とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジカップ 日本対ベネズエラ

 森保監督就任以来3連勝と快調なスタートを切った日本代表。ウルグアイ戦の勝利はその内容ともども本当に感動した。ただし所詮親善試合。引き続き様々なチームとの対戦経験を重ね、強化を進めていくしかない。ベネズエラFIFAランク29位。W杯出場はないが、実力国だ。日本の先発はウルグアイ戦とほぼ同じ。左SBに佐々木、CBに冨安、GKにはシュミット・ダニエルが先発。大迫をワントップに、右から堂安、南野、中島。遠藤と柴崎の中盤も楽しみだ。一方のベネズエラは4-1-4-1の布陣。ワントップのロンドンはニューカッスルで武藤の同僚となる屈強なFW。アンカーを務めたリンコンも効いていた。

 開始3分、CH柴崎のスルーパスに右SH堂安が走り込み、クロスに左SH中島がシュート。序盤から日本が積極的に攻めていく。ベネズエラも11分、右IHエレラが右SHムリジョとのワンツーでPA内に仕掛けていく。左SB佐々木がヘディングでカットしたが、これがCFロンドンに渡る。GKシュミット・ダニエルが飛び出すが、ロンドンが浮かしたシュート。しかしCB冨安が飛び込んでナイスクリア。GKと入れ違いにゴールに向かって走った冨安の動きがすばらしい。

 しかしベネズエラはしっかりと日本のプレーを研究してきた様子。CHリンコンがOH南野を抑え、柴崎と遠藤のダブルボランチも両IHが自由にさせない。14分には左SHマチスのドリブルにPA手前でCH柴崎がファール。CFロンドンのFKは壁に当たったが、はね返りをもう一度ミドルシュート。わずかにポスト左に外れた。日本も16分、左SH中島がCH柴崎とのワンツーからスルーパス。右SH堂安が走り込み、ゴール前にクロスを送るが、OH南野がわずかに届かない。

 ベネズエラは24分、左SBマゴのサイドチェンジをCFロンドンが落とすと、右SBロサレスがミドルシュート。ポスト左に外れるが、ロンドンのポストプレーが強い。しかしCF大迫も負けてはいない。ベネズエラのCBのマークがきつい中、日本はCF大迫が中盤まで下がってポストプレーから攻撃を作っていく。そして26分、左SH中島のキープからCH柴崎が縦パス。OH南野が受けてさらに前に送ると、CF大迫がDFを3人引き付けて右に流す。右SH堂安がフリー。飛び出したGKロモの上を越えてゴールに流し込むが、わずかにポスト左に外れた。残念。

 28分、ベネズエラは右SBロサレスのクロスを左IHモレノが落とし、左SHマチスがシュート。枠を外す。日本も30分、CB吉田の長い縦パスにOH南野が走り込み、横パスにCF大迫が走り込むが、CBフェラレシがクリア。33分には右SB酒井宏樹のクロスにOH南野がヘディングシュート。34分、CF大迫のスルーパスにOH南野が走り込んでシュートを放つも、GKロモがナイスセーブ。そして39分、右サイド深い位置で得たFKを中島が蹴ると、ファーサイドに走り込んだSB酒井がボレーシュート。これがネットに突き刺さり、日本が先制点を挙げた。

 さらに44分にはGKシュミット・ダニエルからのフィードをCF大迫が収めると、すぐに反転。左に展開すると、左SH中島がミドルシュート。サイドネットにかかったが、大迫のプレーがすばらしい。またGKシュミット・ダニエルJリーグでは失点場面をみることが多いが、このゲームでは長く正確なフィードと余裕を持った足捌きを見せて存在感を示していた。前半は日本の1点リードで折り返した。

 後半になっても日本のペースが続く。6分、CH柴崎の縦パスを受けたCF大迫が右に展開。右SH堂安の右を回り込んだ柴崎に絶妙のパスが出て、CH柴崎がミドルシュート。GKロモがナイスセーブで弾き返した。8分にもGKシュミット・ダニエルのフィードをCF大迫が収め、左SH中島がドリブル。右SH堂安が受けると、CF大迫のスルーパスに走り込んでシュート。日本は大迫を中心によく攻めていった。すると20分、ベネズエラはCFロンドンに代えてマルティネス、右SHムリジョに代えてゴンサレス、右IHエレラに代えてアリストジェスを投入。日本も23分、CF大迫に代えて北川、左SH中島に代えて原口を投入した。

 すると左SH原口は積極的なプレーを見せたものの、全体的には日本の攻撃が停滞。30分、左SH原口が左サイドを積極的に突破。DFを数人抜き去ってゴール際まで上がり、シュートを放つが、GKロモがセーブした。32分、日本は右SH堂安に代えて伊東、OH南野に代えて杉本を投入。FWを2トップにする。右SH伊東のドリブルなど積極的なプレーもあったが、FW杉本とFW北川の役割分担が不明確。なかなか攻撃の形を作れない。すると36分、ゴール前でルーズに弾んだボールに対して右SB酒井が競り合い、右SHゴンサレスを倒してしまう。PK。これをCHリンコンが決めて、ベネズエラが同点に追い付いた。

 37分にはCH柴崎のCKにCF杉本がニアに飛び込んでヘディングシュートを放つも、枠を捉えられない。アディショナルタイム1分には左SH原口のドリブルからクロスに、FW北口がうまく反転してシュート。続くCH柴崎のCKのこぼれを左SH原口がミドルシュート。さらにはね返りを右SH伊東がクロス。CB吉田がヘディングシュートを叩き込んで、日本が勝ち越し点を挙げたかと思ったが、これはオフサイド。だが最後まで積極的に攻めた日本。結果は1-1のドロー。代表監督初の就任4連勝はならなかったが、いいゲームをを見せた。

 大迫に堂安、南野、中島と絡んだ攻撃は相変わらず絶好調。だが、後半に選手交代すると、やはりこの4人には見劣りがする。大迫のプレーが肝だが、大迫がいない時の攻め方をもっと研究したい。伊東、原口の縦に速い両SHからのクロスにFW北川なども中で合わせるのは得意なはず。今回はケガで招集辞退をしたが、アントラーズの鈴木優磨のプレーも楽しみだ。今回は招集されていないが、久保や武藤もいる。さらに攻撃のバリエーションを増やしていきたい。また今回のゲームでは守備の粘り強さも評価したい。特に冨安がよかった。次のキルギス戦は三浦が先発だろうか。いろいろと試してさらなる底上げを期待したい。