とんま天狗は雲の上

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リーグ・アン第23節 オリンピック・リヨン対パリ・サンジェルマン

 パリ・サンジェルマンリーグ・アンでの無敗記録が止まらない。第22節まで戦って18勝2分。2試合消化が少ないのに、既に2位リールとの勝ち点差は13。3位リヨンとは16ポイントの差が付いている。それでもリヨンはCLグループステージを2位で突破したチーム。結果は知らず、面白いゲームが観られるかなと、このゲームを観始めた。リヨンは4-2-3-1の布陣。ムサ・デンベレをワントップに、右SHトラオレ、OHフェキル、左SHデパイと実力のある選手がそろっている。中盤は若いアウアーとエンドンベレが務める。GKはポルトガル代表のアントニー・ロペスだ。対するパリ・サンジェルマンネイマールが長期離脱中で、FWはエムパベとカバーニの2トップ。ドラクスラとマルキーニョスボランチに並び、右SHダニ・アウベス、左SHディマリア。DFは右からケーラー、チアゴ・シウ、キムペムベ、ベルナト。アレオラがGKに入った。

 開始1分、左SHディマリアのパスカットから縦パスをCBマルセロがヘディング。こぼれたボールに先に追い付いたのはFWエムパベ。高速を飛ばしてシュートを放つ。ここはGKロペスがセーブするが、7分、CHアウアーからCHドラクスラがボールを奪い、ドリブルから左に流して、左SHディマリアがシュート。幸先よくパリ・サンジェルマンが先制点を挙げた。

 これはやっぱりパリ・サンジェルマンが強いか、と思ったが、リヨンが意外に粘り強く戦うと、次第にゲームはリヨン・ペースになってくる。18分、左SHデパイの仕掛けからDFをかわして、クロスに右SHトラオレがシュート。GKアレオラがファインセーブ。19分には左SHデパイのクロスにCFデンベレがヘディングシュート。これはポスト左に外れたが、その後もリヨンが積極的に攻めていく。

 20分、OHフェキルのミドルシュートはGKアレオレがナイスセーブ。23分、左SHデパイのクロスにCFデンベレが走り込むが、手前でGKアレオレがセーブする。24分、右SHトラオレのミドルシュートもGKアレオレがファインセーブ。さらにデパイが詰めて押し込むが、これもGKアレオレがスーパーセーブ。リヨンが押し込むが、GKアレオレのスーパーセーブの前に、なかなかゴールが割れない。

 26分にはCHエンドンベレの縦パスからOHフェキルがシュート。しかしCBチアゴ・シウバが立ちはだかる。30分、右SBデュボアのクロスにOHフェキルがシュート。これもGKアレオレがファインセーブで弾き返した。どうしてもゴールが割れないリヨン。と思ったら、33分、OHフェキルが右に流して、右SBデュボアのクロスにCFデンベレのヘディングが高い。叩きつけて、ついにリヨンが同点に追い付いた。

 その後も攻め続けるリヨン。40分には右SHトラオレのドリブルから、こぼれ球をCFデンベレが拾ってクロス。CHアウアーがヘディングシュートを放つ。GKアレオレがナイスセーブ。パリ・サンジェルマンもようやく43分、FWエムパベから右に流し、FWカバーニがクロス。左SBベルナトの戻しから左SHディマリアがミドルシュートを放つが、CBデナイヤーがヘディングでクリアした。ナイス・ディフェンス。前半はそのまま1-1。同点に折り返した。

 後半も序盤はリヨンが攻勢。4分、CFデンベレが左サイドをドリブルで駆け上がると、対応したCBチアゴ・シウバPA内に入ったところで倒してしまう。このPKをOHフェキルが決めて、ついにホームのリヨンが勝ち越した。するとそこからは必死に反撃するパリ・サンジェルマン。6分、FWエムパベの仕掛けからクロスにCHドラクスラがミドルシュート。だがGKロペスがファインセーブ。7分にも右SHダニ・アウベスの縦パスをFWエムパベがワントラップで抜き去り、シュート。だがGKロペスがビッグセーブ。続くドラクスラのCKにFWエムパベがヘディングシュートするも、これもGKロペスがファインセーブで弾き出した。後半はGKロペスがスーパーセーブを連発する。

 14分、FWエムパベのミドルシュートはGKロペスが正面でキャッチ。17分、左SHディマリアのクロスに右SHダニ・アウベスがミドルシュートを放つも、左SBメンディがブロックする。弾いたボールはポストのわずかに左に外れた。後半はリヨンにツキもある。22分、左SHディマリアのクロスにFWカバーニがヘディングシュート。GKロペスがキャッチ。27分、FWカバーニのポストから左SHディマリアが縦パス。FWエムパベが走り込んでシュートを放つが、これもGKロペスがナイスセーブする。

 パリ・サンジェルマンは34分、CBキムペムベに代わり、冬の移籍で獲得したCHパレデスを投入。マルキーニョスをCBに下げる。合わせて、FWカバーニもシュポモティングに交代する。さらに41分には左SBベルナトに代えて左WGディアビを投入。3-4-3にして攻めるが、リヨンの守備を崩しきれない。結局そのままタイムアップ。2-1。リヨンが勝利して、パリ・サンジェルマンはリーグ戦初の黒星を喫した。

 前半早い時間に先制点を挙げた以降は、攻撃はもっぱらエムバペらの個人能力に頼み、しかし守備のプレスも甘かった。それでもGKアレオレがスーパーセーブを連発したが、逆転されて以降はリヨンのGKロペスがスーパーセーブ。一度緩んだ歯車は元に戻らず、そのままリヨンに屈した。これでリーグ・アンの優勝争いには大きな影響はないが、リヨンにとっては来年のCLに本戦から出場できる2位以内に向けていい結果となった。CLベスト16はバルセロナが相手。こちらに向けても高いモティベーションバルセロナに挑めるのではないか。結果を知らずにゲームを観始めたが、面白い試合を見ることができてよかった。パリ・サンジェルマンの今後には懸念を感じる内容ではあったが。