とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯欧州予選プレーオフ第2戦 イタリア対スウェーデン

 スウェーデンの1-0勝利で終えた第1戦。いよいよW杯出場が決まる第2戦。イタリアはジョルジーニョをアンカーにIHには右パローロ、左フロレンツィ。そしてFWはインモービレの下にガッビアディーニを縦関係で並べる形。どうしても勝利が欲しい第2戦は、第1戦とは違う布陣、メンバーでスタートした。対するスウェーデンは第1戦とほぼ同じ。CHにケガのエークダールに代えて第1戦で貴重なゴールを決めたヨハンソン。そして右SBにはルスティグを起用した。

 序盤、スウェーデンが守りに入ることなく、前からプレスをかけてきた。しかしイタリアも攻める。8分、右WBカンドレーバのサイドチェンジから、左WBダルミアンのクロスに右IHパローロがミドルシュート。14分には右WBカンドレーバの縦パスに右IHパローロが走り込み、クロスにFWガッビアディーニ、さらに左WBダルミアンがミドルシュートを放つ。イタリアはアンカーに据わったジョルジーニョから長短のパスが出て、左右のIHパローロとフロレンツィが積極的に攻撃に絡む。FWガッビアディーニも下がり目でボールを捌くが、クロスに対して、中央が足りない感じ。序盤は連携が今一つでパスがつながらない。16分、CHジョルジーニョのスルーパスからFWインモービレのシュートはサイドネット。スウェーデンは19分、CHヨハンソンが膝を痛め、スベンソンに交代。そして23分、FWベリの落としから右SHクラーソンがミドルシュート。前半のスウェーデンのシュートはこれ1本だけ。その後はイタリアが攻め続ける。

 27分、CHジョルジーニョの縦パスに走り込んだFWインモービレのクロスがGKとDFの間を通って逆サイドへ抜け、右WBカンドレーバミドルシュートを放つが、バーの上を越える。40分にはCHジョルジーニョのスルーパスに抜け出したFWインモービレがシュート。GKオルセンの股下を抜けたボールはライン上でCBグランクビストがクリアした。守るスウェーデン。41分、右IHパローロのミドルシュート。44分、CBボヌッチのヘディングシュート。さらに45分、左IHフロレンツィがドリブルで抜け出しシュートを放つが、GKオルセンがファインセーブ。終盤はイタリアが圧倒して攻め続けたが、スウェーデンの守備が堅い。前半はスコアレスのまま折り返した。

 後半も序盤からイタリアが攻めていく。2分、PA内で右SBルスティグのキックが左WBダルミアンの腹に入るが、主審はPKを取らない。前半にも2度ほど、PA内でイタリアのハンドがあったが、これもPKにはしなかった。意図的なファール以外はPKを取らないようだ。VARシステムが採用されていたらどうなっていただろうか。スウェーデンは9分、FWトイボネンに代えてキーセテリンを投入。前線の運動量を増やして守備を強化する。13分、左CBキエッリーニのシュートはGKオルセンがキャッチ。どうしてもゴールが遠いイタリアは19分、左WBダルミアンに代えてエルシャーラウィ、FWガッビアディーニに代えてベロッティを投入する。21分、左IHフロレンツィのクロスを右SBルスティグがヘディング。しかしあわやゴールに飛んだボールをGKオルセンがパンチングでクリアする。イタリアは31分、右WBカンドレーバに代えて左IHベルナルデスキを投入。フロレンツィが右WBに開く。

 32分、左CBキエッリーニのクロスに右WBフロレンツィがミドルシュート。38分、右WBフロレンツィのクロスに左IHベルナルデスキがヘディングシュート。41分、FWベロッティがミドルシュート。左に外す。42分、FWインモービレの落としから左WBエルシャーラウィが強烈なボレーシュート。しかしこれもGKオルセンがファインセーブで弾き出した。アディショナルタイムは5分、46分にはCBグランクビストのハンドがあったが、これもPKは取らない。48分にはベルナルデスキのCKからCHジョルジーニョミドルシュート。しかしこれも左に外す。スウェーデンが最後までイタリアの攻撃を守り切ってスコアレスドロー。第1戦と合わせて、スウェーデンがW杯出場を決めた。

 イタリアは実に60年ぶりのW杯予選敗退。第2戦ではジョルジーニョをアンカーに据えて、第1戦よりは攻撃のリズムが良くなったが、カンドレーバとダルミアンの再三のクロスも中で合わない。ジョルジーニョがかつてのピルロのような役割を果たしており、イタリアにはあった形だったとは思うが、もう少し早くこの形を試してみたかった。また、ゴール前でもっと泥臭くゴールが狙える選手がいればと思うが、今のセリエAはその役割を多くアルゼンチンの選手が負っているようだ。ゴールが取れなければ勝利はない。守りだけでは勝ち切れない。イタリアがいないW杯は寂しいが、この内容では予選落ちも仕方がない。