とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

自分のやり方を認めて、自分をほめること

 先日、前の職場の後輩から、「私のブログを読んだら『仕事は嫌いです』という記事があったけど、○○さんは自分では仕事をせずに、部下に仕事をうまく差配して成果を挙げるのだからすごい」といった趣旨のことを言われた。それを聞いて何か違うような気がしたので、翌日、自分のブログを検索して改めてその記事を読んでみた。

 そこには確かに「いかに自分が仕事をせずに、成果を挙げるか。そのことを考えてきた」と書かれている。しかし、自分が仕事をしないからと言って、「部下や同僚に仕事を押し付けてきた」とは書いていない。いや、実際にはそういうこともあったかもしれないが、私の意識としては、「自分が嫌いな仕事は、他人も嫌いに決まっている。だから、みんな(少なくとも自分の部下は)して仕事をせずに成果を挙げるにはどうしたらいいかを考えてきた」つもりだ。

 そのためには、目標をしっかりと定め、それに向けてやらざるを得ないことを効率的に行う。もちろん仕事の進捗や時間の経過、環境や与条件の変化に伴い、やらざるを得ないことは変わるが、そこはしっかりと見定めていく。人誰しも得意分野や苦手分野があるので、適材適所、自分が担当した方がよければ自分でやるし、他の者の方が優れていることも多い。場合によって特定の者に作業が集中することもあるが、そこは別のことでフォローするなり、効率を求めずに担当を変更したりする。目標が共有できていれば、達成した時には、私だけでなく、それに関わった者全員にとって喜びとなるはず。その時にはみんなにしっかりと感謝の意を伝える。

 なんて書けば、整然として理想的だけど、実際には目標が達成できないことも多いし、無駄な作業ばかりして徒労感が募ることもある。一つの目標が達成されたと思っても、すぐに次の課題が浮かび上がる。そして連続的に達成すべき目標が現れ、結果的に仕事に追われ、疲れてしまう。そんな時は少し休養が必要だ。サッカーでも観るかな。最近はサッカーばかり観ているけど。

 先日、リアル版「下町ロケット」と言われる植松電機(株)代表取締役社長の植松努氏の講演を聞いた(ちなみに私と同じ講演を聞いたと思われる方がさっそくその翌日に感想をブログ「下町ロケットのリアル版がここにあった | 経営コンサルタント 毛利京申 事業再生 事業承継」にアップされていた。すごいね)。そのブログにも書かれているとおり、植松氏の話はもっぱら「夢をあきらめない」という内容で、もちろんその人間力はすごいと思う。一方で「『どうせ無理……』とは言わない」という話もあった。これは自分に対しても、他人や子供に対しても。その意味は理解するものの、やはり無理なこと、不得意なことはあるはずで、だから「自分の弱みは隠さず、人に話すことで、それが得意な人と連携する」とも言っていた。なんか、「ああ言えばこう言う」みたいだなと思って聞いていたけど、めげずに常に前向きに進む精神が植松氏の一番の長所であり、成功の鍵なのだろう。

 私はとても植松氏のようにはなれないけど、自分に対して、前向きかつ楽観的に生きていくことは重要だと思う。それともう一つ、これは最初に就職した時から思っていたことだけど、「鶏口牛後」。あまり遠い目標は定めず、「取り敢えず、鶏の口でいい」と思うこと。まずは少し手前の小さな目標を設定し、それが達成したら次の目標と段階的に目標を設定する。もっと具体的に言うと、毎朝、今日の目標を決めて、それが達成したら満足すること。そして他人に期待しないこと。他人が少しでも協力してくれたら感謝すること。その繰り返しなんだろうな。ちなみに、小さな目標の設定にあたっても、常により遠い目標、真の目標は忘れないようにしよう。これは難しいし、達成できないことも多いけど、少しでも近づけたと思えればよしとする。

 なんてことを考えたけど、Yさん、どう? 聴きたいこと、言いたかったこととは違うような気もするけど、あまり自分を卑下せず、また他人と比べることなく、自分のやり方を認めて、それができる自分をほめてやってください。人はみんな違うし、自分には自分のやり方でしかできないから。まずは「自分を卑下しない、自分をほめる」ということが大事かもしれないね。