欧州リーグも終了し、CLも終わった。あとはW杯を待つのみ。でもただ待つばかりでは寂しい。そうだ、J2はW杯期間中も開催してるんだ。グランパスと入れ替えでJ2に落ちたヴァンフォーレとアルビレックス、アルディージャの3チームだが、J2での成績がパッとしない。J2は当初、ファジアーノが首位を走ったが、その後、レノファに抜かれ、今はトリニータが首位に立っていると言う。一方、ヴァンフォーレは吉田監督の下で成績が上がらず、第12節、上野監督に交代して以降、1分3連勝中。結果を先に見たら6-2。いったいどんなサッカーをやってるんだ。興味が湧いて観戦した。
両チームの先発メンバーだが、知った名前が少ない。ヴァンフォーレはCF金園と左WB松橋、CH島川くらい。右FW堀米は他のチームで見たような気がしていたが、昨季からヴァンフォーレでした。一方のトリニータも左FW馬場と右WB松本玲くらい。CH宮阪は松本山雅からの期限付き移籍なんだね。
開始2分、CH宮阪のバックパスを左FW小塚がカットして、CF金園に渡し、シュート。ヴァンフォーレが先制点を挙げると、4分、今度はCH丸谷の横パスを再び左FW小塚がカットして、そのままドリブル。ループシュートを決めた。さらに6分、右FW堀米がハーフウェイ付近からドリブル。中に切れ込んで、左FW小塚の落としをCH佐藤和弘がシュート。3点目。ヴァンフォーレの出足が早く、トリニータのパスをつなぐサッカーをことごとく分断してはゴールを重ねる。15分にはGK高木のフィードをCB小出が拾ってそのままドリブル。左に流してCF金園のシュートがポストにはね返ると、右FW堀米のクロスにCB小出がシュート。あっという間に4-0とリードする。
トリニータもようやく19分、右WB松本のクロスをCF三平がヘディングで競ると、続くCKからの流れで、CH丸谷がミドルシュート。しかし枠は捉えられない。すると27分、今度は左CBエデル・リマがドリブルで持ち上がる。誰も止められないまま、あれよあれよと上がっていき、最後は左FW小塚とのワンツーからシュート。ヴァンフォーレが5点目。それでもさすがにこれくらいからトリニータも本来のサッカーを取り戻す。31分にはCB鈴木義宣のフィードに走り込んだ右WB松本のクロスにCF三平がヒールシュート。しかしGK河田がナイスセーブ。そして38分、左CB福森の縦パスに左FW馬場が走り込んでシュート。ようやくトリニータが一矢を報いた。しかし前半は5-1。ヴァンフォーレのプレスと前への推進力が光った前半だった。
後半に入ると、トリニータがCF三平に代えて伊佐、CH宮阪に代えて川西を投入する。するとトリニータもようやく本来のパスサッカーで攻め始める。10分、右FW後藤のCKにCF伊佐がニアに飛び込みヘディングシュート。しかしGK河田がナイスセーブ。11分、左WB星の縦パスに走り込んだCF伊佐がシュートを放つも、DFがブロック。20分にはCH川西がミドルシュート。これもGK河田がナイスセーブした。ヴァンフォーレは13分、右FW堀米に代えて田中佑昌、26分には左FW小塚に代えて高野を投入する。トリニータも31分、左FW馬場に代えて清本を投入。するとその直後、右WB松本玲のクロスのクリアを左WB星が拾って、左に流して、右FW後藤がシュート。トリニータが1点を返した。
ヴァンフォーレは後半、明らかに疲れが見えて選手の足が止まる。35分、右WB松本玲のクロスに左WB星がシュート。36分、左CB福森のクロスをCF伊佐がヘディングシュート。38分にはCF伊佐のクロスに右FW後藤がヘディングシュート。トリニータが一方的に攻めるが、なかなかゴールは割れない。すると43分、CH佐藤のCKに途中出場のCFリンスがヘディングシュート。これが決まり、ヴァンフォーレが6点目。これでゲームも決まり。6-2でヴァンフォーレが勝利した。
それにしてもすごいゲーム。ヴァンフォーレの序盤の出足にトリニータのミスが重なって、前半のうちに大量失点。だが、その後のトリニータのサッカーには首位の片鱗が見られた。しかしやはりJ2のサッカーだなあ。人数をかけてプレッシングをすれば、ミスをしてしまう。プレスと運動量がそのまま勝敗につながってしまうサッカー。いわゆる湘南スタイル。でもそれではJ1に定着できない。ではどうやって？ グランパスのパスサッカーでもダメ。昨季のジェフ千葉はいいサッカーをやっていたが、今季はここまで13位。もっともJ1リーグもサンフレッチェの独走など、予期しないことが起きている。W杯期間中も開催されるJ2リーグ。最後はどんな結果が待っているのか。これからも時々は観戦しようかと思った。今J2はどこのサッカーが面白いのかな。
