とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯グループH ポーランド対セネガル

 次に日本と対戦するセネガルFIFAランキング6位のポーランドに勝利した。「セネガル、強い!」という声が多く聞こえる中、実際どんな内容だったのか、そのゲームを観戦した。ポーランドの先発はレバンドフスキをワントップにミリクをトップ下に、右SHブワシチコフスキと左グロシツキが並ぶ4-2-3-1。ピシチェクが右SBに入る。一方のセネガルは4-4-2。マネは左SHに入り、FWはニアンとディウフ。CBのサネとクリバリー、CHアルフレッド・ヌディアイェは背も高く頑強。その横でCH小柄なゲイェが動き回る。ワゲとサバリの両SBも速さがある。

 前半序盤はお互い守備ブロックを作って慎重な戦いを見せる。ポーランドは縦パスでSBを走らせ、クロスを入れるが、セネガルの中央が堅い。ことごとくはね返される。膠着したゲームが続くが、ようやく18分、セネガルの左SBサバリのドリブルからスルーパスにニアンが抜け出しシュート。ポーランドも20分、右SBピシチェクのクロスのクリアをCHジェリンスキのボレーからSHグロシツキがヘディングシュート。23分にはCFレバンドフスキがヘディングトラップからボレーシュートを放つが、枠を捉えられない。両チームのエース、レバンドフスキとマネだが、お互いなかなかボールに触れない。するとマネが次第に中央寄りでプレーをするようになる。

 そして38分、右SBピシチェクからFWニアンがボールを奪うと、そのままドリブル。左SHマネがつないで、CHゲイェがミドルシュート。これがCBチョネクに当たってコースが変わり、ゴールに転がり込む。ゴール。セネガルが先制点を挙げた。前半はこれでタイムアップ。お互い守備が堅く、なかなか決定機のないゲームだったが、中盤以降はセネガルがゲームを支配していた。

 ポーランドは後半頭から右SHブワシチコフスキに代えてCBベドナレクを投入。3-4-3に布陣を変更して打開を図る。ピシチェクとリブスがWBに上がって、FWはレバンドフスキを中央に左FWグロシツキ、右FWミリクで組む。すると後半序盤はポーランドがゲームを作る。6分にはCFレバンドフスキのドリブル突破を止めたCBサネがイエローカードPA手前のFKをレバンドフスキが蹴るが、GKカディム・ヌディアイェが横っ飛びナイスセーブ。セネガルも7分、カウンターでFWニアンの縦パスに左SBサバリが駆け上がり、クロスに左SHマネがシュート。だがDFがブロックする。逆に11分にはCBパズダンのフィードのクリアを右FWミリクが受けて左に展開。左WBリブスのクロスに右WBピシチェクがミドルシュートポーランドが攻めていく。

 しかし15分、ケガでピッチサイドに出ていたFWニアンが主審の指示でピッチ内に入ったところへ、ポーランドのCHクリホビアクがバックパス。これをニアンがかっさらってそのままシュート。セネガルポーランドのミスを突き、追加点を挙げた。17分にはFWディウフに代えて右IHヌドイェを投入。ポーランドに合わせて布陣を4-3-3に変更すると、前線から積極的にプレスをかけ始める。ポーランドも25分、CBパズダンの縦パスのこぼれ球を右WBピシチェクが拾って、クロスに右FWミリクがシュート。だがポストの右に外す。ポーランドは28分、右FWミリクに代えてコフナツキを投入。セネガルも30分、FWニアンを下げてコナテを投入する。

 34分、左WBリブスのクロスに右FWコフナツキがヘディングシュート。だがGKカディム・ヌディアイェがナイスセーブ。37分、CHジェリンスキのクロスにCFレバンドフスキポストプレー。DFが競ってこぼれたところを左WBリブスがシュート。だがこれはGKカディム・ヌディアイェがセーブする。ようやく41分、中盤右サイドやや深い位置からのFKをFWグロシツキが蹴ると、CHクリホビアクがヘディングシュート。ポーランドが1点を返した。しかしその後は守備を固めるセネガルを崩せず。そのまま2-1。セネガルポーランドを破って、勝ち点3を挙げた。

 セネガルは強い、というが、それは守備の強さ。もちろんFWニアンの高さ、FWディウフのポジショニング、右SHサールと右SBワゲの速さ、そして左SHマネは速さだけじゃなく、巧さも強さも兼ね備えたストライカーだが、それ以上に目を見張ったのは中央の守り。ポーランドは中央に張るレバンドフスキにほとんど有効なパスが入らなかった。日本はこれをどう崩していくのか。原口、乾の両SBでうまくCBコンビを引き出すことができれば勝機はあるかもしれないが、単純なクロスでは絶対に崩れない。また、マネの巧さも脅威。ゲイェの動きも気になる。マネとゲイェ、この二人を抑えれば、何とかなるかもしれない。ということはCHの守備能力が問われる。また敢えてトップ下で勝負しない方が有効かもしれない。ということは3-4-3または4-3-3の布陣? いずれにせよあと2日。セネガル相手に勝ち点を挙げれば、グループリーグ突破も見えてくる。