とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

国際親善試合 日本対ウクライナ

 ウクライナの選手で知っている人はあまりいないなあと思っていたら、何と! 監督がシェフチェンコだった。それが最大の驚き。仮想ポルトガルというけれど、どの程度、似ているのかわからない。だが、巧さ、強さともヨーロッパの標準以上のレベルにあったことは間違いない。半年後のW杯に向けて、少しでも糧となるといいのだが。日本は大迫がケガということでCF杉本が先発。左SH原口、右SH本田、OH柴崎と攻撃陣を大きく変えてきた。右SBは酒井高徳。やはりこの方が安定感がある。CBに抜擢された植田が非常にやる気の満ちたプレーを披露した。

 前半6分、OH柴崎の縦パスに走り込んだ右SH本田のクロスに左SH原口が走り込んでシュート。しかしうまく合わずにクリアされた。しかし序盤は日本が前から積極的にプレスをいって、マリ戦との違いを見せた。しかし10分、右CBオルデツのサイドチェンジ気味のフィードに右SB酒井が裏を取られて、左SHコノプリャンカが走り込み、CFベセディンのクロス。その手前でGK川島がセーブした。その前にも左IHジンチェンコ、左SBソボルのダイレクトパスで左SHコノプチェンコが抜け出すシーンもあり、右SH本田もエンドライン際まで戻って守備を強いられた。ウクライナの左サイドがすばらしい。

 13分には左SHコノプリャンカのクロスに右IHマリノフスキーがシュート。しかしこれは大きくふかしてしまった。ヒヤッとしたのは16分、CFベセディンのクロスが右SB酒井の身体に当たってバーを叩く。なかなかシュートを打たせてもらえない日本は18分、CB植田がロングシュート。これが日本の初シュートではないかな。ウクライナはカウンターだけではなく、自陣からでも短いダイレクトパスをつないで日本の陣形を崩し攻めてくる。

 そして21分、CFベセディンが中盤でフリーになると、強烈なミドルシュート。これがCB植田の頭に当たってコースが変わり、ネットに突き刺さった。ゴール。ウクライナが先制点を挙げた。その後も30分には右SHマルロスのクロスに右IHマリノフスキーがシュート。ウクライナのペースで攻めていく。しかし41分、中盤で得たFKをOH柴崎が蹴ると、CB槇野がヘディングシュート。これが決まり、日本が同点に追い付いた。このまま1-1で前半を折り返した。

 しかし後半になってもなかなか日本がペースをつかめない。ウクライナのCBから中盤にかけてのパス回しがうまく、CF杉本とOH柴崎がうまくプレスをかけられない。そして中盤で余裕を持ってボールを持たれ、決定的なパスを出される。ウクライナに翻弄される状況に、日本は11分、CF杉本に代えて小林悠を投入。すると小林がかなりアグレッシブにボールを追いかけて、少し日本に勢いが戻ってきた。ウクライナは17分、右SBカラヴィエコ、左SBマトヴィエンコ、右IHブラルスキーを投入する。日本も20分、右SH本田に代えて久保を投入。

 しかし24分、左SHコノプチャンカがドリブルで右SB酒井高徳をかわすと、CH山口もかわしてクロスに右IHカラヴィエフがミドルシュート。これが決まり、ウクライナが再びリードする。30分にはカウンターで左SHコノプチャンカが走り、縦パスに走り込んだCFベセディンの戻しを右IHブヤルスキーがミドルシュート。GK川島がナイスセーブ。日本はウクライナのプレスの前に、何とかパスをつないでいくが、最後にはカットされ、カウンターを浴びる展開。そして34分、いよいよOH柴崎に代えて中島を投入。36分にはCH長谷部を三竿に交代する。ウクライナも34分、左IHロタン、左SHコノプチャンカに代えてツィハンコフを投入した。

 41分、左SB長友のクロスをCF小林が落とし、OH中島がシュート。DFに当たったはね返りをもう一度中島がシュートするが、GKビャトフにセーブされる。45分にはCB植田のヘディングをCF小林がヘディングで落とし、右SH久保がシュート。しかしDFがブロック。アディショナルタイム47分、OH中島のクロスに右SH久保が足を伸ばすが、シュートは打てない。50分、GKビャトフのパスをOH中島がカット。CBラキツキーに倒されて得たFKを中島が狙うが、GKビュトフがナイスセーブ。はね返りに右SH久保が詰めたが、シュートは打てず。そしてタイムアップ。結局、1-2でウクライナに敗戦した。

 内容は、序盤のプレスはよかったが、次第に運動量が低下。ウクライナのDFや中盤からいいパスが供給されるが、そこを抑えることができず、うまく展開されて、何度もピンチを作っていた。その点では柴崎と杉本が物足りない。この2試合を終えて次は5月30日のガーナ戦。翌31日にはW杯選考メンバー発表なので、実際は所属チームでのプレーも見るだろうが、代表選については今日までのゲームが評価の対象だろう。そこで現時点で代表メンバーを選考してみると・・・。

FW 大迫、原口、久保、本田、乾、中島、岡崎

MF 長谷部、山口、大島、森岡、香川

DF 長友、吉田、酒井宏樹、槇野、酒井高徳、昌子、植田、遠藤

GK 川島、中村、東口

 それで故障時のリザーブが、清武、宇佐美、小林といった感じかな。柴崎、杉本はこのゲームを観る限り、かなり厳しいという気がする。