とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ブンデスリーガ第12節 シュツットガルト対ドルトムント

 第7節まで無敗で首位を独走していたドルトムントだったが、その後1分3敗。ライプチヒバイエルンに負けて3位に下がった。この間、4試合で12失点。このゲームではオバメヤンがチーム規律違反でベンチにすら入れず、プリシッチもゲーム前のケガで欠場。ワントップにはシュルレが入り、左右にヤルモレンコとフィリップ。トップ下には香川とゲッツェが並ぶ4-3-3。対するシュツットガルトは4勝6敗1分の12位。今年に入ってホームでは一度も負けていないという。5バックで守備を固め、19歳のオズジャンがトップ下。トップに長身のギンチェクとアコロが並ぶ。浅野は残念ながらベンチスタートだ。

 序盤、ドルトムントが攻めていく。3分、右FWヤルモレンコのドリブルからクロスに左FWフィリップが走り込み、こぼれだボールをCFシュルレがシュート。サイドネットに突き刺さる。しかし直後の5分、シュツットガルトのDFから蹴り出したボールを左CBバルトゥラがバックパス。しかしGKビュルキとのタイミングが合わず、弾いたボールをFWアコロが押し込む。思わぬ形でシュツットガルトが先制点を挙げた。GKビュルキはボールキャッチのつもりで上がってきたところへ突然バルトゥラがバックパス。十分な準備ができずに蹴り出したボールがアコロに渡ってしまった。二人の思いが食い違った。

 しかしその後はドルトムントが攻める。8分、右IHゲッツェがドリブルで運び、右FWヤルモレンコがシュート。9分、CFシュルレの落としから左FWフィリップがミドルシュートドルトムントは右IHゲッツェがよく動いて右サイドで連携を作る一方、香川は無難にパスを回す。ドルトムントがパスを回して攻めるが、シュツットガルトのプレスは厳しく、なかなかシュートまでは至らない。

 26分、右IHゲッツェのドリブルからスルーパスに左FWフィリップが走り込み、クロスに左IH香川が走り込む。しかしトラップが大きい。DFにクリアされる。28分、右FWヤルモレンコのクロスをCFシュルレが落とし、右IHゲッツェがダイレクトでミドルシュート。GKツィーラーにセーブされたが、トラップしてシュートも打てなかった香川との違いを感じる。35分には左FWフィリップのドリブルから左IH香川が右に展開。右FWヤルモレンコがヒールでスルーパスを送ると、右SBトルヤンが走り込む。落としから右FWヤルモレンコのクロスにゲッツェミドルシュート。GKツィーラーがナイスセーブを見せる。

 なかなか追い付けないドルトムント。するとアディショナルタイム46分、シュツットガルトのCFギンチェクが足を痛めて浅野に交代する。その直後の48分、右IHゲッツェがドリブルでPA内に仕掛けると、左へのパスがCBパバールの手に当たる。ハンド。CFシュルレが蹴ったPKはGKツィーラーがファインセーブ。しかしはね返りを左FWフィリップが押し込んだ。前半終了間際にドルトムントが同点に追い付いた。

 シュツットガルトは後半頭にFWアコロに代えて右FWブレカノを送る。浅野はCF。布陣は3-4-3。前半よりもやや攻撃的だ。ドルトムントも後半頭にパバスタソプロスに代えて左CBザガドゥ。バルトゥラを右CBに回す。これはどんな意味があったんだろうか。後半に入りCF浅野がいつものように勢いよく走り回る。そして6分、押し込まれた中から左FWオズジャンが右前方へ長いパス。これに右FWブレカノが走り込み、ドリブルから切り返してシュート。これが決まり、またシュツットガルトがリードした。

 ドルトムントも7分、右FWヤルモレンコのクロスに左IH香川がシュートを放つが、枠を越える。その後はなかなかドルトムントの攻撃がつながらない。そこで18分、ドルトムントは左IH香川に代えてダウードを投入する。香川はあまり絡めなかったからしょうがない。本来は先発する予定じゃなかったのかもしれない。しかし直後の19分、左IHダウードからシュツットガルトのCHアスカシバルがボールを奪うと、左FWエズジャンのスルーパスにCF浅野が抜け出してシュート。だがその前にCBバルトォラがボールを蹴り出す。トラップでバルトゥラが迫ってきた右サイドにボールを置いたミス。こうした点も勉強してほしい。

 26分にはCHアスカシバルのフィードにCF浅野が走り込み、クロスに左FWオズジャンがボレーシュート。しかしやや浮いてしまった。直後にはCHバイグルの長いスルーパスに走り込んだ右FWヤルモレンコがループシュート。ネットを揺すったが、その前にトラップの際に手が当たっていた。シュツットガルトは28分、右FWボレカノのCKを右CBパバールがヘディングシュート。しかしGKビュルキがセーブ。そのフィードから今度はドルトムントが攻め込んで、左IHダウードのスルーパスにCFシュルレが走り込んでシュート。GKツィーラーがファインセーブを見せた。

 35分にはCHゲントナーのボレーシュートがCF浅野のところへ飛ぶと、ダイレクトでボレーシュート。しかし枠は捉えられなかった。終盤にはドルトムントは右IHゲレイロ。シュツットガルトはアオゴを投入する。しかしそのままゲームは動かず。2-1。シュツットガルトが勝利した。

 ホームのシュツットガルトは強い。というよりもドルトムントが心配だ。前半こそ主導権を握っていたが、後半は運動量も落ちて、チャンスもほとんど作れなかった。香川もボール保持者のそばに寄ってボールを要求するが、決定的なパスは少ない。そちらはもっぱらゲッツェが担い、香川はバランスをとることに終始した感じ。一方、浅野はよく動いてプレスをかける。抜け出しが決まった場面は少なかったが、このチームでは彼の特長が生きている。強く高いDFにも負けずによく戦っていた。早く浅野のゴールが欲しい。