とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第8節 マンチェスター・ユナイテッド対ニューカッスル

 今季プレミアリーグへ移籍した武藤だが、ここまでなかなか先発で使ってもらえない。途中交代ではいい動きを見せているということだが、長い時間プレーする武藤が見たい。と思っていたら何と、武藤がリーグ戦初先発・初ゴールというニュースが入ってきた。これは観てみたい。ニューカッスルは開幕以来、2分5敗。マンCやチェルシートットナムアーセナルらと戦っての5敗は日程的に、かわいそうではあるが、そろそろ初勝利が欲しい。対戦相手のマンUはここまで10位と低迷。既にモウリーニョ監督解任の噂も出ている。

 マンUルカクを中央に左WGマルシャル、右WGラッシュフォードを並べる4-3-3。マティッチをアンカーに左IHポグバ、右IHには若いマクトミネイ。そしてDFは右SBヤングと左SBルーク・ショーにCBはバイリーとスモーリング。GKはデヘアだ。対するニューカッスルは武藤とペレスの2トップ。シェルヴェイとディアメのダブルボランチに右SHリッチー、左SHケネディ。DFは右から右SBイェドリン、CBラスセルズ、CBフェルナンデス、左SBマンキージョ。GKにはドゥブラフカが入った。

 序盤から武藤が積極的に動く。機動力と敏捷性が際立つ。武藤らしいプレーを見せているなあと思った7分、ニューカッスルは右サイドからのスローインにFWペレスがスルーパス。FW武藤が右に動いてCBスモーリングを引っ張ったスペースに左SHケネディが走り込み、右SBヤングを切り返しでかわして、シュート。ニューカッスルが今季初めての先制点を挙げた。CBバイリーが中途半端なポジション。集中力を欠いていた。さらに10分、右サイド中盤からCHシェルヴェイのアーリークロスを受けたFW武藤が反転して、右SBヤングをかわしてシュート。GKデヘアの左足下を抜いて、追加点を挙げた。18分にもFW武藤のポストから左SHケネディが右に展開。右SHリッチーのパスを受けたCHシェルヴェイがミドルシュートを放つ。GKデヘアがナイスセーブ。

 すると早くもモウリーニョ監督が動く。19分、CBバイリーに代えてOHマタを投入。マクトミネイをCBに下げて、ポグバとマティッチが並ぶ4-2-3-1。20分、右SBヤングのCKにCHマティッチがヘディングシュート。22分にはCFルカクのクロスに右SHラッシュフォードがヘディングシュート。ゴール前でフリーだったが、シュートが枠に入らない。マンUの不調さを感じる。24分にはCHポグバがミドルシュート。その後もマンUが攻めていく。ニューカッスルはDFラインが下がって守備に追われるが、それもしばらくすると、また互角の展開に戻っていく。

 34分、CHシェルヴェイのFKのクリアをCBラスセルズがヘディングで前へ。ゴール前にいたFW武藤がヘディングシュート。だがGKデヘアがナイスセーブ。武藤はいい反応だったが、コースがGKの正面だった。40分、CHシェルヴェイのFKが右SBヤングの手に当たったように見えたが、主審はファールを取らない。どころかCKも取ってくれなかった。41分にはCHマティッチにFWペレスがプレスをかけてボールを奪うと、CHディアメがドリブルからミドルシュート。GKデヘアがセーブする。マンUも42分、CHポグバがCFルカクとのワンツーからミドルシュートアディショナルタイムにもポグバがミドルシュートを放つが、DFにブロックされた。前半を終えて2-0。ニューカッスルのリードで折り返した。

 するとモウリーニョ監督は後半頭からCBマクトミネイを下げてCHフェライニを投入する。マティッチがCBに下がるが、超攻撃的。6分、CKからCHフェライニの落としをCHポグバが強烈なミドルシュート。だがGKドゥブラフカがナイスセーブ。はね返りをCBマティッチが狙うが、シュートは枠を外した。その後もマンUが押し込む展開が続く。10分にはCHポグバのクロスに右SHラッシュフォードがヘディングシュート。またも枠を捉えられない。すると22分、マンUはラッシュフォードに代えてサンチェスを投入する。ニューカッスルも23分、左SHケネディがケガでマーフィーを投入する。

 そして25分、左SHマルシャルのドリブルをCHディアメがファールで止める。これで得たFKをOHマタが壁の上から直接ねじ込んだ。ようやくマンUが1点を返した。すると29分にはCHポグバのクロスを左SHマルシャルがつないで、CFルカクの落としにCHフェライニミドルシュート。続くCKからCBスモーリングボレーシュートを放つが、GKドゥブラフカがナイスセーブ。

 しかし攻め続けるマンU。そして31分、左SHマルシャルのパスをCHポグバが落として、マルシャルがミドルシュート。これがゴール左隅に決まり、ついにマンUが同点に追い付いた。ニューカッスルも33分、リッチーのCKにCHディアメがヘディングシュートを叩き付けるが、DFに当たってクリアされる。直後、FW武藤に代わってアツーを投入。ペレスよりも武藤の方が動けていたように見えたが、まだベニテス監督の十分な信頼は得ていないということか。しかし代わって出場したアツーはミスが多い。代える必要はなかった。43分にはFWペレスに代えて長身のホセルを投入する。

 しかし45分、CFルカクが起点となって、CHポグバがキープ。右に流したパスから右SBヤングがクロスを入れると、右SHサンチェスがヘディングシュート。何とマンUが2点差をはね返して逆転。そしてタイムアップ。ニューカッスルは前半あれほどいいサッカーをしたにも関わらず、後半残り20分から3失点。2点のリードを守り切れず、痛い敗戦を喫した。

 後半のマンUスモーリングを除いて、ほぼ攻撃的な選手ばかり。マタやルカク、サンチェス、ポグバらが本気になって攻め込めば、さすがにその攻撃を守り切るのは難しかった。それだけの迫力があった。しかし、逆に言えばそこまで追い込んだのも事実。依然未勝利ではあるが、ここまで強豪と戦ってきた経験は必ず今後に生きるはず。そして試行錯誤の末に見出されたのが武藤だった。まだこのゲームだけではベニテス監督の信頼を十分に掴み取ることはできなかったかもしれない。しかしゴールという結果を見せたことも事実。このゲームをきっかけに武藤がプレミアリーグで活躍することを期待したい。