とんま天狗は雲の上

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クラブワールドカップ準決勝 鹿島アントラーズ対レアル・マドリード

 アントラーズ、CWC準決勝の相手は2年前決勝で敗れたレアル・マドリード。今季のレアルはクリスティアーノ・ロナウドの穴を埋めきれず、ラ・リーガでは4位と調子が上がらない。アントラーズも準々決勝でグアダラハラに3ゴールを挙げて勝利したものの、GKクォンスンテとCBチョンスンヒョンの韓国コンビの守備力に助けられたという印象だ。鈴木優磨の不在は大きい。代わってFWはセルジーニョと土居。右SB西と左SH安倍が先発した他はグアダラハラ戦と同じメンバーだ。対するレアル・マドリードも右WGルーカス・バスケス、CHジョレンテを先発させた他はほぼレギュラーメンバー。CFベンゼマ、左WGベイル、右IHモドリッチ、左IHクロース。DFは右からカルバハル、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、マルセロが並ぶ。GKにはクルトワ

 序盤、レアルは様子見なのか、あまり前から仕掛けてこない。逆にアントラーズがパスを回して隙を窺い、レアルはカウンターを狙う展開でゲームは進む。2分、CH永木の縦パスからFWセルジーニョミドルシュートを放つ。これはGKクルトワがナイスセーブするが、続く右SH遠藤のCKにCB昌子、FWセルジーニョが飛び込む。が、わずかに届かない。アントラーズにとってはここでゴールが欲しかった。

 レアルの初シュートは11分。CFベンゼマミドルシュートを狙うが、GKクォンスンテが正面でキャッチする。その後もアントラーズ・ペース。20分、右SB西の縦パスからFWセルジーニョミドルシュート。24分、遠藤のCKのクリアを左SH安倍がミドルシュートするが、大きくゴールを外す。26分には右SB西のスルーパスにFW土居が抜け出したが、GKクルトワがクリアした。

 前半攻めていったアントラーズだが、ゴール前の迫力はイマイチ。無得点のまま時間が過ぎると、レアルは27分、右WGルーカス・バスケスのパスからCFベンゼマがシュート。28分、右IHモドリッチの縦パスに左WGベイルが走り込む。ここは右SB西、CBチョンスンヒョン、CB昌子と3人で対応して何とかクリアした。さらに30分、右WGバスケスのクロスを右IHモドリッチが落として左IHクロースがミドルシュート。32分、左IHクロースのFKにCBセルヒオ・ラモスがヘディングシュート。レアルがペースを握って攻めていく。前半はこのまま守って終わりたいアントラーズだったが、44分、左WGベイルのパスを左SBマルセロがワンタッチでスルーパス。ベイルがそのまま抜け出して、GKの左肩上を強烈に射抜くシュートを決めた。レアル・マドリードが先制点を挙げて、前半を折り返した。

 アントラーズは後半頭、CH永木を下げて、右SB内田を投入。西をCHに移す。しかし後半は序盤、レアルがペースを握って攻めていく。4分、左IHクロースの長いスルーパスに左WGベイルが抜け出し、クロスがDFに当たってこぼれたところをCFベンゼマがシュート。左SB山本が何とかライン上でクリアした。しかしその左SB山本が直後、右WGルーカス・バスケスに対する守備でイエローカードを受ける。するとその影響もあったのか、8分、前をふさがれた左SB山本が後ろへバックパス。しかし弱い。CBチョンスンヒョンが何とか先に触ったが、結局左WGベイルに奪われてシュート。レアルが追加点を挙げた。さらに10分、右WGルーカス・バスケスのクロスに右IHモドリッチミドルシュートは空振り。だがこぼれ球を左SBマルセロが拾い、しっかりと貯めてのスルーパスに左WGベイルが抜け出す。シュート。あっという間にレアルが3-0とリードした。

 アントラーズは11分、CH西に代えて左SH安西を投入。土居をCHに下げ、安部をFWに上げる。レアルも15分、ハットトリックをベイルに代えて右WGアセンシオを投入する。アントラーズは21分、右SB内田のスルーパスにCH土居が抜け出してシュート。だがGKクルトワがセーブ。直後にはレアルも左IHクロースのスルーパスに左WGルーカス・バスケスが走り込んでシュート。GKクォンスンテがセーブした。レアルは23分、左WGルーカス・バスケスに代えてイスコを投入。29分にはアセンシオがケガを訴え、CHカゼミーロを投入する。ジョレンテが右IHに移り、モドリッチが右WGに上がった。

 なかなか攻め込めないアントラーズだったが、33分、左SB安西の戻しからCHレオシルバが右サイドにクロス。右SH遠藤がヘディングで落としたボールをCH土居が受けて、そのまま仕掛けてシュート。主審がいったんはオフサイドと判定、VARになったが、結局ゴールが認めら、アントラーズが1点を返した。その後はレアルも無理はせず、隙を見て攻める形。アントラーズも36分、右SH遠藤に代えてレアンドロを投入するが、決定的な仕事はできない。逆に40分には左WGイスコのスルーパスにCFベンゼマが抜け出してシュート。わずかにポスト右に外れた。そしてタイムアップ。しっかりと実力の差を見せ付けて、レアル・マドリードが3-1と勝利した。

 アントラーズももう少し抵抗できるかと思ったが、結局、実力差は大きかった。レアルは組織的なプレーこそ少なかったが、個々の選手のレベルが違った。しかし、3位決定戦は準決勝でアルアインに敗れたリバープレート。欧州王者の次は南米王者と対戦できるというのはある意味ラッキーだ。2点目で気落ちした感じのアントラーズだったが、次戦に向けては精神面をしっかり建て直して、アルアインに負けないパフォーマンスを見せてほしい。次こそ気合の入ったゲームが観たい。