前半は1-0。レッズのリードで折り返した。

 7人まで交代が認められたゲームは後半頭に両チームとも大量に選手交代をする。レッズはCF興梠に代わってズラタン。左WB宇賀神に代わって右WB駒井。関根は左WBに回る。そして右CB森脇に代えてCB那須。遠藤が右CBに移る。一方、ドルトムントはドプラク、バルトラのCBに代えて、左CBザガドゥー、中CBソクラティス、右CBスボティッチの3バック。シュメルツァーピシュチェクの両SBをWBに上げて、中盤はカストロとシャヒンのダブルボランチ。CFオバメヤンに代えてイサク、右FWプリシッチに代えて若いトルコ代表のモルを投入する。

 するとさっそく右FWモルが速く推進力のあるドリブルで場内を沸かせる。CFイサクも素早い切り返してDFの逆を取り、巧さを見せる。12分、右FWモルの強烈なミドルシュートはGK西川がナイスセーブ。続く左FWシュルレのCKに右CBスボティッチのヘディングシュートはGK西川がキャッチした。レッズも13分、GK西川のフィードに左WB関根が抜け出すが、シュートはわずかにポストの左。横を走ったラファエル・シルバに出しておけば楽勝にゴールだったのに。16分には左WB関根のサイドチェンジから右WB駒井が戻して、右CB遠藤のクロスに右FW武藤がヘディングシュート。GKバイデンフェラーがキャッチする。

 その後、ドルトムントは17分、CHシャヒンに代えてゲッツェを投入。21分には右WBピシュチェクに代えてパスラックを投入した。レッズも18分、右FW武藤に代えて矢島。左FWラファエル・シルバに代えて高木。左WB関根に代えて梅崎。そしてCH阿部に代えて長澤を投入した。その後はメンバーチェンジの影響もあってか、中盤でゲームを動かす選手がおらず、ドルトムントが攻めあぐねる。このあたりに香川の役割があるかもしれない。

 一方のレッズもCH阿部が交代したことでCH柏木が前に上がれず、攻め手がない。停滞気味のゲームだったが、31分、右FWモルが魅せる。中盤のこぼれ球を拾うとそのままドリブル。CB槙野をかわして抜き去るとシュートを突き刺す。個人技で同点に追い付いた。さらに34分、再び右FWモルのドリブル。走り込んだ左FWシュルレを狙ったスルーパスはDFに弾かれて左サイドに転がったが、駆け上がった左WBシュメルツァーのクロスにモルがシュート。これが決まり、あっという間にドルトムントが逆転した。

 しかしレッズも40分、左FW高木のCKにCB遠藤がヘディングシュート。同点に追い付く。すると43分、右FWモルのクロスをCB遠藤のヘディングが後ろにこぼれて、これを左FWシュルレがシュート。ドルトムントが再び勝ち越した。アディショナルタイムにはCHカストロのパスから右FWモルがシュートを放つが、これはGK西川がナイスセーブ。そしてタイムアップ。3-2でドルトムント勝利した。

 まあ確かに、遠藤の同点ゴールで追い付いて、同点のままでよかったはずのゲーム。上西議員の「浦和酷い負け方」という投稿はわからないではないが、自称ドルトムント・ファンというのなら、まずはモルの活躍を賞賛すべき。兵庫つながりで実はドルトムントのファンではなく、香川のファンなだけかもしれない。モルのプレーに香川が出場できないのではという危機感を抱いての発言だったのかもしれないが、それにしてもレッズを批判する必要はない。まさに炎上をしたいがための投稿としか思えない。酷い発言だ。「上西酷い投稿。議員は遊びなのかな」

 それにしてもレッズの守備はまだまだ安定していない。後半から出場したモルに先発出場の槙野が付いていけなかったのは仕方ない面もあるが、興梠が交代した後の攻撃面の停滞は頭が痛い。一方のドルトムントはボス新監督がいろいろと試してチーム構築中なのだろう。それにしても交代出場の若い選手たちがきっちりと仕事をするところはさすが。オバメヤンとシュメルツァーピシュチェクの両SB以外、誰も出場が保証された選手はいない。香川の今シーズンもまたチーム内での新たな戦いが待っている。