とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

クラブワールドカップ準々決勝 アルジャジーラ対浦和レッズ

 ACL王者の浦和レッズの初戦は開催国王者アルジャジーラACLでは準優勝のアルアハリと同じグループで敗退しているが、レッズにとっては完全アウェイな環境が怖い。レッズは左IHに矢島を入れた以外は、ACL勝戦と同じ先発。アルジャジーラオークランド・シティとの開幕戦とは違って、守備的な布陣。マブフートとロマリーニョの2トップに左SHアブドゥラ。ラファエル・シルバのいるレッズの左サイドには本来ボランチのアルゴサニを右SHで起用。ボランチは司令塔のブスファが下がって、アルアックスと組む4-4-2の布陣だ。

 前半序盤はお互い守備を固めて、相手を観察する構え。お互い守備からロングボールを前線に蹴り込んでいく。レッズ最大のチャンスは前半28分。CH青木の縦パスを右SH武藤が右に展開し、右SB遠藤の縦パスに武藤が走り込んでクロス。CF興梠がフリーでシュートを放つが、ふかしてしまう。これを決めていれば。結局、これが勝負を分けた。

 アルジャジーラも34分、CHブスファのフィードにCFマブフートが走り込み、クロスはGK西川がセーブ。走り込んだFWロマリーニョはCB槙野がしっかり抑えていた。さらに35分、CHブスファのクロスに右SBアルハムダニのヘディングシュートはGK西川がはね返した。その後はお互いチャンスは迎えるもののシュートまで至らない。44分、CHブスファのスルーパスにCFマブフートが抜け出すが、うまくトラップができずに流れて、GK西川がセーブした。前半はスコアレスで折り返す。

 後半に入るとレッズが積極的に攻めていく。だが7分、左SHラファエル・シルバの縦パスを左IH矢島が受けたところを後ろから右SBアルハムダニが突くと、こぼれたボールをCHブスファが受けて縦パス。FWロマリーニョのスルーパスにFWマブフートがDFラインを破って抜け出すと、GK西川をよく見て股下を抜くシュート。アルジャジーラが先制点を挙げた。

 反撃するレッズ。16分、柏木のCKにCB槙野のヘディングシュートはDFに当たってバーを越える。18分、右SH武藤のミドルシュートをGKハセイフがこぼしたところにCF興梠が詰めるが、GKハセイフが必死で手を伸ばして、うまくシュートを打てず。22分には武藤に代えて左SH高木、27分には右SB遠藤に代えて森脇を投入する。28分、右IH柏木の落としからCB槙野がミドルシュート。31分には柏木のCKに右SHラファエル・シルバがヘディングシュートを放つ。しかし枠を捉えられない。その直後、左IH矢島に代えて右SHズラタンを投入する。ラファエル・シルバはトップ下か。

 33分、左SH高木のクロスのこぼれをCH柏木がボレーシュート。しかしGKハセイフがキャッチする。40分、右SB森脇のミドルシュートはGKハセイフがパンチング。42分、CH青木の縦パスを受けたOHラファエル・シルバがうまく反転して右に展開すると、右SB森脇のクロスに右SHズラタンが走り込む。その手前でスライディングしたCBファレス・ジェマの手に当たったようにも見えたが、PKは取らない。VARも発動しない。44分、GK西川のフィードにCF興梠が走り込み、クロスにOHラファエル・シルバがシュート。しかしポストを叩く。万事休す。その後はアルジャジーラも時間を使い、4分のアディショナルタイムが経過。1-0。アルジャジーラが虎の子の1点を守り切って、レアル・マドリードが待つ準決勝進出を決めた。

 開催国のチームがレアル・マドリードと対戦できるのは、大会的にはいいこと。レッズにも準決勝へ進出してほしかったけど、仕方ないかな。次はアフリカ王者のウィダード・カサブランカと対戦する。ロシアW杯出場を決めたモロッコ代表が多く所属するチームだ。敗戦必至のレアル・マドリードと戦うよりも、モロッコ代表と対戦する方が槙野や長澤などのW杯をめざす選手には有益ではないか。5位決定戦にはなるが、こちらも十分注目に値する。