とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第34節 川崎フロンターレ対大宮アルディージャ

 おめでとう! フロンターレ! おめでとう、中村憲剛! 第31節でレイソルと引き分け。いや、その前の天皇杯レイソルに敗れ、その後、ルヴァン杯でもセレッソに敗れた時は、やはりフロンターレはどうしてもタイトルが獲れない運命にあるのだと思わずにはいられなかった。今節、たとえフロンターレが勝利しても、アントラーズが勝てばまたも優勝に手が届かない状況。ジュビロ・ファンの友人が「最終戦、ホームでアントラーズの優勝を見たくない」というから、「勝てばいい。引き分けでもいい」と言ったけど、まさにそのとおりの結果。ジュビロの健闘にもありがとうを言おう。ありがとう、中村俊輔

 前節から中2日のフロンターレだが、先発メンバーはそのレッズ戦と同じ。小林のワントップに右SH家長、左SH阿部。トップ下に中村憲剛が入り、ボランチエドゥアルド・ネットと大島。右SBエウシーニョ、左SB車屋。CBには谷口と奈良。そしてGKにはチョンソンリョンがケガを押して先発した。対するアルディージャはマルセロ・トスカーノとマテウスの2トップ。右SH江坂に左SH瀬川。ボランチは茨田と長谷川アーリアジャスールが入った。

 開始1分、OH中村の落としを右SBエウシーニョが受けてドリブルからクロス。これを左SH阿部が決めてフロンターレが先制点を挙げる。14分には左SB車屋のクロスにCF小林がシュート。しかしこれはGK加藤がナイスセーブ。前半は中2日の疲れか、フロンターレの選手の動きが重い。21分、FWマテウスのクロスからマルセロ・トスカーノがシュート。23分には右SB奥井のクロスに左SH瀬川がシュート。アルディージャはFWマテウスとFWトスカーノにボールを集め、攻めていく。

 30分にはCH茨田がミドルシュートフロンターレは守勢に回って、攻撃の連携もイマイチ。これも中2日の疲れのせいか。一方で、アントラーズジュビロは前半を終わっても0-0。重苦しい感じで前半も終わろうとしていた。が、アディショナルタイム47分、左SH阿部の縦パスに走り込んだSH家長からのクロスにCF小林がヘディングシュート。フロンターレが追加点を挙げ、前半を2-0として折り返した。

 これでほぼ勝利は手中にしたフロンターレ。後半は無理をせず、ゲームをコントロールする。9分、アルディージャはFWトスカーノのCKを右SH江坂がヘディングシュート。しかしGKチョンソンリョンがキャッチする。フロンターレも12分、中村憲剛のCKに右SBエウシーニョがヘディングシュート。しかし枠を外す。攻め込まれたフロンターレは13分、CH大島が大きくクリア。しかしそれに懸命に走り込む中村憲剛。その姿がフロンターレ選手に再び勝利への気力を呼び戻したか。15分、右サイドから攻め込んで一旦詰まった後、OH中村が左に展開すると、左SH阿部も左に流して、SH家長がクロス。CF小林が飛び込み、シュートを決めた。フロンターレ、3点目。それにしても、右SH家長はいつも自由なポジショニング。どうして得点の場面ではいつも左サイドにいるんだろう。

 アルディージャは16分、CH茨田に代えてカウエを投入。24分、FWマテウスミドルシュートはGKチョンソンリョンがキャッチ。25分、FWトスカーノのフィードに抜け出した左SB和田のシュートはポストに嫌われる。フロンターレも27分、右SH家長がCH大島のスルーパスに抜け出し、クロスに左SH阿部がヘディングシュート。しかしこれはGK加藤がファインセーブで弾き返した。アルディージャは31分、江坂に代えて左SH大前を投入する。

 時間を使ってゆっくりとゲームをコントロールするフロンターレ。36分、OH中村憲剛の縦パスに左SB車屋が走り込むと、右SH瀬川の足がかかる。PK。これを小林がゴール中央に決めて、ハットトリックフロンターレが4点目を挙げた。その後、フロンターレは右SB田坂、CH森谷を投入。アルディージャも左SB渡部に交代。41分にはFWマテウスミドルシュート。さらに右SH瀬川のヘディングシュート。45分にはCHカウエがヘディングシュートと、後半終盤になってアルディージャが攻めるが、いずれもGKチョンソンリョンがナイスセーブ。47分にはCHカウエが2枚目のイエローカードで退場となり、そして51分、左SH阿部に代わって途中交代した長谷川がミドルシュートを決めてゲームを閉じた。5-0。フロンターレが快勝。

 そしてアントラーズは・・・スコアレスドロー。この瞬間、フロンターレの優勝が決まった。ピッチに泣き崩れる憲剛。抱き合う選手たち。小林悠も熱いものがこみ上げている。そして鬼木監督もインタビューでは感極まっていた。待ちに待った優勝。永遠に縁がないかと思っていた初タイトルがJリーグ優勝。私はフロンターレ・サポーターではないけれど、今季のフロンターレの優勝は本当によかったと思う。おめでとう、中村憲剛