とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

プレミアリーグ第17節 サウサンプトン対アーセナル

 第4節以来12試合勝利がないサウサンプトン。ついに監督が交代したが、それでも前節は黒星。そして今節の相手は好調アーセナル。よもやハーゼンヒュットル監督もここで勝利が得られるとは思ってなかっただろう。それはサポーターも一緒。ゲーム前はどこか白けた雰囲気が漂っていた。布陣は3-4-3。吉田が新監督の下で初先発し、CBの中央を務める。今季リバプールから移籍したイングスがトップに入り、右WGレドモンド、左WGアームストロングが入る。対するアーセナルサウサンプトンと対称的に、第3節以降14戦負けなし。公式戦も22試合無敗が続く。だが、ムスタフィとパパスタソプロスが累積で欠場し、ホールディングもケガで不在。コシエルニが復帰してCBの中央に入ったが、3バックの左右にはリヒトシュタイナーとジャカ。守備面の不安が結果に現れた。布陣はサウサンプトンと同じ3-4-3。FWはオバメヤンを中央に、右WGムヒタリャンと左WGイウォビ。CHにはトレイラとゲンドゥージが並んだ。

 ゲームは序盤からアーセナルが支配する。6分、CHゲンドゥージの縦パスにCFオバメヤンがCB吉田の裏を取って走り込む。シュートはGKマッカーシーがセーブした。7分にもCFオバメヤンのポストから右WGムヒタリャンがミドルシュート。CBヴェスターゴーアがブロックする。その後も攻めるアーセナルだったが、サウサンプトンも次第に落ち着いて対処できるようになってきた。14分、右WGレドモンドがドリブルからミドルシュートを放つと、18分にはCHホイビュルクが中盤でボールを奪い、ドリブルから右に展開。右WGレドモンドが大きく左に展開すると、左WGアームストロングがミドルシュートを放つ。

 そして20分、左WBターゲットのアーリークロスにCFイングスが走り込むと、CBコシエルニも足を伸ばしたが届かず。イングスのヘディングシュートが決まり、サウサンプトンが先制点を挙げた。サウサンプトンは23分にもCFイングスがミドルシュート放つが、これはGKレノがキャッチする。しかしゲームはやはりアーセナル・ペース。パスをつないで攻めていくと、28分、左WGイウォビのドリブルから縦パスに左WBモンレアルが走り込み、クロスに右WGムヒタリャンがヘディングシュート。すぐにアーセナルが同点に追い付いた。

 アーセナルは30分にもCHゲンドゥージのスルーパスにCHトレイラが抜け出し、クロスにCFオバメヤンが走り込む。しかしCBベドナレクがわずかに先に触ってクリアした。32分には左WBターゲットのクロスにCBヴェスターゴーアがヘディングシュート。40分にも左WGアームストロングがミドルシュートと。サウサンプトンもけっして負けていない。そして44分、右WGレドモンドがアーリークロスを送ると、CBの間でCFイングスがヘディングシュート。前半のうちにサウサンプトンが勝ち越し点を挙げた。やはりアーセナルの急造CBでは苦しいか。本職のCBだったらもっと競り合って、クリアしていたのではないか。前半は2-1。サウサンプトンのリードで折り返した。

 アーセナルは前半終了間際、右WBベジェリンがケガで退場。後半頭からFWラカゼットを投入。布陣も4-4-2に変更する。オバメヤンとラカゼットの2トップ。リヒトシュタイナーが右SBに上がった。するとキックオフ直後、右SHムヒタリャンのスルーパスにFWオバメヤンが抜け出してシュート。だがCBベドナレクが足を伸ばして、シュートはGKマッカーシーが身体に当てた。ナイスセーブ。しかしその後もアーセナルが攻める。そして8分、CHロメウが中盤で囲まれボールを奪われると、FWラカゼットの落としを右SHムヒタリャンがミドルシュート。これがCBヴェスターゴーアの足に当たってコースが変わり、ゴールに飛び込んだ。アーセナルが再び同点に追い付いた。

 その後はお互い攻め合うが、決定機までは作れない。互角の展開が続く。サウサンプトンは18分、右WGレドモンドに代えてロング。26分にはCFイングスに代えてオースティンを投入する。アーセナルも25分、左SHイウォビに代えて右SHにエジル。29分には右SBリヒトシュタイナーに代えてメイトランド・ナイルを投入。ムヒタリャンを左SHに回す。そして30分、左WBターゲットのCKにCB吉田がヘディングシュート。GKレノにファインセーブではね返されたが、こぼれ球を右WGロングが押し込んだ。ゴール。と思ったら、ロングの位置がオフサイド

 その後はアーセナルがまた攻勢をかける。34分、左SHムヒタリャンのクロスにFWラカゼットがヘディングシュートするもGKマッカーシーがナイスセーブ。36分、FWオバメヤンのドリブルから、右SHエジルの落としにCHゲンドゥージがミドルシュート。ゴールを逸れたボールにオバメヤンが飛び込むが、わずかに届かない。そして40分、CHトレイラの右SHエジルに出した縦パスをCB吉田がカット。CHホイビュクルにつなぎ、右WGロングがスルーパスに走り込んで、クロスにCFオースティンがヘディングシュート。これが決まり、サウサンプトンが勝ち越し点を挙げた。CBコシエルニの上を越えたクロス。復帰直後でまだサッカー勘が戻ってなかったか。その後はサウサンプトンがうまく時間を進めて、そのままタイムアップ。3-2。サウサンプトンが9月1日以来3か月半振りの勝利を挙げた。

 CB吉田も序盤こそオバメヤンに裏を取られる場面もあったが、その後は落ち着いてプレー。後半にはあわや勝ち越しゴールのヘディングシュートもあったし、何より勝ち越しゴールは吉田が起点となった。今後につながるプレーを見せてくれた。一方、アーセナルは第2節以来の敗戦で4位チェルシーに勝ち点差3をつけられた。何よりCBタイプの選手が復帰直後のコシエルニ以外いなかったのが痛かった。だが次節にはムスタフィもパパスタソプロスも戻ってくる。すぐに切り替えて、12月30日のリバプール戦までまた勝利を積み重ねていきたいところだ。