とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジ杯 日本対パナマ

 森保ジャパンの初戦となった先月のコスタリカ戦は南野や堂安ら若手が活躍して3-0。非常にいいスタートを切った。そして今月はパナマウルグアイとの2連戦。今回は大迫や吉田などW杯出場組も召集し、どんなメンバーでどんなサッカーを見せてくれるのか、ゲーム前から期待が高まっていた。だがメンバー発表を見ると、吉田や長友らはベンチスタート。次のウルグアイ戦に焦点を合わせているのかな。しかしCB冨安にはびっくり。攻撃陣もCF大迫と左SH原口に加えて、OH南野と右SH伊東が先発。中盤はCH青山と三竿が先発した。布陣は初戦に続いて4-2-3-1。3バックはまだ封印かな。対してパナマは4-4-2。W杯でのゲームは見ていないので、どんなサッカーをするのか、全く知らない。

 序盤から日本が攻めていく。3分には左SB佐々木のクロスがゴール前に入るが、右SH伊東がわずかに届かない。7分、CF大迫のミドルシュートはポスト左に外れた。しかしその後はパナマが押し返してくる。前からしっかりとプレスをかけて、日本の攻撃もやや停滞。18分、右SB室屋のクロスにOH南野が走り込むが、トラップミス。続くCKにCB冨安がヘディングで競り合うが、DFにクリアされる。ようやく決定的なチャンスを掴んだのは23分、CH青山からの縦パスに右SB室屋が抜け出して、GKと一対一。だがシュートを打たず、中へパス。誰も合わせられない。やれやれ。逆に29分にはCH三竿のクリアを拾われ、CHゴドイが力強いミドルシュートを放つ。35分にはFWトーレスが右SBパラシオスとのワンツーに走り込んでシュート。CB槙野がブロックした。

 パナマはDFラインも高く、プレスも強い。日本は両SHが中へ絞って攻めるが、パナマの中央の守備が堅く、大迫や南野とうまくパスがつながらない。また両SBの上がりも少なく、クロスも不正確。攻めあぐねる展開が続く。CH三竿もミスが多く、守備的なプレーに終始する。39分、CB冨安の縦パスにCF大迫が走り込むが、右SH伊東が内側に走り込んで、大迫は苦労して中へパス。右SH伊東からOH南野につながったところでクリアされる。あそこは伊東が外からクロスを入れればよかった。連携がイマイチな感じがする。

 日本の攻め手はCH青山の縦パスのみ。だが42分、そのCH青山の縦パスからゴールが生まれた。右SBパラシオスの縦パスをカットしたCH青山の縦パスをOH南野がうまくDFを背負ってターンすると、強いプレスにつぶされることなく体勢を立て直しシュート。見事先制点を挙げた。南野の成長を感じるゴールだった。しかしCH青山以外にゲームを作る選手がいない。後半の選手交代に期待して前半を終えた。

 しかし後半頭に選手交代したのはパナマ。前半、失点のきっかけとなった右SBパラシオスを下げてCHクーベルを投入。前半ボランチを務めたムリージョを右SBに回す。2分、左SH原口がヒールで落とし、CF大迫が左に流して、左SB佐々木がクロス。DFにクリアをCH三竿がミドルシュート。GKカルデロンが弾いたボールにCF大迫が詰める。後半になって左SB佐々木やCH三竿の攻撃参加など、多少は変化が出てきたか。4分には左SH原口の縦パスからCF大迫がシュート。しかしパナマも5分、FWトーレスのCKにCBエスコバルがヘディングシュート。11分には右SHロドリゲスの仕掛けから外側を走り込んだ右SBムリージョがクロス。左SHバルセナスが走り込むが、右SB室屋がブロックした。19分には右SHロドリゲスがカットインからミドルシュート。後半はパナマの右サイドが活性化して攻めてきた。

 後半に入ってもなかなかサイド攻撃が機能しなかった日本だが、20分、左SH原口の仕掛けから、右SH伊東がポストになって、走り込んだOH南野がシュート。GKカルデロンが一旦は弾いたが、右SH伊東が詰めて、シュートを決めた。日本がようやく追加点。そして直後の21分、ようやくCF大迫とOH南野を下げて、川又と北川を投入する。縦関係の2トップ。代表初召集のFW北川は落ち着いてプレーできていた。

 後半はパナマも疲れが出たか、やや動きが落ちてくると、日本もようやく攻められるようになってきた。25分、CH青山のFKのクリアから左SH原口がミドルシュート。GKカルデロンがナイスセーブ。28分、CB冨安の縦パスに走り込んだ右SB室屋のパスを右SH伊東が落とし、室屋がシュート。続く青山のCKにCB槙野がヘディングシュートを放つも枠の外。室屋は前半の決定機にクロスをしてしまった反省があっただろうが、ここはクロスでもよかった。気持ちと勢いはいいが、判断力はまだまだ。

 36分には右SH伊東が足首を痛め、堂安に交代する。そして40分、CH三竿のパスカットから左SH原口がドリブル。スルーパスにFW川又が走り込みシュート。DFと縺れ合ってコロコロと転がったシュートはそのままゴールに転がり込んだ。日本が3点目。43分にはCH青山を柴崎に交代してタイムアップ。3-0。日本が完勝した。

 しかし内容的にはまだまだ不満足。特に両サイドと中央との連携がイマイチで、攻撃はCH青山からの縦パス頼みになっていた。室屋や佐々木など、まだまだ実力不足。CB冨安は危なげなくプレーしていたが、パナマの攻撃は少なかった。ベンチで吉田が三浦に話しかけていたシーンが映し出されたが、次はこの二人が先発だろうか。他に長友や酒井宏樹などW杯出場組が控えている。彼らがどんなプレーを見せるのか。中島や南野らとの連携はどうか。次のウルグアイ戦が楽しみだ。