とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第30節 柏レイソル対名古屋グランパス

 3連敗で再び降格圏16位まで下がったグランパス。金曜日に行われた第30節の相手は14位のレイソル。勝ち点差は2。グランパスにとってはどうしても勝利が欲しい。レイソルにとっても絶対に負けられない。いわゆるウラ天王山だ。グランパスは久しぶりにシャビエルとエドゥアルド・ネットが先発。ジョーも加えて3人が揃った。しかし宮原がケガで離脱。櫛引がCBで先発して、久しぶりに3バックでスタートした。青木が左WBに入り、右WBは前田。前線にジョー、シャビエル、玉田の3トップが並ぶ3-4-3の布陣だ。一方のレイソルは前節、サンフレッチェを相手に強風の中、3-0で久しぶりの勝利。ルヴァン杯準決勝ではベルマーレ相手に惜しくも決勝進出を逃したが、このところけっして悪いチーム状況ではない。しかし期待の新加入ケニア代表のオルンガはアフリカへの往復の疲れに配慮してベンチスタート。瀬川と江坂の2トップ。代表戦でのケガが心配された右SH伊東は元気に先発。他は前節と同じ先発陣だ。

 開始1分、CFジョーの落としからCH小林に当たったボールが左サイドを飛び出したWB青木に渡る。ミドルシュートを放つが、DFがブロックした。レイソルも4分、左SHクリスティアーノがヒールでCB中谷の股下を抜くパスを通すと、左SB高木が走り込んでクロスにFW江坂がシュート。GKランゲラックがファインセーブ。11分には右SB小池のパスを左SHクリスティアーノがスルー。CH大谷がミドルシュートを放つ。これもGKランゲラックがナイスセーブ。13分にもCH小泉がドリブルでボールを運び、FW瀬川が反転してDF二人をかわしてシュート。しかしポスト右に外した。

 序盤はレイソルが攻めていく。パスがつながり、セカンドボールも奪って、グランパスを自由にさせない。15分には左SHクリスティアーノのCKからFW江坂がヘディングシュート。しかしこれもGKランゲラックがキャッチした。グランパスはようやく19分、CH小林、左WB青木とつないで、CFジョーが右に展開。右WB前田がシュートを放つ。しかしGK桐畑が難なくセーブ。3バックのサイドを使われ、バランスを崩していたグランパスは20分辺りからCHエドゥアルド・ネットがしっかりとCBの間に下がって、実質4バック。玉田がトップ下に入る4-1-3-2の布陣で守る。そうしてレイソルの攻撃を封じると、次第にグランパスのパスが回り、ペースを握り出す。

 26分、CHエドゥアルド・ネットのスルーパスが飛び出したCH小林に入ると、GKと一対一。だがシュートはGK桐畑がビッグセーブ。29分、FWシャビエルのCKのクリアから左WB青木がミドルシュート。30分、CFジョーから左に展開。左WB青木のクロスを右WB前田が落とし、CH小林のクロスにFW玉田がシュート。これもGK桐畑がファインセーブで弾き出す。そして35分、FW玉田のポストからCFジョーが縦パス。FWシャビエルが抜け出してクロスを入れると、走り込んできた右WB前田がシュート。グランパスが先制点を挙げた。レイソルも43分、左SHクリスティアーノの縦パスをFW瀬川がDFを背負って反転からシュート。だがGKランゲラックがファインセーブ。両チームのGKがファインセーブを連発した。

 前半、守備面での対応を迫られたグランパスは後半頭に、左WB青木に代えて和泉を投入。すると2分、その和泉がミドルシュート。4分にはCHエドゥアルド・ネットのクロスからCFジョーがヘディングシュートを放つ。レイソルも7分、左SHクリスティアーノの縦パスからFW瀬川がシュート。しかしCB櫛引がブロック。12分には左SHクリスティアーノが長い距離からミドルシュートを放つが、サイドネットに外れた。すると15分、レイソルはFW江坂に代えて高さと強さのあるオルンガを投入する。17分、CB中山のミドルシュートはGKランゲラックがナイスセーブ。その後もレイソルが必死に攻める展開。26分にはFKの流れの中から右SB小池が左サイドからクロスを入れると、CB鈴木大輔がつないで、FW瀬川の落としを左SHクリスティアーノがシュート。しかしCB丸山がナイス・スライディング。思わずガッツポーズが出た。グランパスも魂の守備。

 28分にはお互いカウンターの応酬。グランパスがFWシャビエルのドリブルからFW玉田がミドルシュートを放てば、レイソルも右SH伊東がドリブルで運んで、ミドルシュートを放つ。31分、左SHクリスティアーノのCKにFWオルンガがヘディングシュート。だがグランパスのDF陣がしっかりと身体を寄せて自由には打たせない。そして32分、右WB前田が左SB高木をかわして抜け出そうとしたところを思わず後ろからシャツを引っ張って倒してしまう。2枚目のイエローカードで退場。レイソルは一人少ない状況になってしまった。小泉を左SBに下げてFW瀬川が下がり目。4-1-3-1といった布陣。グランパスは35分、右WB前田に代わり、左SH相馬を投入。和泉を左SBに回し、いつもの4-4-2の布陣に戻す。

 38分、左SHクリスティアーノがハーフライン辺りからロングシュートを放つが、GKランゲラックがキャッチ。40分、右SB小池のクロスにOH瀬川がオーバーヘッドシュートを見せるが、DFがブロック。43分にはCH大谷に代えて左SB山崎を投入。小泉をCHに戻す。アディショナルタイムには右SH伊東のクロスをFWオルンガがヘディングで折り返し、左SHクリスティアーノとOH瀬川が詰まるが、DFがクリア。グランパスが最後まで守り切って1-0。貴重な勝利を挙げた。

 グランパスのクリーンシートは第23節サガン戦以来、6試合ぶり。このゲームでは守備陣の踏ん張りが目立った。一方、攻撃陣はシャビエルが戻ってきたとは言え、わずか1ゴール。ベテランの玉田の頑張りが目立つが、ジョーや前田へのマークもきつく、7連勝中のようにはゴールを挙げられていない。幸い延長になっていたコンサドーレ戦は1週間置いた来週にゲームがあり、その後は3連戦となるものの、試合数未消化の影響は少なそうだ。早く降格圏脱出を確実にして、来季へのチーム作りに目を向けてほしい。まさかベンゲル監督に交代ということではないだろうな。