とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

社長はアスペルガー?

 社長が突然、「先日、社内で計算ミスがあった。根絶するための方策について検討する会議を後日開催する」と言い出した。担当課長に「何があったの?」と聞くと、彼の部下の女性社員が請求金額の計算をミスして、それが社長に上がるまで見つからなかったことから、社長の弁になったとのこと。やれやれ。

 もちろん社長に上がるまでには私を含めて数人のチェックが入るが、そのいずれでも見つからず、社長のところで見つかってしまった。「あんな複雑な計算のミスをよく見つけるよね」と話をして、ふと、これと同じ経験をしたことを思い出した。

 もう5年近く前のこと、上司のH氏の異能と異常な性格に悩まされ、一時は躁状態に陥った。あの時のH氏と同じじゃないか。

 「積算ミス根絶のためのH氏メソッドの導入」

 「ある日突然、躁状態がやってきた(その4)」で書いたとおり、悩んだ末に、たまたま行った鍼灸院で、「そいつはアスペルガーじゃないか」と言われ、その後、アスペルガー関係のサイトを見たり、H氏の言動を観察するにつけ、「確かに彼はアスペルガーに違いない」と思った。H氏に親しい友人にそのことを話したら、彼がH氏と共通で属するグループ内でも「彼はアスペルガーだ」と言われているという。

 しかしH氏は突然会社を辞め、彼のせいで嫌な思いをすることはなくなった(参照「地雷野を往く思い」)。退職後も時々会社に現れては、会社の方針に対して批判をしていったが、部外者の言葉は気にする必要もない。ただ、一度来ると、なかなか帰らないのが面倒くさかった。そして私もこの3月には無事、退職の日を迎えた。OB会で会う可能性はあるが、それ以外はH氏に会って嫌な思いをすることもないだろうと思っている。

 ところが、再就職した会社の社長が、H氏だった。いや、幸い、H氏ほど優秀ではない。H氏の劣化版といった感じ。先日、社長を除いた再就職者だけの集まりがあり、「うちの社長、ちょっと変じゃないですか」と言ったら、先輩社員が「アスペルガーだから、適当に付き合った方がいいよ」と言う。「やっぱり! そうですよね!」。思わず声が大きくなってしまった。

 別にアスペルガーの人を批判しているわけではない。彼が悪いわけではない。先天的な性質を批判してもしょうがない。ただ、普通の対応を期待すると。こちらが傷ついてしまう。アスペルガー症候群の夫等との関係に悩んで心身に不調を生じるカサンドラ症候群という症状があるという。そんなことにはならないように気を付けたい。今のところ、何とかうまく対応できていると思う。その調子。来週は一緒に横浜出張が控えている。現地集合なので、それまでは大丈夫。帰りは別行動にしよう。アスペルガーの人はそういうことは気にしないはず。うまく半日が過ごせるといいのだけれど。