とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第27節 川崎フロンターレ対名古屋グランパス

 7連勝を最下位V・ファーレンに止められたグランパス。今節の相手はリーグ連覇を狙う2位フロンターレ。風間監督が育てた選手が中心となり、風間サッカーの先輩でもある。グランパスは依然シャビエルが出場できず、代わりに左SHに和泉が入った他は前節と同じ。キックオフから玉田がFWに入って、前田は右SHでスタートした。対するフロンターレ小林悠のワントップ。トップ下に家長、中村憲剛、阿部と並び、ボランチは大島と代表戦でケガをした守田に代わり、下田。エドゥアルド・ネットはグランパスにいる。

 序盤からフロンターレがパスを回して攻めていく。5分、右SH家長が中へのドリブルからミドルシュート。11分にはPA手前のFKをOH中村憲剛が蹴る。GKランゲラックがナイスセーブ。17分、左SH阿部が強烈なミドルシュート。GKランゲラックがファインセーブで弾き出すが、その後の阿部のゴールの気配は既に見えていた。そして20分、CH大島の右SH家長を狙った縦パスに先に追い付いたのは左SH和泉。だがクリアするはずのヘディングがポストに当たり、ゴールにこぼれてしまう。ここまで何とか守っていたグランパスだったが、オウンゴールで先制点を献上してしまった。

 その後もフロンターレのパス回しの前に守備に追われるグランパス。28分、右SH前田の落としからFW玉田が打ったミドルシュートが前半唯一のシュート。30分にはFW玉田がDFの間をドリブルで抜けると、クロスにFWジョーが待ち構えるが、DFとGKの寄せが早く、トラップまででシュートは打てない。そして34分、左SH阿部が見事なミドルシュートをゴールに突き刺した。2-0。フロンターレが追加点を挙げる。阿部に対する寄せが甘い。

 40分には右SH家長がOH中村とのワンツーも交えてDFの間を抜けてシュート。CB中谷がブロックしたが、はね返りをCF小林悠がシュート。ふかしてくれて助かった。フロンターレのプレスがきつく、前半グランパスはほとんどいい場面を作れなかった。特に左SH和泉がボールを持っては、パスの出し所を探す間に囲まれて奪われる。和泉の日ではなかった。後半頭に左SH青木と交代した。

 久しぶりに出場の青木の思い切ったプレーを期待したが、左サイドで孤立。守備に追われるシーンが多い。7分、左SB車屋の上がりからOH中村のスルーパスに右SH家長が走り込み、クロスにCF小林悠がシュート。バーに救われた。はね返りもCF小林悠がボレーで狙うが、これはうまく当たらず。すると14分、グランパスもFWジョーが中盤まで下がって、縦パスに走り込んだ左SB金井がスルーパス。右SH前田が抜け出してシュート。グランパスが1点を返した。思い切ったポジションチェンジが功を奏した。15分にはFWジョーがつないで、CHエドゥアルド・ネットの縦パスに右SH前田がDFをかわしてシュート。だがGKチョンソンリョンがファインセーブで弾き出す。これが大きかった。

 17分にはフロンターレの左SH阿部がまたもミドルシュート。これはDFがブロックしたが、18分、CH下田の縦パスにOH中村憲剛が走り込むと、クロスをCB谷口がヘディングで落とし、左SB車屋がクロス。CF小林悠が走り込むと、CB中谷と縺れてボールはゴールに転がり込む。ゴール。フロンターレが突き放す3点目を挙げた。グランパスも19分、右サイドからのアーリークロスを左SH青木が折り返し、FWジョーがシュートを放つが、DFがクリア。逆に20分、右SH家長がミドルシュート。GKランゲラックがナイスセーブで弾き出すと、続くCH下田のCKに右SH家長がヘディングシュート。23分にはまたも左SH阿部がミドルシュート。ポストを叩く。

 その後、フロンターレはゲームセットに向けて選手を交代。27分、CF小林悠に代えて知念。33分にはOH中村憲剛を左SH登里に交代する。家長がトップ下を努める。グランパスも37分、FW玉田に代えて左SH秋山を投入。前田をFWに上げて、青木を右SHに回す。38分、FW前田がミドルシュートを放つが、GKチョンソンリョンがナイスセーブ。最後までフロンターレのペースは変わらず、前からのプレスに手こずったままゲームを終えた。3-1。完敗と言っていい内容だった。

 やはり同じ風間監督の指導を受けたサッカーとは言え、フロンターレに一日の長があった。さらに進化して、グランパスの遥か上を行く。そして気が付けば、最下位から12位まで順位を上げたグランパスの後を追うように、このところ下位チームが持ち直して、勝ち点を積み重ねている。なんと降格圏16位との勝ち点差はわずか1。そしてグランパスの次節は4位セレッソ。次は3位FC東京。うかうかしているとまた降格圏内に逆戻りだ。3連敗だけは避けたい。次はエドゥアルド・ネットが出場停止だが、代わりにシャビエルが戻ってきてくれるだろう。連勝中のゲームを思い出せ。