とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第18節 カーディフ対マンチェスター・ユナイテッド

 リーグ序盤に3敗を喫したものの、その後は持ち直して6位まで上がってきたマンUだったが、前節リバプールに完敗。ついにモウリーニョ監督解任となってしまった。代わりに暫定監督に就任したのはスールシャールマンUのレジェンドの1人でもある。最近の2敗は首位を争うマンCとリバプールであり、敗戦も致し方ないのではとも思うが、この2敗の間には1勝3引分。勝ち切れない内容に加え、マンチェスター・ダービーやナショナル・ダービーでの敗戦はマンUにとってはやはり許せないことなのだろう。

 スールシャール監督の初陣は16位カーディフ。とは言え、ホームでは3連勝中と簡単な相手ではないはず。スールシャール監督はモウリーニョ監督との確執が噂されたポグバを先発で起用。左SBショーも久し振りの先発だ。ただしルカクは忌引きで欠場。代わりにラッシュフォードがCFに入り、マルシャルとリンガードの3トップ。中盤はマティッチのアンカーにポグバとエレーラ。ヤングが右SBに回り、リンデレフとジョーンズでCBを組む。スモーリングはケガで欠場した。対するカーディフは4-1-4-1の布陣。アイスランド代表のグンナルソンがアンカーに入る。GKはフィリピン初のプレミアリーガー、エザリッジだ。

 開始3分、左IHポグバをCHグンナルソンが倒してPA手前でFKを得ると、ポグバが跨いで、ラッシュフォードがシュート。これが壁の間を抜けてゴールに突き刺さった。幸先よくマンUが先制点を挙げた。壁があまりに空き過ぎた。しかしカーディフも8分、CHグンナルソンが右WGリンガードに倒されてPA手前でFKのチャンス。だが左SHマーフィーのFKは枠を外した。

 その後は互角の展開。いや、マンUはパスを回してポゼッション率は高いものの、カーディフの方が攻める場面は多い。21分、カーディフのCBバンバがドリブルで持ち上がる。だがパスをカットされると、マンUがカウンター。左WGマルシャルのクロスにCFラッシュフォードがシュート。すると次第にマンUが優勢になってきた。そして29分、GKデヘアのフィードのこぼれを左IHポグバが収めると、ドリブルで前に運び、中へパス。右IHエレーラのミドルシュートはDFに当たってコースが変わり、ゴールに飛び込んだ。マンUがラッキーな形で2点を先行した。

 しかし38分、CHグンナルソンのロングスローを処理しようとしたCFラッシュフォードが肩でボールをコントロール。だがこれがハンドの判定。カーディフにPKが与えられる。これを右IHカマラサが落ち着いて決めてカーディフが1点を返した。しかしマンUもすぐに反撃。41分、左WGマルシャルが左IHポグバへパスするとそのまま前進。ポグバから右WGリンガードにワンタッチでつなぐと、落としをマルシャルが受けてシュート。きれいな形で3点目を挙げた。

 後半になってもマンUがパスをつないで攻める展開は変わらない。6分、左WGマルシャルのスルーパスにCFラッシュフォードが走り込みシュート。7分にも右WGリンガードのパスを左IHポグバが落とし、CFラッシュフォードが走り込む。これはGKエザリッジが飛び出してブロックしたが、12分、右WGリンガードのドリブルに抜かれたCBバンバが追いかけて後ろから倒してしまう。PK。これをリンガードが決めて、マンUが4点目と突き放した。

 カーディフは16分、CFゾホレを投入する。すると20分、CFゾホレが前線で収めて、クロスに左SHマーフィーがミドルシュート。GKデヘアがナイスセーブで弾き出す。24分には右IHカマラサのFKに左IHパターソンがヘディングシュート。だが枠を捉えられない。逆にマンUも25分、左IHポグバがミドルシュート。GKエザリッジがナイスセーブで弾き出すと、続く右SBヤングのCKからCBジョーンズがボレーシュート。これもGKエザリッジがナイスセーブした。カーディフも29分、右IHカマラサのFKにCBバンバがヘディングシュート。だがこれも枠を捉えられない。

 すると34分、マンUはCFラッシュフォードに代えてCHフリッジを投入。ポグバをトップ下に置く4-2-3-1に変更。さらに42分にはマルシャルとマティッチに代えて左SHアンドレアス・ペレイラとCHフェライニを投入。そして45分、OHポグバのスルーパスにCFリンガードが抜け出してシュート。ダメ押しの5点目。そしてタイムアップ。マンUが5-1と快勝でスールシャール体制の初陣を飾った。

 このゲームではポグバの先発起用。交代でフレッジアンドレアス・ペレイラの投入と、モウリーニョ体制下ではあまり起用がなかった選手たちを積極的に起用し、スールシャール体制の特徴を印象付けた。作戦よりもまずはチーム内を明るく前向きにすること。それがまずはスールシャール監督が行ったことのようだ。ベンチを見ても、苦虫を噛み潰したような顔をしていたモウリーニョに変わって、スールシャール監督には笑顔が目立つ。この後、中3日・中2日と連戦が続くので戦術面での大きなテコ入れはできないだろうが、メンタル面での変化は大いに期待される。幸い連戦3試合は下位チームが続く。しっかり白星を積み重ねて、年明け以降の後半戦につなげていきたい。