とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

老人会について(子供会も少し)

 子供の日なのに老人の話題で恐縮だが、わが社の社員で66歳の人がいる。週2日だけの出勤だが、出勤した時は一緒に昼食に行っている。会社勤めは週2日で、あとは友人とゴルフに行ったり、畑仕事をしたりと、まあ悠々自適な暮らし。実際、地元の資産家でもあり、アパート経営などをしているから生活にはまったく困っていない。それでもこうした生活になったのはわが社に来た2年前から。それまではフルタイムで働いていた。それで昨年から地元の町内会の副会長を務め、今年からは会長に昇格した。

 副会長の時は会長に対する批判、というか愚痴をよく聞いたが、会長になったら話の内容が変わってきた。先日の話題は老人会について。何でも彼の町内では、老人会が弘法さんの祭礼を行い、町内会からはお供えの食事を作って持っていくことになっている。町内会役員の奥さんから不満の声が聞かれるもののなかなか聞き入れてもらえない。それで今度の祭礼の時には自分が足を運んで・・・といった類いの話。結局、結果はどうなったのだろう?

 それにしても、66歳の彼はまだ老人会に入っていない。60歳を過ぎれば入会資格があるそうだが、実質、80歳近い人が中心を占め、60代・70代で入会しても下っ端で使われるだけで楽しくないのだそうだ。なるほど、私も60歳を過ぎたけど、老人会なんて全く実感が湧かない。というか、そもそも老人会って何のためにあるのか?

 Wikiを見ると、「老人会の活動は、『訪問』『見守り』『居場所づくり』『外出援助』などの友愛活動を柱として」とあるのだが、高齢者を集めて、保護をしたいのか、管理したいのか、よくわからない。今は高齢者福祉も、介護保険制度が導入されて、高齢者一人一人の状況に個別に対応するようになっているが、老人会が発足した当時は、まだ高齢者が少なかったことから、まとめて面倒をみようという感じだったのだろう。

 つまり、時代錯誤。今や、老人会もその役割を終えて、しかし既得権に預かった一部の高齢者により私物化されているというのが実態ではないのか。老人会で行われている趣味やスポーツなどの活動にしろ、ボランティア活動などの活動にしろ、別に60歳以上と年齢を限ってやる必要はない。むしろテーマごとの活動団体の中で、高齢者グループとしてまとまった方が、他世代との交流という意味でも、精神的・健康的という意味でも、有益なように思う。

 もっともこれも私がまだ61歳だから思うことであって、80歳を超えたら違うように思うのかな。うちの父親は87歳になるが、写真協会には入会していても老人会には入っていない。やはり老人会はいまや無用の長物のような気がする。もっとも行政にとっては、老人会活動の支援は行政の実績作りという面で意味があるのかもしれない。でもそのために町内会が迷惑を蒙っているのなら、やはり早晩、廃止・解散していくことが必要だろう。実際、解散する老人会も最近は増えているようだ。

 で、今日は子供の日。子供会も近頃は下火ではないかな。うちの町内会では月1回、廃品回収をしている会というイメージ。うちの娘が小学生の頃にも、子供会は任意加入で、結局入会しなかった。学童保育もあり、塾通いも忙しい中で、子供会に意義を見出すのも難しくなっている。逆に、子供会が期待された機能を果たせない中で、学童保育などの取組が始まったのでないか。老人会も同様だが、年齢だけが会員資格として集まる組織の存続は難しい。