とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ルヴァン杯決勝 湘南ベルマーレ対横浜F.マリノス

 昨年のルヴァン杯セレッソが開始早々のフロンターレのミスから先制点を挙げ、最後まで守り切って初優勝を飾った。今年の決勝はベルマーレマリノス。若手を中心に起用するルヴァン杯は意外なチーム同士と決勝となることも多い。それでも11位のマリノスと13位のベルマーレ。降格の可能性すらあるチーム同士の決勝ということで、特にベルマーレは今季ほとんどそのゲームを観ていない。グランパスとの対戦は第3節。その後、第5節のベルマーレセレッソ戦を観たが、それ以来の観戦だ。

 ベルマーレはいつもの3-4-3。山崎凌吾を中央に、右FW石川俊輝、左FW梅崎。両WBは右に岡本、左WB杉岡。秋野と金子大毅のダブルボランチ。3CBは右から山根、坂、大野が並ぶ。対するマリノスは4-3-3。ウーゴ・ヴィエイラをワントップに右WG仲川、左WBユンイルロク。中盤は扇原をアンカーに、右IH大津、左IH天野。CBはドゥシャンとチアゴ・マルチンスの両外国人が並んだ。

 序盤からベルマーレが前から積極的にプレスをかけていく。1分、CH秋野がミドルシュートマリノスも2分、右WG仲川のドリブルから左IH天野がミドルシュート。だが5分、14分とCH秋野が積極的にミドルシュートを放っていく。マリノスは10分、左IH天野のクロスをCFウーゴ・ヴィエイラが落として、右IH大津がミドルシュート。だがベルマーレの寄せが早い。29分にはCF山崎のポストから左FW梅崎がミドルシュート。わずかにバーを越えた。

 マリノスも33分、右WG仲川の仕掛けから、こぼれ球を左IH天野がミドルシュート。しかしGK秋元がキャッチする。ベルマーレも34分、右WB岡本が右サイドを突破して、クロスにCF山崎がヘディングシュート。だが枠を捉えられない。そして36分、右サイドでゲームを作り、中盤の選手からの縦パスがDFに当たってコースが変わると、左WB杉岡がフリー。思い切ったミドルシュートがネットに突き刺さった。マリノスは一瞬寄せが甘く、フリーで打たせてしまった。ベルマーレが先制点を挙げる。

 ベルマーレは38分にもGKからのフィードを右FW石川がフリックして、左FW梅崎がシュート。44分には右CB山根のアーリークロスから右FW石川がGK飯倉の位置をよく見てループシュート。だが枠は捉えられない。アディショナルタイムには天野のCKにCFウーゴ・ヴィエイラがニアに走り込んでヘディングシュートだがこれも枠の外。前半は1-0、ベルマーレのリードで折り返した。

 後半はマリノスがとにかく攻めていく。開始1分、左IH天野のクロスにCFウーゴ・ヴィエイラが走り込むが、CB大野が対応。倒れるが、PKは取らず。さらに右WG仲川が拾ったが、これもDFにクリアされた。8分には天野のCKにCFウーゴ・ヴィエイラがシュート。しかしふかしてしまう。ベルマーレは13分、左WB杉岡のサイドチェンジから右WB岡本がミドルシュート。15分にも岡本がミドルシュートを放つが、枠は捉えられない。

 その後はひたすらマリノスが攻めて、ベルマーレが守る展開が続く。20分、左IH天野のミドルシュートは枠を捉えられず。24分には左WGユンイルロクに代えてイッペイ・シノヅカを投入。25分、右WG仲川の仕掛けで得たFKを天野が狙うが、壁に当たって防がれた。26分には左WGシノヅカのクロスにCFウーゴ・ヴィエイラがシュート。枠を捉えられない。ベルマーレはその直後、CH秋野を下げて右FW松田を投入。石川をCHに下げる。さらに32分には左FW梅崎に代えて高山を投入。34分、左WGイッペイ・シノヅカが左サイドからドリブル。右WB岡本が足をかけて倒れるが、木村主審はこれもPKを取らず。

 直後、マリノスは右IH大津に代えてFW伊藤翔を投入。4-4-2にしてさらに圧力を高める。35分、右SH仲川のクロスがFW伊藤に入るが、トラップのバウンドが悪く、DFがクリア。39分、左SB山中のFKはわずかにポスト右に外れる。その後も45分、左SB山中のクロスにCH扇原のヘディングシュート。アディショナルタイムには左SB山中のクロスにCFウーゴ・ヴィエイラがヘディングシュートを放つが、GK秋元がキャッチ。結局マリノスは最後までゴールならず。1-0。前半、左WB杉岡の強烈なミドルシュートを守り切ったベルマーレルヴァン杯初優勝を飾った。

 マリノスにはPKの判定でもおかしくない場面が2・3度はあったが、今日の審判団は決定的なチャンスでなければ簡単にはPKを取らない方針だった様子。ゴールを決めておけばよかったし、チャンスもあったので、敗戦も仕方がない。ベルマーレは1994年天皇杯以来、24年ぶりのタイトルでもあり、素直にベルマーレの優勝を喜ぶことにしたい。だが、この結果はJ1リーグには何の関係もない。かつてナビスコ杯で優勝して、J2に降格したこともあったような・・・いや、翌年降格のジンクスだったかな。いずれにせよベルマーレは、優勝の喜びは今日だけにして、またリーグ戦に集中する必要がありそうだ。今日だけはおめでとう。