とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

60歳を過ぎてからの保険ってどうよ?

 定年退職し、それなりの退職金ももらった。20代の時に加入した終身保険は60歳で満期を迎え、これ以上、保険料を収めることなく、死亡時には保険金がもらえることになった。もっとも自分が死んだ後に保険金が支払われても自分がもらえるわけではない。死亡時まで待たずに、解約返戻金を受け取る手もあるが、「特に今、現金がほしいわけじゃないから、そのままでいいんじゃない」と妻に言われた。そういうものか。

 他に、終身保険に死亡時・三大疾病時特約の付いた生命保険に加入していたが、これも60歳を過ぎて更新時期がやってきた。更新後、一気に保険料が倍近くなるというので、こちらは払済保険に変更した。特約部分はなくなるが、終身部分は残って、かつ保険料の支払いはなくなる。こちらも妻が「解約よりも払済の方がいい」というので従った。そうなんだ。

 でも、三大疾病時の保険金がなくなるので、医療保険に入りたいと妻が言う。それでいくつか検討してみた。まず、アフラック医療保険。これは60歳だと、基本、月々4360円の保険料に対して、入院時には1日5000円の保険金が支給されるもの。実は、別にコープ共済の保険に入っていて、先日の白内障の手術の時には、1日7000円の保険金をもらったばかり。さらに5000円を上積みする必要はないだろう。

 近くの保険ショップに寄ったら、FWD富士生命のがん保険を勧められた。資料をもらって検討すると、60歳の場合、月々6305円の保険料で、がんと診断されたら100万円の保険金が支給されるというもの。ちなみに月々8552円にすれば保険金は200万円になる。その他、様々な特約が付いている。

 で、結局、妻と色々と議論をし、喧嘩をした。13年間がんにならなければ、保険料支払いの方が保険金を上回って支払うことになる。保険会社は「国民の半分はがんになる」と言う。ネットでは「60歳未満の罹患率は低い。60歳以上で急増」という記述もある。それで探したら、国立がん研究センターのがん情報サービス「がん統計」に次のようなデータがあった。

〇60歳の人が今後10年間にがんで死亡する確率は、5%。20年後には14%。生涯では25%。

〇60歳の人が今後10年間にがんに罹患する確率は、15%。20年後には38%。生涯では62%。

 結局、がんになる確率と保険料・保険金の関係を見ると、当たり前だが、保険会社が儲かる仕組みになっている。がんになると保険加入者の勝ち。がんにならないと保険会社の勝ち。まるで100万円の保険金を掛け金にギャンブルをするみたい。でも、100万円位のお金なら、退職金ももらったので十分貯えはある。無理にギャンブルをする必要はないんじゃないか。そう考えて、今のところ医療保険にもがん保険にも加入していない。それでいいんじゃないかと思っている。