5連勝の後の1分3敗。ツエーゲンにまで負けて6位まで落ちたグランパス。絶体絶命。今節の相手は3戦勝ちなし。調子を落としているヴェルディだ。グランパスは久しぶりに4-4-2の布陣。ワシントンと櫛引のCB。シモビッチが累積出場停止で、FWは玉田と佐藤のベテランコンビ。右SH青木、左SHシャビエルが左右に開き、GKは武田がゴールマウスを守る。
序盤は一進一退の展開。グランパスがいつものように細かいパスをつないで押し込んでいくと、ヴェルディは長いボールで押し返す。7分、CFドウグラス・ヴィエイラのシュートはGK武田がセーブ。13分、CB井林のミドルシュートもGK武田が抑える。グランパスは4バックにして守備面ではゆとりが出た感じ。15分、CH田口の縦パスから右SHシャビエルのミドルシュートはわずかにポストの右に外れる。
そして17分、シャビエルのCKにCBワシントンが一発。ヘディングシュートを決めて、グランパスが久しぶりに先制点を挙げた。さらに23分、右SHシャビエルのFKはポストを叩いた。続くCKにCH田口がニアに走り込み、ヘディングシュート。これが決まり、グランパスがすぐに追加点を挙げる。ヴェルディの守備はゾーンディフェンス。ニアに立つ選手の前後がフリーになる。シャビエルのCKのボールが絶妙にこの位置に落ちてくる。
32分にもシャビエルのCKからCH田口がヘディングシュート。しかし今度は枠を外した。その後は膠着状態。お互いなかなかゴール前に入っていけない。44分、右SB宮原の落としから右SHシャビエルがミドルシュート。しかしポストの右。前半は2-0。グランパスのリードで折り返した。
後半に入るとヴェルディのプレスが厳しくなり、グランパスが守勢に回り出す。4分、右IH渡辺がドリブルで持ち上がり、ミドルシュート。7分にはCB井林のフィードのこぼれをCFドウグラス・ヴィエイラがミドルシュート。続く左IH梶川のCKに左FWアラン・ピニェイロがヘディングシュート。GK武田がナイスセーブ。こぼれ球を右FWカルロス・マルティネスがシュートをするも、枠を外す。その後もヴェルディ・ペースでゲームは進む。そして10分、左SB安西の速いクロスからCFドウグラス・ヴィエイラのヘディングシュートが決まる。ヴェルディが1点を返した。
受け身に回ったグランパスは15分、FW玉田に代えて左SH秋山を投入。青木をFWに上げる。19分、PA前絶好の位置からのFKを右FWマルティネスが蹴ると、壁に当たってコースが変わるが、GK武田がファインセーブ。ヴェルディの選手たちが壁の中でのCH田口のハンドをアピールするが、入れられず。これでゲームが変わった。22分、FW佐藤の落としからCH田口がミドルシュート。さらにFW青木がミドルシュートを放つ。GK柴崎がセーブした。
23分、グランパスはFW佐藤に代えて永井を投入。ヴェルディも24分、左IH梶川に代えて橋本を投入する。26分、左SB安西のクロスにCFヴィエイラがヘディングシュート。しかし今度はDFが競って、枠を捉えられなかった。直後、ヴェルディは右FWマルティネスに代えて高木大輔を投入した。27分、CFヴィエイラがミドルシュート。しかしGK武田がキャッチ。グランパスは青木を右SHに下げて、シャビエルをFW永井と並べる。すると次第にグランパスのパスが回り出す。28分、右サイドで短いパスをつないで、左SH秋山の落としから、右SH青木がつなぎ、CH小林のヘディングにFW永井が足を伸ばす。シュートは弱く、GK柴崎がキャッチした。しかし31分、今度は左サイドから崩し、左SB和泉のパスをCH田口がダイレクトでスルーパス。CH小林が走り込み、DFをかわしてシュート。待望の3点目を挙げた。
37分、右FW高木のクロスにCFヴィエイラがヘディングシュート。しかしGK武田がキャッチ。するとグランパスは39分、FWシャビエルのミドルシュートがポストを叩く。そして40分、左SB和泉の縦パスをFWシャビエルがポストになって、和泉がミドルシュート。これが決まり、グランパスがダメ押しの4点目を入れる。アディショナルタイムには、FWシャビエルと交代で入った杉森がDFを追いかけて、パスをカット。そのままゴール前に詰めるが、コースを狙っているうちにDFに詰め寄られ、クリアされた。そしてタイムアップ。4-1。久しぶりに4点を取って、グランパスが勝利した。
4バックにしたことがよかった。だがまだ短いパスが詰まってしまって、なかなか流れの中ではチャンスを掴めない。このゲームでも前半の2点はセットプレーから。そして流れの中で挙げた3点目、4点目は後半30分が過ぎて、相手のプレスが弱くなってから。やはり前半のうちから相手を崩したゴールが欲しい。それも2点・3点と。このゲームでは前半のうちに2点が取れたからよかったが、1点を返されたあとはまた逆転されるのでないかと気が気ではなかった。もっと早い時間帯に流れの中でのゴールが欲しい。次はFC岐阜戦。相手もパスをつないでくる相手だけになおさら、すっきりとした勝利を期待したい。レノファ戦の後にはいよいよ首位ベルマーレ戦、2位V・ファーレン戦と正念場が待っている。
