とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第4節 サンフレッチェ広島対ジュビロ磐田

 サンフレッチェが開幕3連勝と絶好調だ。前節、アントラーズに勝利したゲームを観たが、確かに昨季までとは一味違うサッカーを見せていた。今節の相手はジュビロ、開幕連敗スタートだったとはいうものの、内容的には全く劣っていない。いい内容のゲームが期待された。サンフレッチェは前節と同じ先発陣。対するジュビロは、中村俊輔がケガで欠場の影響もあってか、大幅にメンバーを入れ替えてきた。若干20歳の大南を右CBに起用する3バック。また23歳の松本を右FWで先発起用。中盤は田口と山田大記で組んだ3-4-3の布陣だ。

 前半8分、CH青山の縦パスが右SH川辺に入り、持ち出してミドルシュート。10分、川辺のFKはGKカミンスキーがキャッチする。序盤からサンフレッチェがしっかりとプレスをかけて主導権を掴む。だがジュビロも負けていない。14分には右WB櫻内から外を回った右CB大南にパスが出て、クロスにCH田口がヘディングシュート。GK林がナイスセーブを見せた。サンフレッチェも21分、左SH柏のパスを受けた右SH川辺が左前方に放り込むと、走り込んだFWティーラシンのクロスにCH稲垣がミドルシュートを放つ。これはGKカミンスキーがキャッチした。

 その後もほぼ互角の展開が続く。30分、左SB佐々木のスローインをFWパトリックが落とし、左SH柏がシュート。34分、CH田口の縦パスに右SH松本が走り込み、こぼれ球を左CB高橋が戻して左FWアダイウトンがシュート。しかし枠を捉えられない。43分には厳しいプレスでCH稲垣がボールを奪い取ると、FWパトリックの落としを左SH柏が右に展開。右SH川辺のクロスにCH稲垣が飛び込むが、手前でGKカミンスキーがセーブした。両チーム激しい攻防が続くが、前半はそのままスコアレスで折り返した。

 ジュビロは後半頭にCH山本康裕を投入。松本を左WBに回し、山田大記を右FWに上げた。7分、DFからの長いフィードをCF川又がフリック。左FWアダイウトンが走り込み、右SB和田をかわしてシュート。しかしバーの上に外す。11分には左WB松本のクロスに右FW山田がシュート。しかしサイドネット。ジュビロが攻めるが、サンフレッチェの守備も堅い。

 サンフレッチェは14分、FWティーラシンに代えてCH吉野を投入。川辺をトップ下に、稲垣を右SHに移す。このところ常道の布陣変更だ。しかしジュビロのプレスも速く、OH川辺も余裕をもってボールを持つことができない。22分、右WB櫻内のクロスにCF川又がヘディングシュート。しかしうまく当てることはできない。24分には左FWアダイウトンのパスから右FW山田がスルーパス。左WB松本が走り込むが、シュートは外した。

 厳しいプレスとブロックを作った堅い守備でお互い相手の守りを崩すことができない。29分、サンフレッチェはCH青山に代えて柴崎を投入。さらに35分、OH川辺に代えて右SH馬渡を投入する。柴崎をOHに上げた。ジュビロも37分、右FW山田に代えて松浦を投入。ドリブル突破を図るが、功を奏しない。42分、OH柴崎のクロスをCFパトリックが胸で落として、右SB和田がシュート。しかしオフサイド。しかもGKカミンスキーにセーブされる。

 ジュビロは44分、左FWアダイウトンに代えて久しぶりに小川航基が出場する。アディショナルタイムには右CH稲垣のミドルシュート、CF川又のヘディングシュート、CB野上のミドルシュートとお互い攻め合うが、結局最後までゴールは生まれず。スコアレスで引き分けた。

 サンフレッチェは堅い守備をベースにきっちりとしたチームを作ってきた。得点力が課題。一方、ジュビロは初先発の右CB大南が落ち着いたプレーを披露。アディショナルタイムには左SH柏のドリブルを大南が並走して、最後は奪い取るシーンもあり、右サイドを積極的に上がってクロスを入れる場面もあって、若いながらも十分戦力になるところを見せた。松本といい、ジュビロは若い選手が育ってきている。また小川航基が復帰してきたのもうれしい。サンフレッチェの川辺もジュビロで大きく成長した。名波監督の手腕が光る。これからさらに上位に上がってくるだろう。