とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第27節 アントラーズ対ガンバ

 いよいよJリーグも残り8試合となってきた4連勝で首位を走るアントラーズだが、前節アルビレックス戦では前半2点を先行されて、後半で4ゴール逆転しての勝利。ミッドウィークに行われた天皇杯も先制はしものの、いったんは逆転されて、再逆転しての勝利。いずれも2失点してけっして盤石とは言えない内容。しかし一方のガンバもこの5試合で1勝3敗1分。まあ、アントラーズが盤石の勝利を挙げて、首位を固めるのだろうと思っていた。アントラーズは大岩監督就任以降、起用されてきた三竿健斗が累積で出場停止。代わりに永木がボランチに入った。一方のガンバはケガで欠場したアデミウソンに代わり、遠藤をFW起用。左SHには泉澤が先発した。

 4分、CB植田のフィードをFW土居がフリックしてFW金崎が抜け出す。が、CB三浦がしっかりと肩でチャージして吹っ飛ばす。この二人の激しい攻防はゲームを通じて続いた。そして7分、CH永木のFK。GK東口がキャッチすると、大きくフィード。これにFWファンウィジョンが走り込み、CB昌子と競り合いながら抜け出すと、思い切ったミドルシュート。GK曽ヶ端が虚を突かれた形でゴール右隅に決まった。ガンバが先制。

 しかしその後はアントラーズが攻めていく。15分、左SB山本のクロスにFW土居がヘディングシュート。GK東口がナイスセーブで弾き出す。22分、CHレオシルバのFKに左SHレアンドロのヘディングシュートはバーの上。24分、左SHレアンドロミドルシュートもわずかにバーの上に外れる。

 ガンバも26分、FW遠藤がCHレオシルバからボールを奪うと、右SH倉田がミドルシュート。さらに右SBオジェソクのクロスから倉田がヘディングシュート。しかし枠を捉えられない。ガンバの寄せが早く、アントラーズが攻めあぐねる状況が続く。逆に攻めるガンバ。33分、FW遠藤のCKのクリアをCH井手口がボレーシュート。DFに当たってわずかにポスト左に外れた。

 しかしアディショナルタイム3分、PA右角に右SH中村が進入したところで、後ろから駆け付けた左SH泉澤が足を蹴ってしまう。PK。これをFW金崎が蹴るが、GK東口がファインセーブ。ポストに当たってはね返ったところを左SHレアンドロが詰めてシュート。アントラーズが同点に追い付いた。前半は1-1で折り返した。

 ガンバは後半頭にFW遠藤に代えて長沢を投入。3分、アントラーズは右SB西のパスから右SH中村がミドルシュート。GK東口がキャッチする。その後も互角の展開が続く。15分、右サイドからのスローインを右SH中村がヒールで落とし、CHレオシルバがミドルシュート。枠を外す。19分、右SH倉田のミドルシュートも枠を捉えられない。

 次第にアントラーズが押し込み始める。21分、右SB西のクロスにFW金崎が走り込む。が、GK東口が飛び出しセーブ。さらにCH今野のスルーパスに走り込んだFW長沢が落とし、右SH倉田。しかし左SB山本がクリアする。22分、アントラーズが右SH中村に代えて安倍を投入すると、ガンバも左SH泉澤に代えて初瀬を投入する。

 26分、CHレオシルバが左SHレアンドロとのワンツーからミドルシュート。27分、左SHレアンドロがドリブルで仕掛け、FW金崎をポストにレアンドロがシュート。しかし枠を外す。29分、アントラーズがパス交換から右SH安倍のミドルシュートはGK東口がキャッチ。34分、左SHレアンドロミドルシュートも枠を捉えられない。35分、CHレオシルバに代えて右SB伊東を投入。西をCHに回す。37分、CH西のクロスに左SB山本がヘディングシュート。しかしこれも枠を捉えられない。ガンバも39分、右SH倉田に代えて米倉。アントラーズは42分、FW土居に代えて鈴木優磨を投入する。

 このままドローかと思ったアディショナルタイム47分、CH西のミドルシュートがDFに当たってコースが変わるが、GK東口がナイスセーブ。どうしてもゴールが遠いアントラーズ。しかし続く永木のCKにCB植田がついにヘディングシュートを叩き込んだ。ゴール。勝ち越した。そしてタイムアップ。2-1。アントラーズが終了間際の劇的なゴール。これでまた一歩優勝に近付いた。

 それにしても、勝負強いとはこのことを言う。どうしてこんな状況でも勝利を手繰り寄せることができるんだろう。何本シュートを打ったのか。何本のシュートを外したのか。アディショナルタイムになればさすがにこのまま終了かと思っただろうが、それでもそこからゴールをねじ込む。その強さは何だ。今季退任する長谷川監督と、今季途中就任した大岩監督。二人の監督の勢いの違いと世代交代を感じたゲームだった。