とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第29節 マンチェスター・シティ対チェルシー

 昨シーズンのチャンピオン・チェルシーと今季首位を独走するマンCとの対戦。だが、ゲーム内容は全く王者同士の対戦ではなかった。前節、マンCに互角の戦いを挑んで、善戦はしたものの結果的には0-3とこっぴどい負けを喫したアーセナルの轍を踏むうまい。しっかりと守ってカウンターを狙う。そんなコンテ監督の考えが如実に表れたゲーム。そしてその作戦も木っ端微塵に打ち砕かれた。1点差だったことが唯一の救いか。

 マンCはフェルナンジーニョがケガで前節と同様、ギュンドアンがアンカーに入る。左SBにはジンチェンコが先発した。対するチェルシーはモラタもジルーもベンチに置いて、アザールのワントップ。ペドロとウィリアンが左右のウィングに入り、見るからにカンター狙い。カンテが欠場でドリンクウォーターがファブレガスとボランチを組む。しかしその影響があったとは思えない。

 序盤から守備を固め、ピッチの自陣サイドでブロックを作るチェルシー。マンCは自由にパスをつなぎ、一方的に攻め立てていく。11分、CFアグエロから左に流し、左IHダビド・シルバのクロスに左FWサネが走り込む。が、CBリュディガーがブロック。16分、右IHデブルイネのフィードに左FWサネが走り込みシュート。しかし枠を外す。20分には左FWサネがゴールへ向かう鋭いドリブルからCFアグエロが右に流して、右FWベルナルド・シルバがシュート。27分、右IHデブルイネのFKから左FWサネが強烈なミドルシュート。右CBアスピリクエタが体を張ってブロックした。

 33分には左FWサネのドリブルから、左IHダビド・シルバがスルーして、右FWベルナルド・シルバがシュート。さらに42分、FKに右IHデブルイネがスルーパス。CFアグエロが抜け出すが、オフサイド。前半はマンCが一方的に攻め立てたが、チェルシーが守り切った。スコアレスで折り返した。

 マンCにすればたとえドローでも問題ない。そんな余裕が感じられる戦い方。しかし後半開始35秒、CHギュンドアンのフィードの処理をDFがもたついて、CFアグエロが奪うと、落としを左IHダビド・シルバがクロス。逆サイドから右FWベルナルド・シルバが走り込んでシュート。ようやくマンCが先制点を挙げた。

 するとマンCはパスを回してチェルシーを押し込めつつも、無理な攻めはしない。9分、チェルシーはCFアザールの落としから左WBマルコス・アロンソが中へ。左IHダビド・シルバが右に流して、右WBモーゼスがミドルシュート。これがようやくチェルシーの初シュート。しかし、その後もマンCの攻勢が続く。11分、右IHデブルイネのドリブルから、左IHダビド・シルバがドリブルで進んでシュート。13分、左IHダビド・シルバの縦パスから右IHデブルイネがクロス。CFアグエロの落としをダビド・シルバミドルシュート。これはDFにブロックされた。

 マンCがチェルシー陣地に押し込んでパスを回すが、いったん奪われると攻守の切り替えも早い。チェルシーがカウンターで攻め込む場面もなくはないが、マンCの速いプレスの前に、パスも不正確になって、シュートまで至らない。それでも何とか一矢報いたいチェルシーは33分、ジルーを投入する。すると36分、左WBアロンソのクロスにCFジルーが走り込むが、ヘディングは合わせるのが精一杯。コースは大きく外した。

 37分にはエメルソン、45分にはモラタを投入。マンCも40分ジェズス、42分ダニーロを投入。終了間際のアディショナルタイム49分、チェルシースローインから左WBアロンソボレーシュート。これがこのゲーム一番のチャンスだったが、ポストの左に外した。そしてタイムアップ。1-0だが、内容的にはマンCの完勝だった。

 マンCの圧倒的な攻撃力の前に、ひたすら耐えて守るチェルシー。とても昨季の王者と今季の王者の対戦とは思えない内容。チェルシーはそれでも5位。点差以上に両者の力関係を見せつけられたゲームだった。マンCはこの勢いで、いったいいつ優勝を決めるのだろうか。第33節マンUとのマンチェスター・ダービー、そして翌週のトッテナムとの対戦が今から楽しみだ。