とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯 グループF ドイツ対スウェーデン

 ドイツが窮地に追い込まれている。メキシコに完敗。第2戦は堅守のスウェーデン。欧州予選のプレーオフでイタリアに競り勝つので、簡単な相手ではない。スウェーデン戦にあたり、ドイツは4枚、選手を変えてきた。フメルスがケガで代わりにCBリュディガー。左SBにはプラッテンハルトに代わってヘクター。ボランチケディラに代えてルディを起用。そしてエジルをベンチに置いて、代わりにドラクスラーがトップ下を努め、マルコ・ロイスが左SHで先発した。スウェーデンは4-4-2の布陣。エクダルとラーションボランチは強力。フォルスベリが左SHに入って、FWはトイボネンとベリ。だが基本、スウェーデンはブロックを作って守っていく。

 3分、右SBキミッヒのクロスをCBグランクビストが処理を誤り、CFヴェルナーが奪ってクロスにOHドラクスラーがシュート。DFに当たる。さらにCBボアテングのフィードをCFヴェルナーが落として、左SBヘクターがボレーシュート。これもスウェーデンDFがブロックした。序盤は一方的にドイツが攻め立てる。それでもスウェーデンは中央を固めてはね返し、カウンターを狙う。6分、左SHフォルスべりがドリブルで走る。これはDFに奪われたが、13分には右SHクラーソンのフィードにFWベリが突破。GKと一対一となるが、後ろからCBボアテングがスライディング。倒れてPKかと思ったが、主審は取らない。

 序盤のドイツの攻勢をしのいで、ややゲームが落ち着いた25分、CHルディが倒れて、起き上がろうとしたところに、飛び越えようとしたスウェーデン選手の踵が顔に入る。鼻血が止まらないルディ。そのまま5分間近くかけて治療を試みるが、結局31分、CHギュンドアンに交代。だが、ルディとギュンドアンでは全くタイプが違う。レーヴ監督にしても恐らくは代えたくなかった。しかしドイツが一人少ない状況で5分間余り守りに入った影響か、ゲームの流れが変わった。32分、右SHクラーソンのクロスにFWトイボネンが走り込んでシュート。DFの足に当たってループ状にGKノイアーの上を越え、ネットを揺すった。ゴール。スウェーデンが先制点を挙げた。

 ドイツは39分、CHギュンドアンが強烈なミドルシュート。だがGKオルセンがファインセーブ。45分、CBボアテングミドルシュートはポストの右に外れた。逆にアディショナルタイム47分、CHラーションのFKにFWベリがヘディングシュート。GKノイアーがファインセーブ。前半は何とか1点差のまま、折り返した。

 どうしてゴール。それも逆転するしかないドイツは、後半頭からドラクスラーに代えてCFマリオ・ゴメスを投入。ヴェルナーを左SHに回し、マルコ・ロイスがトップ下。すると3分、CHクロースから左に展開。左SHヴェルナーが左サイドを突破して、クロスにCFマリオ・ゴメスが触ってコースを変えて、OHマルコ・ロイスがシュート。後半早々ドイツが同点に追い付いた。

 ようやくこれで雰囲気が変わってきた。6分にはCHクロースのFKに右SHミュラーがヘディングシュート。11分、左SHヴェルナーのクロスに左SBヘクターがシュート。16分には右SBキミッヒからのクロスがゴール前へ。これはOHマルコ・ロイスが空振りしたが、ドイツが攻めていく。20分、CHクロースがミドルシュート。23分にはCBボアテングのクロスにCFマリオ・ゴメスがシュート。枠を外す。

 一方、スウェーデンは中を固めて守る。31分には左SBアウグスティンソンのCKから左SHフォルスベリがボレーシュートを放つが、GKノイアーがセーブする。その後もドイツが攻める。36分、右SBキミッヒのクロスに左SHヴェルナーがシュート。しかし37分、スウェーデンのFWベリにボールが入ったところを、CBボアテングが後ろから倒す。2枚目のイエローカードボアテングは退場。ドイツが一人少なくなってしまった。CBが一人少ないまま、3バックにして戦うドイツ。42分には左SBヘクターに代えてブラントを投入する。

 43分、CHクロースのクロスにCFマリオ・ゴメスがドンピシャのヘディングシュート。しかしGKオルセンがスーパーセーブ。アディショナルタイム47分、左SBブラントのミドルシュートはポストに嫌われる。やはり勝てない運命か! そして5分間のアディショナルタイムの最後の1分、左SHヴェルナーが仕掛けて得たFKをCHクロースが少し動かして直接決めた! ゴール! ドイツ逆転! そしてタイムアップ。何と絶体絶命、ドイツが逆転で劇的勝利を挙げた。

 これで何とか首がつながったドイツ。いや、勝ち点でスウェーデンと並び、これでどこが勝ち抜くかわからなくなった。スウェーデンは既に2勝を挙げたメキシコ。順当に行けば、ドイツが韓国に勝利すれば、決勝トーナメントに進めるが、スウェーデンがメキシコに勝てば、結果は得点差勝負になる。とは言っても、ドイツにとって韓国も簡単な相手ではない。しかもボアテングの退場で、フメルスの状態如何によっては、若いギンターやズーレを先発起用せざるを得なくなる。まだまだわからないグループF。27日のドイツ対韓国戦が見逃せない。