とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第21節 名古屋グランパス対鹿島アントラーズ

 新加入選手がゲームに出場するようになってから2勝1分。最下位脱出には至らないが、ゴールは挙げられるようになってきた。しかし今節の相手はアントラーズJリーグ創設時の開幕戦で負けた因縁の相手に、豊田スタジアムで最高の4万3千人を超える大サポーターが集まった。ケガでしばらく戦列を離れていたエドゥアルド・ネットがボランチに復帰して小林と組んだ他は連勝中と同じ先発。シャビエルがジョーと並んでFWに入り、前田は右SHで先発した。対するアントラーズはFW鈴木優磨が絶好調。土居と2トップを組み、右SH遠藤。永木を左SHに置いて、三竿とレオシルバがボランチに座った。CBは新加入のチョンスンヒョンと犬飼。左SBには安西が入った。

 前半、アントラーズが積極的に攻めていく。3分、FW土居の戻しからCH三竿がミドルシュート。6分には右SH遠藤のFKをゴール前でFW鈴木優磨が収め、右SB西がシュート。8分にも右SH遠藤がミドルシュートを放つ。グランパスは12分、カウンターで左SH玉田が走り、ジョーにつなぐが、CHレオシルバが効いている。15分にはCHエドゥアルド・ネットのパスをFW土居に奪われ、ドリブルからFW鈴木がミドルシュート。26分にもFW鈴木の仕掛けをCB中谷が倒してPA手前でFK。左SH永木がゴールを狙うが、これは壁ではね返した。

 アントラーズの積極的なプレスになかなかペースを握れないグランパス。特にレオシルバがよくグランパスの攻撃を分断し、自由にさせない。それでも27分、CB丸山のフィードをFWジョーが落とし、右SH前田が持ち込んでシュート。ポストにはね返される。これでようやくグランパスも攻められるようになってきた。30分、右SB宮原のクロスにFWジョーがCBチョンスンヒョンと競り合いながらシュート。そして33分、CHエドゥアルド・ネットが中盤でボールを奪うと、CH三竿をかわして、FWジョーがドリブル。左サイドに出ていた前田にパスをして、戻しのクロスをジョーがシュート。グランパスが先制点を挙げた。

 アントラーズも36分、左SH永木のクロスに右SH遠藤がヘディングシュート。44分にも右SH遠藤がミドルシュートを放つが、枠を捉えられず。前半はグランパス、1点のリードで折り返した。

 しかし後半もアントラーズが攻める。2分、FW鈴木がドリブルでCB中谷をかわし、右SB宮原もかわしてシュート。何とかCB丸山がブロック。4分にも右SH遠藤の縦パスをFW鈴木がスルー。FW土居がヒールで落として、右SH遠藤がシュート。そして5分、CHエドゥアルド・ネットにCH三竿がプレスをかけて、こぼれ球をFW鈴木がスルーパス。FW土居がきれいに抜け出してシュート。アントラーズが同点に追い付いた。

 しかし直後の6分、FWシャビエルがPA手前でキープをすると、落としを右SH前田が左に展開。左SB金井が切り返してミドルシュート。これがゴールに吸い込まれる。再びグランパスがリード。12分には左SH玉田のFKにCB丸山がヘディングシュート。直後、アントラーズもFW鈴木のスルーパスに右SH遠藤が走り込んでシュート。どちらもGKがナイスセーブした。

 14分、グランパスはCHエドゥアルド・ネットに代えて八反田を投入。ネットはまだ本調子ではなかったかも。アントラーズも15分、右SH遠藤に代えて19歳、安倍裕葵を投入する。22分、右SH安倍のパスからFW土居がミドルシュート。24分、左SH永木が直接FK。アントラーズが右サイドから攻勢をかける。すると27分、右SH安倍の縦パスに走り込んだ右SB西に対してPA内で左SB金井が身体を寄せて、倒してしまう。PK。これをFW鈴木が決めて、アントラーズが同点に追い付いた。

 激しいゲーム。31分には左SH永木の戻しをFW鈴木がミドルシュート。32分、グランパスは左SH玉田に代えて、特別指定選手・早稲田大の相馬勇紀を投入する。すると36分、左SH相馬とCH八反田がパス交換をしつつ左サイドを上がっていく。そして八反田の中へのパスを右SH前田が縦へ。FWジョーが落として、FWシャビエルがシュート。GK曽ヶ端のファインセーブで防がれたが、ナイス攻撃だった。すると直後の37分、CB丸山のフィードをDFがFWシャビエルと競ってクリア。さらにFWジョーと競ってこぼれたところを右SH前田がボレーシュート。GK曽ヶ端が弾いたが、左SB金井が詰めてシュート。グランパスが勝ち越し点を挙げた。

 追い付きたいアントラーズは37分、左SH永木に代えて山口。さらに41分にはFW土居に代えてCH名古を投入。山口をFWに上げる。アントラーズの攻勢を耐えたグランパスアディショナルタイム47分、CH小林の縦パスに走り込んだ左SH相馬のクロスに右SH前田がシュート。ネットに突き刺してダメ押し、4点目を挙げた。そしてタイムアップ。4-2。終わってみれば快勝。グランパスが3連勝を挙げた。

 しかしハラハラドキドキのゲームだった。金井のPKを献上した軽率なプレー。だがその失敗を自ら取り返す2ゴール。今のグランパスはたとえリードされようが、最後には取り返すことができるという自信が生まれつつある。このゲームでも全体的にはアントラーズが優勢の時間帯も多かったように思うが、後半35分以降、グランパスの勢いがアントラーズを沈黙させた。しかし2失点は反省材料。新加入選手が加入して移行、サンフレッチェ戦こそ無失点だったが、その後は1点・2点・2点と必ず失点している。それを上回るゴールを挙げているのはさすが風間監督のサッカーらしいが、DFの選手を多く補強したのだから、無失点で抑えてほしい。でも次のマリノス戦もノーガードの打ち合いのゲームになるのかな。3連勝してもまだ最下位は変わらない。次も必ず勝利を期待したい。