とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

UEFAチャンピオンズリーグ グループC リバプール対パリ・サンジェルマン

 今季、DAZNブンデスリーガやベルギーリーグの放映権をスカパーに譲って、代わりにCLとELを放送することになった。日本人選手が多く所属するブンデスリーガのゲームが観られないことは痛いが、代わりにCLが観られる。プレミアリーグで5連勝と好調のリバプールが、同じくリーグアンで5連勝のパリ・サンジェルマンを迎えてのCL初戦。グループCには他にナポリツルヴェナ・ズヴェズダレッドスター)もいて、死のグループと言われる。その中でもグループ突破本命の両チームが初戦で戦う。DAZNで観られてよかった。

 リバプールプレミアリーグトッテナム戦で目を痛めたフィルミーノをベンチに置いて、スターリッジが先発。中盤はワイナルドゥムをアンカーに右IHミルナー、左IHヘンダーソン。他はトッテナム戦と同じメンバーだ。対するパリ・サンジェルマンカバーニをワントップに右FWエムバペ、左FWネイマール。中盤はマルキーニョスをアンカーに右IHラビオ、左IHディマリア。DFは右からムニエ、チアゴ・シルバ、キンペンベ、ベルナトの4人。ただしマルキーニョスがDFラインに下がって、両SBが高い位置を取ることも多い。

 序盤からホームのリバプールが積極的に攻め上げる。6分、ショートCKから右FWサラーの縦パスに右IHミルナーが走り込んでクロス。CBファンダイクがボレーシュートを放つも、GKアレオラがナイスセーブ。7分、右IHミルナーミドルシュートもGKアレオラがナイスセーブで弾き出す。10分、左FWマネのミドルシュートもGKアレオラがセーブ。15分、右FWサラーのCKにCBジョー・ゴメスがヘディングシュート。ゴール左上角に外れる。

 攻めるリバプールに対してパリ・サンジェルマンは時々ネイマールがドリブルで持ち込むが、最後はリバプール守備陣に引っかかってしまう。すると15分過ぎ位からパリ・サンジェルマンが全体的に引いてカウンターを狙う形を取る。すると17分、左IHディマリアの横パスを受けた左FWネイマールがシュート。はね返りをCFカバーニが詰めるが、CBファンダイクが寄せて、シュートは枠を外した。24分、ディマリアのミドルシュートも枠の外。

 そして30分、リバプールは右SBアレクサンダー=アーノルドのクロスがファーに流れた

ところを左SBロバートソンがクロス。左右に振られてDFの守備が甘くなったところで、CFスターリッジがヘディングシュート。ネットに突き刺し、リバプールが先制点を挙げた。さらに攻め込むリバプール。32分には右SBアレクサンダー=アーノルドの縦パスから左FWマネがスルーパス。右FWサラーが抜け出し、クロスにCHワイナルドゥムが飛び込む。ここはDFがブロック。しかし36分、右FWサラーがドリブル。DFの間を縫ってなかなか止められないまま前進すると、CHワイナルドゥムにつないだところで、左SBベルナトが足をかけて倒してしまう。PK。これをミルナーが決めて、リバプールが追加点を挙げた。

 このまま前半を折り返すかと思った40分、パリ・サンジェルマンは左IHディマリアのクロスにCFカバーニがゴール前でオーバーヘッド。しかしこれは当たらず、左SBロバートソンに当たってはね返ったボールを右SBムニエがシュート。パリ・サンジェルマンが1点を返す。前半はながれた2-1で折り返した。

 後半は互角の展開。リバプールは後半、ヘンダーソンをアンカーに下げて、ワイナルドゥムを上がり目の左IHに置いた。パスを回すリバプールに対して、パリ・サンジェルマンも守りを固めてカウンターを狙う。13分、前が開いた左IHワイナルドゥムが積極的にミドルシュートを放つと、DFのブロックにCFスターリッジが飛び込む。GKアレオラともつれたこぼれ球を右FWサラーがシュート。ゴールかと思ったが、スターリッジのファールを取って、追加点はならず。16分には右SBアレクサンダー=アーナルドのクロスにCFスターリッジがヘディングシュート。これもGKアレオラがセーブする。

 その後はやや膠着状態が続く。お互い決定的な場面は作れない。すると27分、リバプールはCFスターリッジに代えてフィルミーノを投入。その直後、CKのクリアからCHヘンダーソンがクロス。CBファンダイクの落としを右FWサラーがシュート。しかし枠の外。追い付きたいパリ・サンジェルマンは35分、CFカバーニと左IHディマリアを下げて、FWシュポモティブと右IHドラクスラーを投入。ネイマールはトップ下でシュポモティングとエムパベの2トップという感じか。そして38分、OHネイマールがドリブル。しかし右SBアレクサンダー=アーノルドがストップして、今度は右FWサラーがドリブル。しかしこれを右IHドラクスラーが止めると、再びOHネイマールがドリブルからFWエムパベにつないでシュート。これが決まり、パリ・サンジェルマンが同点に追い付いた。

 さすがパリ・サンェルマン。勝負どころではネイマールとエムパベの個人能力が光る。いいゲームをしてきたリバプールだが、クロップ監督はここであきらめない。40分、右FWサラーに代えてシャキリを投入。再びリバプールが攻めていく。42分には左FWマネのドリブルをCHマルキーニョスが止めて得たFKを右SBアレクサンダー=アーノルドが蹴るが、壁の中にいたCBキンパンベがクリア。パリ・サンジェルマンも43分、OHネイマールの縦パスから右IHドラクスラーがシュートを放つが、DFがブロックする。

 たとえドローでも内容的には上回っていたのでいいではないか、などと考え始めたアディショナルタイム47分、右FWシャキリのCKをCFフィルミーノが落とす。FWエムパベが拾うが、すぐに右IHミルナーが奪い返して、CBジョー・ゴメスがつないで、CBファンダイクから右に流すと、CFフィルミーノがDFをかわしてシュート。ファーサイドのネットに突き刺した。勝ち越しゴール。そしてタイムアップ。3-2。リバプールがCL初戦、パリ・サンジェルマンを下して、幸先のいいスタートを切った。

 さすが面白いゲームだった。プレミアリーグを観ているだけでは今季のリバプールの強さがどれほどのものかとわからなかったが、こうして他リーグの強豪と戦うと、その実力が見えてくる。このゲームではお互いほぼベストメンバーで戦い、その特徴もよく見えた。今季のリバプールは強い。そしてパリ・サンジェルマンがどういうサッカーをしているのかがわかったこともよかった。改めてグループ分けを見れば、バルセロナインテルトッテナムがいるグループBも面白いし、ユベントスマンUバレンシアのグループHも面白そうだ。ブンデスリーガが観られなくても、DAZNには今季も楽しませてもらえそうだ。