とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J2リーグ第33節 ツエーゲン金沢対名古屋グランパス

 5連勝の前はどんなサッカーをしてたんだろう。確かこんなサッカー? パスは繋ぐが、その間に守りを固められ、攻めあぐんでいる間にパスを狙われ、奪われてカウンター。そして手薄なDF陣を破られる。5連勝の後、2敗1分。順位も4位に落としたグランパス。今節の相手は3連敗中、19位のツエーゲン。ここで勝てなければ勝てる相手はいないんじゃないか。そんな危惧も持ちつつゲームを観始めたが、まさにそのとおりのゲーム内容となった。ああ、そろそろ風間監督解任の声も聞こえてくるんじゃないか。たぶん選手にとってサッカーが難しすぎる。

 CB新井がケガでイムスンギョムを中央に左CB櫛引。小林が累積の出場停止で代わりにCH和泉。前日に早稲田大学のゲームに出場した秋山をベンチに温存して左WB杉森。CFもシモビッチを温存して永井が先発した。3分、ツエーゲンのCH小柳がミドルシュート。そして6分、左SH杉浦のクロスに右SH宮崎が走り込んだところを、後ろから左WB杉森が押し倒してしまう。PK。これを宮崎が決めて、早々にツエーゲンが先制点を挙げた。これでグランパスは6ゲーム続けて先制点を献上。

 さらに8分には右SH宮崎のクロスにFW佐藤洸一がヘディングシュート。バーを叩く。グランパスは10分、CH田口のミドルシュートが初シュート。ツエーゲンのプレスの前になかなか攻め込んでいけない。その直後、佐藤寿人をCFに上げて、永井をシャドーに下げる。15分、右WB青木のスルーパスに右CB宮原が走り込み、クロスのクリアを左WB杉森がボレーシュート。しかしこれもDFがブロックする。

 ツエーゲンはパスカットからカウンターを狙う。19分、左SH杉浦のCKからCH大橋がヘディングシュート。ツエーゲンの方がスムーズにシュートまでいく。20分にはCH田口の縦パスをカットされ、左SH杉浦のスルーパスにFW中美が走り込む。GK楢崎がナイスセーブ。ツエーゲンはゴール前に人数をかけてブロックを作るとこれをこじ開けるのは難しい。28分、右WB青木のミドルシュートはGK白井がナイスセーブ。29分、左SH杉浦がミドルシュート。31分、右FWシャビエルのミドルシュートもGK白井が弾き出す。

 34分、右WB青木の縦パスから右FWシャビエルがスルーパス。左WB杉森が走り込むが、シュートは飛び出したGK白井に当ててしまう。アディショナルタイム46分、CH田口のクロスにCF佐藤寿人がヘディングシュート。しかしこれもGK白井がセーブ。前半は1-0。ツエーゲンのリードで折り返した。

 ゴールが遠いグランパスは後半頭から左WB杉森に代えて秋山を投入する。ツエーゲンも左SH杉浦に代えてFW山崎。中美を左SHに下げる。グランパスが攻める。2分、左WB秋山のクロスのクリアをCH和泉がミドルシュート。5分、CF佐藤から右に流して、右WB青木がミドルシュート。8分、右WB青木の縦パスをCF佐藤が落とし、CH田口から左に展開、左WB秋山のクロスに右FW永井。しかしその前でCB庄司がクリアする。

 逆にツエーゲンは9分、CBイムスンギョムからFW山崎がボールを奪いシュートを放つ。ベテランの味、FW山崎が嫌らしい。12分には左SB沼田のクロスに左SH中美が走り込んでヒールでシュート。ポストに当たる。しかしそこからグランパスがカウンター。しかしそれも詰まってチャンスは消えたかと思った13分、左WB秋山が一瞬の隙を見事なミドルシュートを叩き込む。ついにグランパスが同点に追い付いた。さらに直後の14分、右FWシャビエルのスルーパスに抜け出した右WB青木がシュート。しかしわずかにポスト左に外した。グランパスは10分、永井に代えてCFシモビッチを投入。これで前線の収まりがよくなったことが功を奏したか。

 しかし、FW山崎を先頭にツエーゲンのプレスが衰えない。DFラインでパスを回すと、詰め寄られ危ないシーンを何度も作られる。同点に追い付いてグランパス・ペースになるはずが、全然そうならない。そして26分、ツエーゲンは右SH宮崎に代えて金子を投入。するとその直後の27分、左サイドに開いたFW山崎からのクロスにFW佐藤洸一がポストで収めて、落としたボールを右SH金子が走り込みシュート。ツエーゲンが勝ち越しゴールを挙げた。

 さらに29分、今度は右SB石田のクロスにFW佐藤洸一がヘディングシュート。ゴール。あっという間に2点のリードを奪ってしまう。3-1。29分、グランパスは左FW佐藤に代えて押谷を投入する。しかしどこか気持ちが切れた感じ。36分には左SH中美のFKにFW佐藤洸一がヘディングシュート。グランパスの選手はオフサイドをアピールするが、付いていけていない。シュートはバーにはね返された。

 38分、右FWシャビエルの縦パスに走り込んだ右WB青木がボールキープからシュート。しかしGK白井がナイスセーブ。45分、右CB宮原のクロスのクリアをCFシモビッチがシュート。枠を外す。アディショナルタイム49分、右WB青木のミドルシュートは大きく枠を外す。50分、右FWシャビエルのFKからシュートを放つがGK白井がセーブ。そしてタイムアップ。3-1。ツエーゲンが快勝した。

 グランパスはシモビッチが入って少し形になりかけたが、ツエーゲンの厚い守備ブロックを崩せず、結局、左WB秋山の個人能力によるミドルシュートの1点のみ。パスを回してシュートチャンスを作っても、その時には既に厚い守備ブロックができている。この悪循環を何とかしないことには勝利はやってこない。もっと速いサッカーをしなければいけないのだろうが、これ以上のスピードアップは難しい。やはり風間監督のサッカーが難しすぎるのではないか。これで6位転落。プレーオフ出場権もギリギリの状況。しかも次節はシモビッチが出場停止で相手は8位ヴェルディ。負ければ9位まで落ちる可能性がある。いったいグランパスはどうなってしまうのだろうか。