とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

EAFF E-1サッカー選手権(男子) 日本対北朝鮮

 日本は海外組のいないJリーグの選手で組んだ代表。金崎のワントップにトップ下は高萩。右SH小林、左SH倉田。ボランチは井手口と今野のガンバのコンビ。CBは谷口と昌子で組んで、右SBは初召集の室屋。GK中村も代表では初出場だ。4-2-3-1の日本に対して北朝鮮は、カマタマーレのリヨンジをアンカーに置く4-1-4-1の布陣。ワントップにはキムユソンが入る。

 序盤からしっかりと守る北朝鮮に対してなかなか攻め込めない日本。15分、CH今野の縦パスをCF金崎がポストに入ってフリックするが、走り込んだ左SH倉田はオフサイド。17分、CH井手口のミドルシュートもうまく当たらず、GKリミョングクが簡単にセーブする。北朝鮮は長いボールを前線に放り込んでくる。22分、CBシンヒンジョンのフィードにCFキムユソンが走り込み、CB谷口が競り合って倒してしまうが、PKにはならなかった。25分には長いFKをDFがクリアしたところを、CHリヨンジが斜めのクロス。左SHチョンイルグワンがボレーシュートを放つが、GK中村航輔がナイスセーブする。

 北朝鮮は27分にも、右SHパクミョンソンのスルーパスにCFキムユソンが抜け出し、シュート。GK中村がはね返すと、CHリヨンジがダイビングヘッド。だがGK中村がキャッチした。日本も30分、左SB車屋のクロスにCF金崎がヘディングシュート。39分、左SH倉田の縦パスに走り込んだCF金崎のクロスにOH高萩が走り込むが、シュートは決まらない。北朝鮮の粘り強い守備の前に、日本は有効な攻撃が出せないまま、スコアレスで折り返した。

 後半に入っても攻めあぐねる日本。逆に北朝鮮が積極的に攻めてくる。1分、CFキムユソンを落としから右SHパクソンチョルがミドルシュート。6分、右SBチャングクチョルがミドルシュート。7分には左SHチョンイルグワンのクロスに右SHパクミョンソンがヘディングシュート。GK中村がセーブする。トップ下でほとんどボールに触れなかった高萩は11分、右SH伊東に交代。小林がFWに上がって4-4-2にする。

 すると13分、右SH伊東のクロスをファーで左SH倉田が折り返すクロス。FW小林が飛び込むが、DFがクリアした。伊東の投入で日本が攻勢になったと思ったが、しばらくするとまた北朝鮮が押し返してくる。20分、右SHパクミョンソンの落としからCHリヨンジがミドルシュート。24分、左SBカングクチョルのクロスに左SHチョンイルグワンがヘディングシュート。GK中村航輔がファインセーブ。さらに25分、左IHリウンチョルのフィードを右SHパクミョンソンがヘディングで落とし、左SHチョンイルグワンがダイレクトでスルーパス。右SHパクミョンソンが走り込んでフリーとなるが、シュートは枠を外した。助かった。

 日本は26分、FW金崎に代えて川又を投入。36分には左SH倉田に代えて阿部を投入する。38分、右SBチャングクチョルの右足アウトサイドのスルーパスに左SHチョンイルグワンが走り込んでシュート。だがこれもGK中村航輔がファインセーブ。41分には中盤深い位置からのFKをCBシムヒンジョンが走り込んでクロス。続くCKをGK中村がはね返すと、後方からミドルシュート。これもGK中村がセーブした。

 このままアディショナルタイムに突入。46分、左SB車屋の落としから左SH阿部の縦パス。FW小林が落とすと、CH井手口が左に流して、左SB車屋のクロスにFW川又がヘディングシュート。決まったかと思ったが、GKリミョングクがファインセーブ。ゴールが遠い。そして49分、右SB室屋が自陣から縦パスを送ると、FW小林が落として、左SH阿部がドリブルで運ぶ。左に流してFW川又のクロスをCH今野がていねいにヘディングで落とすと、CH井手口がミドルシュート。これが決まり、最後の最後でようやく日本がゴールを挙げた。そしてタイムアップ。日本がギリギリ、ゴールを奪って、何とか1-0で勝利した。

 それにしても厳しい戦い。北朝鮮はやはり気持ちが強い。日本は急造チームのせいか、連携が取れず、攻めあぐねた。最後はフロンターレ同士の連携、そしてガンバのCHコンビでゴールを挙げたが、同チームの選手がいない金崎や高萩は苦労していた。結局、このゲームで目立ったのは井手口と中村航輔。中村がいなければ、大敗してもおかしくなかった。ロシアW杯は川島が正GKだろうが、将来、中村が日本代表のゴールマウスを守る日が来ることを予感した。かつての川口みたいだ。次の中国戦はどんなメンバーで臨むのだろうか。国内組だけで戦うこの大会はかなり苦労しそうだ。