とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第16節 浦和レッズ対名古屋グランパス

 W杯中断期間も終わり、J1リーグが再開した。グランパスはダントツの最下位。中断期間中にCBの丸山や中谷、CHのエドゥアルド・ネットらを補強したが、出場できるのは次節から。今節はこれまでのメンバーで中断期間中の練習の成果を披露するゲーム。布陣はオーソドックスな4-4-2。和泉が左SBに下がり、両SHは児玉と玉田。シャビエルはジョーと並んでFWに入った。一方のレッズも14位と前半戦は低迷。オリベイラ監督が指導する中断期間を経て、チームがどう変わったか。実力のあるチームだけにグランパスにとっては厳しい再開初戦だ。レッズの布陣は3-4-3。マウリシオを中央に、右CB遠藤、左CB槇野とW杯メンバーが並ぶ。中盤は青木と柏木のダブルボランチ。興梠をCFに右WG武藤、左WGマルティノスが左右に開く。

 開始1分、左WB宇賀神のヘディングからCF興梠が反転してシュート。序盤、ホームのレッズが勢いを持ってゲームに入る。グランパスは中断前と同様、パスをつないで攻めていくが、時折ミスが出る。それでも7分、FWシャビエルのFKから、壁に当たったクリアを右SB宮原がヘディングでクロス。FWジョーが抜け出しシュートを放つが、GK西川がナイスセーブ。チャンスは作るが、決めきれないところは中断前と同じ。

 15分、レッズは右WG武藤の縦パスからCF興梠のスルーパスに左WGマルティノスが走り込むが、GKランゲラックがセーブする。18分には左WGマルティノスがドリブル突破からクロスにCF興梠がシュート。だがこれもGKランゲラックがナイスセーブ。GKランゲラックの守りはしっかりしている。グランパスも22分、CH長谷川のフィードをFWジョーがヘディングで落とし、左SH児玉が落としてFWシャビエルがミドルシュート。だがゴール左隅を叩いて外れた。

 グランパスは両SHが中に絞ってFWと近い位置でプレーすることにより、両SBも積極的に前に上がって、人数をかけて攻めていく。逆にCB二人だけとなる守備はリスキーだ。33分、レッズはCB槇野のヘディングをCF興梠が落とし、右WG武藤がスルーパス。中盤からCH青木が抜け出すが、GKランゲラックの飛び出しも速い。しっかりとセーブした。そして40分、レッズのクロスを右SH玉田が足を伸ばして、流れたボールがエンドラインを割る。このCKをCH柏木が蹴ると、CB遠藤がCH長谷川アーリアジャスールの後ろからヘディングシュート。これがネットに突き刺さり、押されていたはずのレッズが先制点を挙げた。

 するとその後はレッズに勢いが出る。42分、左WGマルティノスミドルシュートはGKランゲラックがキャッチ。44分、CH柏木のスルーパスに左WGマルティノスが走り込みシュートを放つが、これもGKランゲラックがセーブした。そしてアディショナルタイム46分、FWジョーの落としを受けたFWシャビエルの前が大きく空いている。狙い澄ましてミドルシュートを放つが、詰め寄ったCBマウリシオの足に当たってコースが変わり、そのままゴールへ突き刺さる。グランパスが同点に追い付いた。1-1。このまま前半が終了した。

 後半に入ると1分、右SH玉田のサイドチェンジのパスに左SB和泉が走り込んでシュートを放つが、枠を捉えられない。逆に2分、左WGマルティノス。4分にはCBマウリシオのフィードにCF興梠が抜け出してシュート。CB新井が何とか追い付いてブロックした。グランパスも11分、左SH児玉の落としからFWシャビエルが左に流し、左SB和泉がミドルシュート。GK西川がナイスセーブする。その後もグランパスが、FWシャビエルのスルーパスやSBからのクロスなどで攻め込むが、なかなか決定機までは作れない。

 するとレッズは14分、左WGマルティノスを下げて若い荻原を投入する。22分、グランパスは右SB宮原のクロスを左SH児玉が落とし、FWジョーがCB遠藤を背負って反転。しかしそのプレーがファールの判定。惜しいチャンスを逃した。レッズは23分、さらに左WB宇賀神に代えてCH阿部を投入。荻原を左WBに下げて、柏木をOHに上げる。そして25分、OH柏木のCKにCB槇野がファーサイドからドン! ヘディングシュートが決まり、レッズが勝ち越した。

 グランパスは31分、左SB和泉に代えて内田を投入。しかし33分、またもOH柏木のCKから、今度はCB遠藤がニアに走り込んでヘディングシュート。レッズが3点目を挙げた。グランパスは35分、FW佐藤、右SH八反田を投入し、攻めていくが、チャンスは作れない。結局このままタイムアップ。中断後の変化を期待したグランパスだったが、結局、1-3。CKからのヘディング3発で敗戦。これで勝利からは14試合見放されることとなった。

 前半は酷暑の影響で両チームとも動きが悪く、その中でグランパスはパスをつないで攻めていったが、レッズも中央をしっかり固めてしまう。結局、決定機を作るまでいかずにパスミスなどからボールを奪われ、カウンターを浴びる。そしてセットプレーで失点。後半はお互い少し運動量が戻ってきたが、崩しきるまではいかない。ボール保持率の割にはシュートを打てないのも中断前と変わらない。次節以降、新規加入選手が出場できるようになるが、相手は首位を独走するサンフレッチェ。今節もガンバを4-0で葬り去った。期待はできないけど、暑さにはグランパスの方が多少は慣れているだろうか。まあ、がんばってくれ。