とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J2リーグ第39節 名古屋グランパス対ザスパクサツ群馬

 台風が東海地方に最も近づくという予報の日曜日の夕方からキックオフのゲーム。名古屋ではNHK総合で中継放送があった。延期かも?と思いながらTVを付けると時間通りにゲームは始まった。でもすごい雨と風。これは途中で中断するかもと思っていたら、案の定、前半23分で中断。中断前のゲーム内容が結果にある程度、影響を及ぼしたような気がする。グランパスは前節のFWシモビッチに代えて杉森が先発。他は前節のV・ファーレン戦と同じ。一方、ザスパクサツは3-4-1-2の布陣。カンスイルと山岸の2トップに出岡がトップ下ということでいいと思う。

 しかしとにかく風雨が強く、ザスパクサツの蹴ったボールは空中でUターンして戻ってくる。ザスパクサツ側のピッチ中央には大きな水たまり。これがゲームに影響しないわけがない。グランパスがボールを拾ってはザスパクサツ陣地へ押し込んでいく。3分、CH田口がミドルシュート。7分、右SB宮原のスルーパスにFW杉森が抜け出してクロス。しかしDFがクリアする。続くCKの流れから右SH青木がミドルシュート。だがGK清水がナイスセーブで弾き返す。13分、PA内に攻め入ってCH田口がシュート。しかしシュートは弱く、GK清水がキャッチ。16分には左サイドに回り込んだSH青木がミドルシュートを放つが、これもGK清水にセーブされた。

 押し込みながらもゴールが遠いグランパス。このまま点が入らず、後半に入ったらヤバいんじゃないか。そんなことを考えていた18分、左サイド遠目からのFKをCH田口が蹴ると、右SH青木が飛び出してシュート。ようやくグランパスが先制点を挙げた。19分にはGK武田のフィードが風に乗ってワンバウンドで相手ゴールの上を越えていく。すごい風だ。いったん主審がゲームを止め、第4審判らと打合せ。その時はゲーム続行となったが、23分、ついにゲームは中断された。

 中断時間中、ただ風雨にさらされるピッチを見ていてもしょうがないので、チャンネルをBSに回して、フロンターレのゲームを観ていた。たぶんこのまま試合は延期だろうなあ。7月に行われた天皇杯3回戦でのヴァンラーレ八戸戦では後半20分での中断だったし、前半は普通の天候でサッカーができていたので、中断時点からの試合再開でよかったと思うけど、今回は悪天候の中でのグランパスの先制点だし、これはひょっとして試合始めからの再試合になるかなと思っていた。それでフロンターレのゲームが前半を終わった時点でチャンネルを変えると、何とゲームを再開している。それに雨もほとんど降っていない。何という天気だ。録画を戻して中断明けから観始めた。

 するとザスパクサツが中断前とは打って変わって、前からプレスをかけてくる。29分、FW山岸から右に展開。右WB舩津のクロスに山岸がミドルシュート。GK武田がナイスセーブで弾き出す。こぼれ球にFWカンスイルが詰めるが、GK武田がかろうじて抑え込んだ。32分、FW玉田のCKにCH田口がヘディングシュート。35分、FW玉田のクロスにCBワシントンがシュート。しかし相変わらずシュートが決まらない。逆に36分、CB櫛引へのチェックでボールを奪ったカンスイルがそのままミドルシュート。GK武田がナイスセーブで弾き出す。45分にもFW山岸のボール奪取から左に流して、FWカンスイルの落としに山岸が走り込む。DFが何とかブロックしたが、ザスパクサツの二人のFWに翻弄されるグランパスの守備。それでも何とか、前半は1-0のまま折り返した。ちなみにカンスイルはアメリカ人とのハーフの韓国人で、韓国代表経験もある長身FWだ。

 後半もザスパクサツに勢いがある。5分、OH出岡の縦パスをFWカンスイルが落とし、出岡のパスを右WB舩津がスルーパス。CH松下が走り込んで、クロスを舩津がシュート。見事な連携でザスパクサツが同点に追い付いた。グランパスも6分、CH田口の縦パスを受けたFW杉森がミドルシュート。しかしGK清水がナイスセーブで抑える。そして10分、CBワシントンの横パスをFW山岸がカット。横に流して、FWカンスイルがミドルシュートをネットに突き刺す。何と、ザスパクサツが逆転ゴールを挙げた。

 グランパスは8分、FW杉森をシモビッチに交代。しかしシモビッチは何もしないうちに逆転されてしまった。12分には左SH佐藤のクロスにFWシモビッチがシュート。佐藤がシューターだったら、何かしてくれたんじゃないかと解説の山野さんが言っていた。それでも攻め続けるグランパス。そして15分、CH小林の縦パスをDFがカット。しかしこぼれ球をFW玉田が拾って、右に流れて右足でミドルシュート。これがネットを揺すり、グランパスが同点に追い付いた。19分には右SB宮原の縦パスを右SH青木が落として、宮原がミドルシュート。DFにブロックされる。

 このままグランパス・ペースになるかと思ったが、ザスパクサツもよく守る。22分には左WB石田に代えて右WB高橋を投入。舩津が左WBに回る。24分、CH岡庭のサイドチェンジから右WB高橋がクロス。DFのクリアをCH松下がミドルシュート。これもブロックされると、CH岡庭がミドルシュートザスパクサツがよく攻める。グランパスは29分、FW玉野の落としから右SB宮原のクロスに左SH佐藤がヘディングシュート。33分にはFW玉田がドリブルで仕掛けてシュートを放つが、GK清水が正面で抑える。

 中央から崩そうとしてもしっかりとゴール前を固める相手にゴールは難しい。逆にミスを拾われて逆襲を食らう。毎度観るゲーム展開だなあとややしらけ気味に観戦を続ける。33分、左SH佐藤に代えて押谷を投入。36分、FW玉田のCKに左SH押谷がヘディングシュートするも、枠を外す。うーん、変わらない。時間だけが過ぎていく。イライラ、イライラ。と41分、右サイドまで走ったSH押谷からのクロスをFWシモビッチが落として、CH田口がミドルシュート。ようやく勝ち越しゴールを挙げた。さらにアディショナルタイム46分、FWシモビッチの落としから右SH青木がボールを前に運んで、角度のないところからシュート。ネットに突き刺し、ダメ押し点を挙げる。そしてタイムアップ。4-2。終わってみれば快勝で、グランパスが勝利した。

 それにしても心臓に悪い。まさか最下位ザスパクサツ相手にここまで苦戦するとは。中断前のゴールがなければどうなっていたことか。何はともあれ、これで3位浮上。2位、V・ファーレンとの勝ち点差は2。残り3試合。3連勝すれば、V・ファーレンが2勝1分でも得失点差で上に行ける計算。たとえ2位に上がれなくても、プレーオフ進出はほぼ決定した。残り3試合、又は5試合。とにかく必死で戦ってくれ。意地を見せてくれ。