とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯グループG チュニジア対イングランド

 休みだ! サッカー三昧するぞと前日の対戦を見たら、ブラジル、アイスランド、スイス。いずれも初戦を観戦したチーム名が並ぶ。朝になって結果を知って、それでも見たいゲームはどれかなと迷っていたら、まだ観ていないチームがある。そうだ、グループGのチュニジアイングランドのゲームを観よう。結果は知っている。だがイングランドがだいぶ苦戦したようだ。チュニジアのサッカーを見てみよう。

 イングランドは3-5-2の布陣。ストーンズを中に右CBウォーカー、左CBマグワイアが並ぶ。中盤はヘンダーソンをアンカーにリンガードとアリの両IHは積極的に前に絡む。WBは右にトリッピア、左にヤング。そして2トップはケインとスターリングが組む。対するチュニジアは4-5-1。CHのスヒリはアンカーではなく、両IHと横並び。両SHも低く構えてワントップにハズリが入る。

 序盤、イングランドが攻め込んでいく。3分、CHヘンダーソンのフィードに右IHアリが走り込み、クロスはいったんブロックされたが、奪い取ってクロス。左IHリンガードがシュート。GKハセンがファインセーブで弾き出す。続く右WBトリッピアのCKにCHヘンダーソンがヘディングシュート。GKハセンがナイスセーブする。4分には右IHアリから左に展開。FWスターリングのクロスに左IHリンガードがシュート。これは右に外す。そして11分、左WBアシュリー・ヤングのCKにCBストーンズがヘディングシュート。GKハセンが弾き返したが、これをFWケインが押し込んだ。ゴール。イングランドが圧倒的に攻めて、先制点を挙げた。

 しかも左肩を痛めたGKハセン。15分にはGKベンムスタファに交代する。チュニジアも前からプレスをかけていくが、イングランドの守備が安定している。18分には右CBウォーカーの縦パスに走り込んだ右WBトリッピアのクロスのこぼれをCHヘンダーソンがシュート。しかしGKベンムスタフィがキャッチ。代わったばかりでよくセーブする。チュニジアは23分、左SHスリティが放ったミドルシュートが初シュート。27分にはCBマグワイアからCFハズリがボールを奪い、ゴールに迫って、最後は右IHサシがミドルシュートを放つ。

 前半も30分を過ぎると、次第にチュニジアがパスをつないで攻め込んでいくようになっていく。そして35分、右SBブロンのクロスに右SHファハルディン・ベンユセフがゴール前に入っていくと、右CBウォーカーが左手を伸ばしてブロック。肘がベンユセフの顔に入って倒れた。PK。これを右IHサシが決めて、チュニジアが同点に追い付いた。イングランドは39分、右WBトリッピアのFKをCBマグワイアが折り返し、右IHアリのフリックからCBストーンズがシュートチャンスを迎えるが、ミスキック。43分、同じくトリッピアのFKをCBマグワイアが折り返し、左IHリンガードがシュートを放つが、DFがブロック。44分には右WBトリッピアのフィードに走り込んだ左IHリンガードがシュート。ポストを叩く。結局このままハーフタイム。1-1で折り返した。

 後半に入るとチュニジアの高いプレスがはまり、パスが回り始める。後半開始とともにチュニジアは3-5-2に布陣変更。ブロン、シアム・ベンユセフ、メリアフの3バックに、マールルが左WBに上がって、スリティがハズリと並びFWに上がった。6分、イングランドの右WBトリッピアのCKに右IHアリがヘディングシュート。チュニジアがCK時の守備を後半からマンマークに変えてきた。マールル監督はなかなかの策士だ。

 前からプレスをかけるチュニジアに対してイングランドはなかなか有効に攻めていけない。膠着した状態が続く。23分にはFWスターリングに代えてラッシュフォードを投入。24分、トリッピアのFKはポストの左。チュニジアも27分、FWスリティがミドルシュートを放つが、大きく枠を越える。29分、チュニジアはFWスリティに代えて守備的MFベンアモルを投入。バドリをFWに上げて、守備をさらに固める。イングランドは35分、右IHアリに代えてロフタスチーク。次第にイングランドが押し込む時間が増えてきたが、チュニジアの守備も崩れない。40分にはFWハズリに代えてハリファ。チュニジアもとにかく運動量を維持して、イングランドの攻撃に対応する。

 そしてアディショナルタイム46分、右WBトリッピアのCKにCBマグワイアがフリック。最後はFWケインが押し込んで、土壇場でイングランドが勝ち越した。そしてタイムアップ。ぎりぎり、何とか、イングランドが初戦勝利を挙げた。残念、チュニジア

 前半序盤、そして後半の終盤はイングランドが攻め込んだが、それ以外の時間帯はチュニジアも互角で対応。体格の差を運動量で補い、引分け一歩手前。実に残念。これで今晩のベルギー戦にどうしても勝利が必要な状況になってしまった(さすがにイングランドパナマには勝利するだろう)。チュニジアがどこまでベルギーを苦しめるか。これでさらにベルギー対チュニジアが楽しみになった。