とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

AFC女子アジア杯準決勝 中国対日本

 先に行われたオーストラリア対タイの結果を見て驚いた。2-2でPK戦の末、オーストラリアが決勝進出を決めている。グループAに何が起こっていたのか。中国は最強? いやきっとオーストラリアがメンバーを落として戦った結果に違いない。日本も過密日程を考慮して、オーストラリア戦から先発メンバーを5人代えてきた。岩渕をワントップに、トップ下に増矢。ボランチ阪口夢穂を温存して隅田と宇津木で組む。また左SBには有吉。CB熊谷の相方には三宅を起用し、GKも池田が初先発した。岩渕と熊谷は不動。二人への信頼感の高さがわかる。対する中国は4-4-2。王霜と李影の2トップだ。

 序盤、日本が積極的にプレスをかけていく。2分、CF岩渕が思い切ったミドルシュートを放つと、7分には左SH長谷川のパスをOH増矢がつなぎ、CH宇津木がミドルシュート。押し込まれた中国はCKやFKのセットプレーからゴール前に長いボールを入れてくるが、日本のDFがはね返す。17分にはCF岩渕がDF3人に囲まれながら突破すると、ドリブルからミドルシュートを放つ。中国も19分、CKのクリアを右SH宋端がミドルシュート。はね返りをさらにCH任桂辛がミドルシュートを放っていく。

 その後は次第に中国も盛り返し、日本もなかなかシュートが打てない展開が続く。このままスコアレスで折り返すのかなと案じ始めた39分、CH隅田の縦パスを受けたCF岩渕が切り返して、シュートフェイントでDFをかわしミドルシュート。中国のゴールネットを揺らした。日本、先制点。42分には右SH中島のCKのこぼれ球をOH増矢がクロス。GKのクリアを右SH中島がミドルシュート。だがDFにブロックされる。44分には右SH中島の縦パスからOH増矢がミドルシュート。日本が積極的に攻めて、前半は1-0で折り返した。

 しかし後半は序盤から中国が攻めてくる。キックオフ直後、FW王霜のドリブルからFW李影のクロスに左SH古稚沙がミドルシュートを放つ。CB熊谷が身体を張ってブロック。やはりCB熊谷は日本の守備に安定感をもたらす。4分には右SH宋端のミドルシュートが左ポストを叩く。日本も14分、押し込まれた展開からCF岩渕がロングシュートを放つ。後半は互角の展開。

 18分、中国は右SH宋端に代えて高さのあるFW王珊珊を投入。王霜を左SHに回す。すると直後の18分、左SB劉杉杉のクロスにFW王珊珊がヘディングシュートを放つ。日本も20分、右SH中島の戻しから、右SB清水がクロス。走り込んだCH宇津木が落とし、CF岩渕が左に流して、左SH長谷川がシュート。しかしわずかにポスト右に外す。中国も23分、FW王珊珊の縦パスをFW李影が落とし、左SH王霜がミドルシュートを放つ。

 直後の23分、日本は右SH中島に代えて川澄。28分には左SH長谷川に代えてFW横山を投入。増矢を左SHに下げる。しばらくは互角の状態が続くが、40分、FW横山が左45度から切れ込んで、得意のミドルシュート。これが決まり、日本が追加点を挙げる。さらに43分、FW岩渕のドリブルから左SH増矢のクロスを右SH川澄が落としてFW横山がミドルシュート。これがブロックに入ったFW王珊珊の手に当たり、PK。FW横山が落ち着いて決めて、日本が3点目を挙げる。しかし45分にはFW王珊珊の仕掛けをFW横山が身体を当てて倒し、逆にPKを献上。これをFW李影が決めて、中国が1点を返す。しかしゲームもここまで。3-1。日本が勝利して、決勝進出を決めた。

 今大会、岩渕が絶好調だ。決勝のオーストラリア戦はグループリーグと同様、菅澤を岩渕とともに先発させるのだろうか。ボランチは阪口と宇津木? 左SBは鮫島を戻すのだろうか。いずれにせよ残すのは決勝戦のみ。グループリーグでは残念な引き分けだったが、調子はかなり上向き。今度こそ快勝して、来年のW杯に向けて弾みをつけたい。いい内容、そしていい結果で締めくくる決勝戦を期待したい。