とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジ杯 日本対ニュージーランド

 W杯出場が決まった。代表強化試合の1試合目はニュージーランド。相手が物足りない気もするが、ほとんどの強豪国が各大陸のW杯予選真っ只中というのでは仕方がない。でも、もっと楽に勝利してくれるかと思っていた。意外に苦戦。6人交代制でなければ負けていたかもしれない。香川の調子がなかなか上がってこないのも心配だ。

 開始1分、OH香川が意欲的にミドルシュートを放つと、前半は日本が圧倒的に攻めていく。6分にはCB吉田のフィードに走り込んだ右SH久保のクロスにCF大迫が走り込むが、DFが先に触ってクリア。8分、OH香川のミドルシュートはポストに当たる。10分、CH山口のフィードを左SH武藤が落とし、CF大迫がシュート。大迫は相変わらずよく収まって、存在感を示す。左SHに入った武藤も走る範囲が広く、前線で起点となるプレーができる。

 22分、CF大迫のポストプレーからOH香川が左に流し、左SH武藤がシュート。わずかにポスト左に外す。23分、CB吉田のフィードを左SH武藤が競ると、こぼれ球に走り込んだCH山口が落として、OH香川がシュート。しかしこれも決まらない。香川が積極的にボールに絡み、シュートを狙うが、入らない。やはりどこか一つ精彩に欠ける。カウンターでボールを運びながら、走り込んだCF大迫にパスを出せず、詰まってしまう場面もあった。まだ試合勘が戻らないか。

 そして30分、ニュージーランドは右SHロハスの縦パスからFWウッドがシュート。わずかにバーの上。日本も攻められると、意外に守備が軽い。33分、GK川島のフィードをCF大迫がポストになって前に落とし、走り込んだ右SH久保がシュート。しかしこれもポスト左に外れる。43分、左SB長友のクロスにCF大迫がドンピシャのヘディングシュート。しかしわずかにバーの上。前半は日本が圧倒的に攻め込みながら、スコアレスで折り返した。

 そして後半5分、CH山口のミドルシュートをブロックしたCBディランテがハンドを取られる。PK。これをCF大迫が決めて、ようやく日本が先制点を挙げる。しかしディランテは執拗に抗議をしていたし、ビデオを観ても微妙。手には当たっていなかったかもしれない。しかしこれでニュージーランドの目が覚めたか、その後はニュージーランドが攻め込んでくる。8分、スローインのクリアを左SHトーマスがボレーシュート。CB吉田のクリアはあわやゴールになるところ。そして14分、左SB長友、CH山口の二人で守る右サイドを右SHロハスが突破してクロスを上げると、FWウッドが打点の高いヘディングシュート。ニュージーランドが同点に追い付いた。

 追い付かれた日本は15分、CF大迫とOH香川に代えて、CF杉本と右IH小林を入れる。中盤は山口をアンカーに逆三角形の形。それでもしばらくはニュージーランドの出足が早く、プレスが厳しい。25分、右WBインガムのクロスのクリアを左SHトーマスがボレーシュート。その直後、日本は左SH武藤に代えて乾を投入する。すると乾が積極的に仕掛けて、再びゲームのリズムを日本に引き寄せた。小林も井手口と左右のポジションをチェンジ。積極的にゲームを作りに行く。

 28分、CB吉田がミドルシュート。30分、左SB長友の縦パスにCF杉本が走り込んで、DFを前に早いタイミングでミドルシュートを放つ。31分には右SH久保のドリブルから、こぼれたボールを左SB長友がミドルシュート。GKマリノビッチがナイスセーブを見せるが、乾と小林の活躍で再び日本が攻撃のペースを握った。33分には右SH久保に代わって浅野、さらに37分には右IH井手口に代えて倉田を投入する。

 そして40分、左SH乾のクロスに左IH小林がミドルシュート。これはGKマリノビッチがナイスセーブ。しかし42分、再び左サイドから、左SH乾がクロスを入れると、ファーサイドで右SB酒井宏樹がヘディングで折り返し、右IH倉田が飛び込んだ。ヘディングシュート。ようやく日本が勝ち越し点を挙げた。反撃するニュージーランドも44分、FWウッドの落としからCBリードがミドルシュートを放つ場面があったが、GK川島ががっちりとキャッチ。ゲームはこのまま2-1。日本の勝利で終わった。

 終わってみれば当然の勝利。しかしけっして簡単な相手ではなかった。前半は香川がチーム全体のリズムに合っていなかった感じ。そして後半は押し込まれたチームを盛り返すリーダーシップを持った選手がいなかった。乾が交代出場してようやくリズムが変わったが、このあたりが反省点。次のハイチは北中米予選を4次予選で落ちたが、FIFAランキングは48位。このところ急速にランキングを上げて、40位の日本と大差ない順位にまで上がってきた。次も相手を侮ることなく、全力で戦ってほしい。そして今度こそ大勝といきたい。