とんま天狗は雲の上

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天皇杯準決勝 横浜F.マリノス対柏レイソル

 準決勝4チームのうち、ACL出場を決めているのはセレッソのみ。マリノスヴィッセル天皇杯優勝が条件。そしてレイソル天皇杯優勝またはセレッソが優勝した時にもACLプレーオフへの出場を手に入れることができる。そのことが結果に影響したとは思わないが、マリノスの守備がレイソルの攻撃を上回り、モンバエルツ監督の最終戦をさらに元旦まで伸ばすこととなった。リーグ戦5位の実力は伊達ではなかった。マリノスは山中を左SHに上げて、左SBに下平を起用。ワントップにはウーゴ・ヴィエイラが入った。一方のレイソルはトップ下に中川。キムボギョンが大谷と並んでボランチに入り、CBにはベテラン鎌田が入った。

 序盤は互角の展開。8分、CHキムボギョンのスルーパスに走り込んだOH中川がシュートを放つと、ゲームはレイソルが攻める展開となる。11分、ボールを奪ったCH扇原に対して素早い攻守の切り替えでボールを奪い返すと、右SH伊東が落として、左SHハモン・ロペスが長い距離を強烈なロングシュート。これが決まり、レイソルが先制点を挙げた。12分には左SHハモン・ロペスのクロスに、右SH伊東がダイビングヘッド。GK飯倉がナイスセーブするが、レイソルがパスを回して攻めていく。

 マリノスの初シュートは15分。右SB松原のフィードに走り込んだ右SHマルティノスのクロスにOH天野がシュート。しかしDFがブロックする。その後はレイソル・ペース。35分、OH中川の縦パスからCFクリスティアーノがシュート。GK飯倉がナイスセーブ。42分、クリスティアーノのシュートも枠を捉えることはできなかった。前半は1-0で折り返した。

 後半になってもレイソルがパスを回して攻める。マリノスは3分、CH扇原が足を痛めて、OH伊藤に交代。天野がCHに下がった。9分、左SH山中のクロスにCFウーゴ・ヴィエイラが飛び込むが、届かない。レイソルも14分、CFクリオスティアーノのFKにOH中山が走り込むが、これも届かない。15分、右SB小池が起点となって、OH中川の縦パスに走り込んだ右SH伊東がクロス。小池がDFをかわしてシュートを放つが、枠は捉えられない。

 マリノスも18分、右SB松原がヘディングではね返したボールを受けたCFウーゴ・ヴィエイラがドリブル。左SH山中がミドルシュートを放つが、GK中村航輔がナイスセーブで弾き返す。そして24分、OH伊藤翔が左に流すと、左SB下平のクロスに伊藤がヘディングシュート。マリノスが同点に追い付いた。レイソルは30分、右SH伊東に代えて武富を投入。だが、同点に追い付かれた後も前への推進力が今一つ。36分、CFクリスティアーノミドルシュートはCHキムボギョンに当たる。38分、右SB小池のクロスにOH中川がミドルシュートを放つが、CB中澤の寄せに枠を捉えることができない。後半はマリノスの方が前への意識が高く、レイソルはカウンター気味の攻撃が多い。

 42分、右SHマルティノスがドリブルで上がり、左に流して、左SH山中のクロスにCFウーゴ・ヴィエイラがシュート。45分、レイソルはOH中川に代えて右SH大津を投入した。武富はFWへ。アディショナルタイム46分、山中のFKをGK中村がパンチング。これに右SB松原が詰めるが、シュートは打てない。レイソルも48分、左SHハモン・ロペスのクロスからCFクリスティアーノがシュートを放つが、GK飯倉がキャッチ。ゲームは延長戦にもつれ込んだ。

 延長前半はレイソルが攻めていく。6分、FWクリスティアーノのFKは壁に当たる。7分、右SB小池のクロスにFW武富が飛び込むが、シュートはGK飯倉が身体を張ってナイスセーブ。11分、右SH大津のクロスにFW武富がジャンピングボレー。しかしこれもGK飯倉がファインセーブ。さらに13分、右SH大津の強烈なミドルシュートをGK飯倉がナイスセーブ。こぼれ球のクリアをもう一度、右SH大津がミドルシュート。しかしこれもまたGK飯倉がファインセーブで弾き出した。GK飯倉がマリノス・ゴール前に立ちはだかる。

 延長戦も後半に入ると、1分、右SH大津の縦パスに走り込んだ右SB小池のクロスにFWクリスティアーノがシュート。しかしうまく当たらない。マリノスは5分、左SB下平に代えて右SH遠藤を投入。山中を左SBに下げて、マルティノスを左SHに回す。9分、OH伊藤から右に流して、右SB松原がミドルシュート。しかし枠を捉えられない。レイソルも12分、右SB小池のクロスにFW武富がシュート。しかし枠の外。このままPK戦になるのかなと思った13分、OH伊藤が収めて右に流すと、右SH遠藤が右SB松原とのワンツーで抜け出してゴールに迫る。クロスにCFウーゴ・ヴィエイラがシュート。ついにマリノスが勝ち越しゴールを挙げた。

 アディショナルタイムには足を痛めた左SHマルティノスに代えてCB栗澤を投入し、守備を固める。レイソルもGK中村をゴール前まで上げてパワープレー。アディショナルタイム18分にはFWクリスティアーノのロングスローを左SHハモン・ロペスがフリック。CHキムボギョンがオーバーヘッドシュートを放つが、またもGK飯倉がファインセーブ。その後のCKもはね返し、そしてタイムアップ。マリノスが先制されながらも粘り強く追い付いて、そして逆転。天皇杯決勝進出を決めた。

 もう一つの準決勝は、杉本が足首の手術で欠場する中、セレッソが後半アディショナルタイムに劇的な同点ゴールで追い付くと、延長戦で2ゴールを奪って勝利。決勝進出を決めた。ルヴァン杯との2冠を目指すセレッソか、モンバエルツ監督最後の采配でACL出場を目指すマリノスか。天皇杯決勝は興味深い組合せとなった。元旦が楽しみだ。