とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1昇格プレーオフ準決勝 名古屋グランパス対ジェフユナイテッド千葉

 J2に落ちた今季はDAZNに入って、前節カマタマーレ戦を除き、全試合TV観戦してきた。ようやくたどり着いた昇格プレーオフは、リーグでは2連敗のジェフが相手。リーグ7連勝でプレーオフ圏内の6位に駆け上がってきたジェフには勢いがある。でも同じ相手に3連敗するわけにはいかない。引き分けでもいい。会場は相性のいい瑞穂陸上競技場。友人から久しぶりに観戦の誘いがあった。遅ればせながら、今季の初生観戦に出かけた。グランパスの先発はシモビッチをワントップにして、他は前々節のジェフ戦と同じ。しかし布陣が違っている。FWはシモビッチを中央にシャビエルと佐藤寿人が控える形。3-4-3の布陣で和泉を左WBに上げ、青木と共に積極的に攻撃に絡むようにした。ジェフの先発も前々節のゲームと同じ。ボランチ佐藤勇人熊谷アンドリューだ。

 開始3分、ジェフが攻め込み、FKの流れからCBキムボムヨンの斜めのパスにFW船山が走り込んでシュート。GK武田がキャッチする。ジェフはFWラリベイもさることながら、コンビネーションよく走り込むFW船山も怖い。グランパスは17分、CH小林が思い切りのいいミドルシュート。次第にグランパスが攻め込む形が増えてきた。23分には左SB比嘉からボールを奪った右WG青木がドリブルからミドルシュート。しかしGK佐藤優也の正面。25分、右WB青木のスローインをCFシモビッチが落とし、右FWシャビエルが走り込んで、戻しのパスをCH田口がダイレクトでクロス。CFシモビッチがヘディングシュート。しかしGK佐藤優也がファインセーブで弾き出す。うーん、ゴールが遠いか。

 ジェフも27分、DFのフィードに走り込んだFW船山のキープから、左SH為田が駆け上がり、クロスにFWラリベイがヘディングシュート。枠を外した。グランパスも31分、左WB和泉の縦パスに左CB櫛引が駆け上がり、クロスに走り込んだ右FWシャビエルの折り返しに右WB青木が走り込む。しかしシュートはうまく打ち切れなかった。その後も互角のゲームが続く。36分、CH熊谷がミドルシュート。38分、右WB青木のドリブルから落としをCH田口がミドルシュート。でも外すと思った。ちょっと準備ができていない感じ。逆に41分にはCH小林のパスをFW船山がカットして、FWラリベイがシュート。これは外してくれて助かった。アディショナルタイムは2分。このまま終了するかと思ったが、残り1分を切ってジェフのCK。ショートCKから左SH為田のクロスにFWラリベイがヒールシュート。これが決まりジェフが先制。直後に前半終了の笛が鳴った。

 後半序盤は先制したジェフに勢いがある。5分、FW船山がミドルシュート。CFシモビッチに当てるものの、そこからなかなか展開ができないグランパスは9分、左FW佐藤寿人に代えて玉田を投入する。13分にはグランパスが押し込んで、CFシモビッチの落としからCH田口が右に展開。右CB宮原がミドルシュートを放つがわずかに左に外れた。そして16分、右WB青木の縦パスをDFがブロックしたこぼれ球をCFシモビッチが収めて落とすと、CH田口が仕掛ける。CB近藤のクリアが田口の手に当たったが、そのまま前に落として前進。DFをかわしてシュート。これが決まり、ついにグランパスが同点に追い付いた。ジェフの選手たちはハンドをアピールするが、故意ではないとして村上主審はファールを取らず。ゴールが認められた。

 ジェフは20分、左SH為田に代えて清武を投入する。直後の21分、GK武田のCFシモビッチを狙ったフィードが伸びて、飛び出したGK佐藤優也のヘディングは後ろに逸らしてしまう。これを走り込んだCFシモビッチが拾ってゴールに流し込んだ。グランパスがあっという間に逆転ゴールを挙げた。ジェフは22分、FW船山に代えて指宿を投入。前線に高さを揃えて、再逆転を狙う。25分、シャビエルのFKにCH田口が走り込んでシュート。しかしわずかにポスト右に外す。惜しい。直後、ジェフは右SB溝渕を北爪に交代する。

 その後も互角の展開が続く。このまま勝利でもと思った41分、右WB青木が中へのドリブルからスルーパス。これにCFシモビッチが走り込みシュート。ダメ押しの3点目を挙げた。ジェフは近藤を前線に上げてパワープレーに入る。そして45分、左SH清武のドリブルから右SH町田、清武を経由してFW近藤が右に展開。右SB北爪がPA内で仕掛けると、シャビエルが後ろから足を引っかけてしまう。さらにこぼれたボールを右CB宮原が蹴り上げたが、CBワシントンに当たってゴールに飛び込んだ。オウンゴール? いや、村上主審はPKスポットを指している。これをCFラリベイが蹴ってゴール。ジェフが1点を返した。

 アディショナルタイムは5分。46分にはシャビエルに代えてCBイムスンギョムを投入し、守りを固めるグランパス。50分、右WB青木がボールをキープするかと思ったら、中へドリブル。たまらずCBキムボムヨンが倒してPK献上。これをCFシモビッチが落ち着いて決めて、4点目。自身は久しぶりのハットトリック。そしてタイムアップ。4-1。グランパスが勝利して、プレーオフ決勝進出を決めた。

 3連敗はできないと、選手たちの意地を感じるゲームだった。シモビッチの先発起用で前線にターゲットができ、前半からシモビッチに向けて長いパスを蹴り出すシーンも多く、シモビッチの先発起用が当たった。次の決勝はアビスパ。12月3日午後4時から。しかし会場は今季相性が悪い豊田スタジアムだ。あいにくその日は予定があって生観戦はできない。だが、今季最後の最重要なゲーム。アビスパに勝利できないなら、J1に上がる実力はないと思うしかない。「絶対勝利して、来季はJ1開幕戦を観に行こう」。そう言って友人と別れた。絶対勝利だ。グランパス