とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯 グループF 韓国対ドイツ

 スウェーデン戦でエジルケディラらを外し、後半にはマリオ・ゴメスを投入して、ヴェルナーを左SHに回す布陣で逆転勝利を挙げたドイツ。その勢いのまま、第3戦に臨むかと思いきや何と、再びエジルケディラが先発。ルディの負傷でケディラは当然として、ミュラーをベンチに右SHにはゴレツカを起用。出場停止のボアテングに代わり、CBズーレが先発。CBフメルスが戻ってこられてよかった。対する韓国はキソンヨンがケガで出場できず。チャンヒョンスとチョンウヨンのダブルボランチJリーグでおなじみの選手たち。FWはソンフンミンとクジャチョル。連敗スタートとは言え、韓国もけっして弱くない。

 序盤、ドイツがパスを回して攻めていくが、韓国がしっかりと守る。パスは回すもののなかなか決定機が作れないドイツに対して、韓国は何度もカウンターを仕掛けていく。19分にはCHチョンウヨンがブレ球のFK。GKノイアーが弾いたところにFWソンフンミンが詰めるが、ノイアーがかろうじて弾き出す。25分には右SBイヨンのクロスのこぼれをFWソンフンミンがミドルシュート。だが枠を大きく外した。

 韓国の速い寄せと厳しいデュエルに苦しむドイツはようやく33分、CBズーレの縦パスを右SHゴレツカが落とし、左SHロイスがドリブル。ミドルシュートを放つ。39分にはOHエジルから右に流してCFヴェルナーがシュート。CBユンヨンソンがブロックする。続くCKをCBズーレがヘディング。左に流れたところをCFヴェルナーが戻して、CBフメルスがシュート。だがGKチョヒョンウがセーブ。前半はスコアレスで折り返した。

 後半に入ると、ドイツが攻勢を強めてくる。3分、左SHロイスが右に流して、右SBキミッヒのクロスに右SHゴレツカがヘディングシュート。6分、OHエジルが左SHロイスとのワンツーで左サイドを走り込み、クロスにCFヴェルナーがボレーシュート。強烈だったが、ポストの左。11分、韓国は足を痛めたFWクジャチョルに代えて右SHファンヒチャンを投入。イジェソンをトップ下に移す。ドイツも13分、CHケディラに代えてCFマリオ・ゴメス。ヴェルナーを右SHに回し、エジルがCHに下がる。

 16分、右SHヴェルナーのドリブルからCHエジルが左に流して、CHクロースがミドルシュート。だが味方、左SHゴレツカの足に当たる。18分、左SHゴレツカに代えてミュラー。19分、CHエジルのCKに左SHヴェルナーがミドルシュート。23分、右SBキミッヒのクロスにCFマリオ・ゴメスがヘディングシュート。だがGKチョヒョンウがキャッチする。韓国はGKチョヒョンウが落ち着いている。24分には左SHムンソンミンに代えてチュセジョンを投入。25分、CHクロースがミドルシュート。26分、右SBキミッヒのクロスからCFマリオ・ゴメスがシュート。だがCBユンヨンソンがナイスブロック。

 韓国はじっくり守ってカウンター。33分、右SHイジェソンのクロスにFWソンフンミンがミドルシュート。わずかにポスト左に外す。直後、ドイツは左SBヘクターを下げてブラントを投入する。韓国も右SHファンヒチャンを下げてコヨハンを投入。守りを固める。38分、OHマルコ・ロイスミドルシュートは枠を外す。39分、CHクロースのミドルシュート。42分、CHエジルのクロスにCBフメルスがヘディングシュート。しかしこれも枠を捉えられない。焦るドイツ。43分、CHクロースのシュートもGKチョヒョンウがナイスセーブ。

 勝たなければ決勝トーナメント進出がないドイツはとにかく攻める。すると逆に韓国が裏を狙ってカウンター。44分、CHチョンウヨンのミドルシュートはGKノイアーがセーブ。そしてアディショナルタイム48分、FWソンフンミンのCKのこぼれ球をCBキムヨングォンがシュート。ネット上に突き刺した。だが副審が旗を上げる。オフサイド。いやVARで確認すると、パスを出しているのはドイツの選手。ゴールが認められた。ついに韓国がリードした。

 ドイツはGKノイアーも上げて必死で反撃する。50分、CBフメルスのヘディングシュートは枠を捉えられない。そして51分、自陣右サイドでGKノイアーをかわしたSHチュセジョンが大きくゴールに向けてフィード。FWソンフンミンが追いかけて、追い付いてシュート。ダメ押しの2点目を入れた。ドイツもその後、左SBブラントのミドルシュート。54分にはCBフメルスがヘディングシュートと最後まで攻めるが、ゴールならず。そしてタイムアップ。韓国がドイツ相手に勝利した。前大会チャンピオンのドイツがグループリーグで敗退した。

 韓国がよくやった。2連敗ながら、ドイツ相手に挙げた勝利は大いに誇りになる。ドイツは最後までゴールが遠かった。決定的なストライカーがいなかった。なぜマリオ・ゴメスを先発させ、ヴェルナーを最初から左SHで使わなかったのか。今大会、エジルに精彩がなかった。ルディを失ったのも大誤算。結局、負けるべくして負けたという感じ。最後まで覇気を感じられなかった。レーブ監督は次回大会まで契約済みという。だとすれば、全く新しいチームとして再生しなければ再びの栄光はない。盛者必衰。前回大会に続き、前回王者がグループリーグで敗退する大会となった。